運転席前のインパネには、数多くの警告灯が配置されています。半ドアやシートベルト未装着の警告灯はおなじみですが、いったい何を表しているのか分からないものも。果たしてどの警告灯が点灯すると危険度が高いのでしょうか。
掲載日:2019/09/06
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警告灯の色は国際的に決まっている!
自動車のインパネには多種多様な警告灯が備わっており、そのデザインはピクトグラムのように直感的にドライバーに情報を伝えます。
また、デザインは多様でも表示色は、「赤」「黄」「緑」しか使用されません。
これは国際規格(ISO)で定められており、温度表示の場合の赤は高温、緑は低温を意味します。
温度表示以外では赤は危険、黄は注意、緑は安全で信号機と同様なので、見かけない警告灯が緑に点灯していても問題はありませんが、赤や黄に点灯したら要注意!
中には車両に重大トラブルを起こしかねない警告灯も、存在しています。
ユーザーで対応できる警告灯
警告灯の中で、ユーザー自身で対応でき、なおかつ対応しなければ車両の重大トラブルにつながるものをご紹介します。
燃料残量警告灯
自動車の燃料が残り僅かになると、点灯します。
しかし、なんだガス欠か、といったような安易な判断は禁物です。
ガス欠は燃料系装置に連鎖的にトラブルを発生させて、エンジンを破損させかねない異常事態となり得ます。
とはいえ対処方法は燃料点検と補充だけなので、これならユーザーに十分対応可能です。
ブレーキ警告灯
ブレーキ警告灯が点灯したら、2つの原因が考えられます。
1つ目は、パーキングブレーキが作動状態であること。
2つ目はブレーキフルード不足です。
パーキングブレーキが作動しているのなら、リリースすればブレーキ警告灯は消えるはずですが、もしそれでも点灯しているようなら、ブレーキフルード不足が疑われるので、すぐに点検してもらいましょう。
ブレーキフルードはブレーキペダルを押した力を、各ブレーキに伝える重要な液体です。
不足すると、ブレーキの利きが悪くなり、重大事故を起こしかねません。
水温警告灯
真夏の渋滞時に点灯しかねないのが、水温警告灯です。
ここでいう水は、ラジエター水(クーラント)のことで、渋滞では速度が出せずフロントグリルに風の流れを受けることができないので、ラジエターも内部を通るクーラントを冷やせないため、エンジンを冷却できずに高温となります。
つまり、オーバーヒートが発生するのです。
水温警告灯が点灯したら、すぐに近くのSA/PAなどの駐車場に駐車してエンジンを切りましょう。
エンジンを冷ましながらクーラントの量をチェックして、必要なら補充も忘れないでください。
修理・点検が必要な警告灯
警告灯の中には、自身ではどうにも対処できないトラブルも存在します。
以下の警告灯が点灯したら、ただちに修理・点検に出すようにしましょう。
ABS&ブレーキアシスト警告灯
単独で点灯した場合、ABSやブレーキアシスト機能の異常を意味しますが、ブレーキ本体の異常ではないので、ブレーキ性能は劣りません。
ただし、先述したブレーキ警告灯も併せて点灯した場合は、ブレーキ性能の低下が発生する可能性があります。
エンジン警告灯
エンジンやトランスミッションに異常がある場合に、点灯します。
エンジン警告灯は、エンジンスイッチをオンにすると黄色く点灯し、エンジンが始動すると消灯。
エンジンがかかっていても点灯している場合は、要注意です。
スリップ表示灯
スリップ表示灯はトラクションコントロール、ABS、ヒルスタートアシスト、車両姿勢制御装置などが作動していると正常に点灯します。
ただし路面が乾いた舗装路など上記装置群が作動しそうもない運転シーンで点灯したら、これら装置群の異常が疑えます。
車両をコントロールする重大な装置群なので、放置は事故の元です。
まとめ
普段みなれた警告灯ですが、中には車両に重大な損害を与えかねないものもあります。
他にも修理・点検が必要な警告灯にはパワーステアリング警告灯、エアバッグ警告灯、油圧警告灯、充電警告灯と様々。
さらにハイブリッドやEV、FCVには、独自の警告灯が存在します。
警告灯が赤く点灯したら、まずは自動車を安全な場所に停車し、その警告灯の持つ意味を調べましょう。
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