ホンダは2021年3月5日、新たな先進安全技術「Honda SENSING Elite（ホンダ センシング エリート）」を搭載した「新型LEGEND（レジェンド）」を発売しました。これまで展開されてきた Honda SENSING の中でも精鋭として、「エリート」の名を冠したこの技術は、世界初となる自動運転レベル3を実現。一定条件下での自動運転を可能としています。今回発売となるレジェンドの価格は1,100万円で、限定100台のみ。まだまだ多くの人が体感できるわけではありませんが、その機能をご紹介しましょう。

出典：https://www.honda.co.jp/pressroom/

世界初の偉業！ 自動運転レベル3のHonda SENSING Eliteとは

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Honda SENSING Eliteに搭載されたさまざまな機能のうちの一つ、「トラフィックジャムパイロット（渋滞運転機能）」。

これが、国土交通省に自動運行装置として認められた先進技術で、「自動運転レベル3：条件付自動運転車（限定領域）」を実現ています。

これにより、高速道路での渋滞時など、システムが自動で車を運転してくれ、ドライバーはDVDなどを楽しむことが可能となります。

これまで日産の「プロパイロット2.0」やスバルの「アイサイトX」が高速道路でのハンズオフ運転を実現してきましたが、これらは自動運転レベル2の運転支援技術。

あくまでも、ドライバーによる操作が主体となっており、それをクルマが支援するもので、クルマ主体の自動運転ではありませんでした。

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Honda SENSING Eliteの自動運転を可能にしているのは、3次元の高精度地図や全球測位衛星システム、360°の外界認識用センサーなどから得られる自車の位置や道路状況などの情報です。

これらの情報をメインECUが総合的に判断し、アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作を行います。

さらに、ドライバーの異変にも対処できるよう、車内モニタリングカメラも装備されています。

システム開発にあたっては、道路状況などの約1,000万通りのシミュレーションが重ねられ、テスト車両は高速道路を約130万km走行するなどして実証実験が行われました。

こうして2020年11月に自動運転レベル3を取得し、今回の「レジェンド Hybrid EX・Honda SENSING Elite」発売に至ったのです。

Honda SENSING Eliteの特徴１：ハンズオフ機能

ハンズオフ機能とは、アダプティブクルーズコントロール（ACC）や、車線維持支援システム（LKAS）により、高速道路や自動車専用道で一定の条件下においてドライバーがハンドルから手を離して運転できる機能のことです。

車線内で先行車を追従したり、ドライバーがウィンカーを出すだけで、自動で車線を変更してくれます。

前述したとおり、このハンズオフ機能は日産やスバルが既に実現していた自動運転レベル2の機能ですが、これまでの Honda SENSING には搭載されておらず、今回のエリートで初登場となりました。

Honda SENSING Eliteの特徴２：トラフィックジャムパイロット（渋滞運転機能）

そして、自動運転のキモとなるのがトラフィックジャムパイロット（渋滞運転機能）です。

これは、ハンズオフ機能で先行車を追従している際に、渋滞に遭遇すると、一定の条件下でクルマがアクセル、ブレーキ、ステアリングを操作してくれる機す。

システムが周辺を監視しつつ、先行車の走行速度に合わせて車間距離を保ち、同一車線内での走行、停車、再発進を行ってくれるのです。

この間、ドライバーは手離し運転となることはもちろん、ナビ画面を操作したり、映像を楽しんだりすることができ、渋滞中の疲労やストレスから解放されます。

Honda SENSING Eliteの特徴３：緊急時停車支援機能

とても便利な自動運転ですが、自動運転中にドライバーに何かあったらどうなるのかという不安を感じる人もいるでしょう。

そんな不安を払拭してくれるのが、緊急時停車支援機能です。

ドライバーからの応答がなかった場合などは、まず警告音やシートベルトへの振動などで知らせます。

それでもドライバーが応じない場合は、ハザードランプとホーンで周辺への注意喚起を行いながら、左車線へ車線変更しつつ、システムが減速・停車を支援してくれるのです。

さりげなく隠されたセンサー類

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高度な自動運転機能が搭載された新型レジェンドですが、それらを機能させるためにはボディに装備されるセンサー類が欠かせません。

今回のレジェンドでは、エクステリアの専用装備として、ブルーアクセサリーランプと専用アルミホイールを採用。

センサー類の多くは、それらの専用装着に目立たないよう内蔵され、ホンダのフラッグシップセダンとしての品位が保たれています。

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また、インテリアにおいてもシステムの操作要求がドライバーに直感的に伝わるよう工夫されています。

12.3インチのフル液晶グラフィックメーターが採用されるほか、ハンドル、ナビ画面上部、グローブボックスには、Honda SENSING Elite表示灯を装備。

ハンズオフやトラフィックジャムパイロットが使用可能な時はブルー、操作要求時はオレンジと、分かりやすく表示してくれるのです。

LEGEND Hybrid EX・Honda SENSING Eliteの主なスペックと価格

■エンジン：V6 3.5L直噴i-VTECエンジン
■トランスミッション：7速DCT
■駆動方式：SPORT HYBRID SH-AWD
■乗員定員：5名
■販売計画台数：限定100台
■価格：1,100万円（消費税込み）
※リースのみの取り扱いとなっています

まとめ

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ハンズオフ機能を飛び越えて、自動運転レベル3を一足早く取得したホンダ。

これには、2020年に開催予定だった東京オリンピックが開発の後押しとなったという背景もあります。

今回のレジェンドは限定100台のみ、リース専用車両となるため、まだまだ普及は先の話かもしれませんが、確実に自動運転に近づいてきているのは事実！

ハンズオフでは世界に後れをとったかに見えた日本ですが、これは大きな前進と言えるでしょう。