派手なカラーリングやスポンサーロゴなど、強烈なインパクトを放つレーシングカー。なかでも印象的なデザインのモデルを紹介します。
ポルシェ 917/20クーペ(ピンク・ピッグ)
ピンクカラーの車体に、豚肉の部位が描かれたレーシングカーが、1971年のポルシェ 917/20クーペです。
この、ポルシェのデザインスタジオが考えたデザインは、「ピンク・ピッグ」と呼ばれました。
ピンク・ピッグは、ル・マン24時間レースでトラブルによりリタイヤしてしましたが、現在でも高い人気を誇るマシンで、911やボクスター、パナメーラやマカンに、ピンク・ピッグのカラーリングを施すポルシェファンもいるほどです。
【ポルシェ 917/20クーペの主要スペック】
エンジン:水平対向12気筒(4.9リッター)
最高出力:600ps
最高時速:360km/h
BAR 01
BAR(ブリティッシュ・アメリカン・レーシング)が1999年に作成した、左右非対称カラーのマシンが「BAR 01」です。
右半分に鮮やかなブルー、左半分には白ベースに赤のグラフィックが施されています。
上から見ると、左右非対称なカラーリングであることが一目瞭然ですが、走るマシンを左右のどちらか一方からみると、まるで別のマシンに見えてしまう不思議なデザイン。
このマシンが活躍したのは、1999年の1シーズンのみでした。
【BAR 01の主要スペック】
エンジン:V型10気筒(3.0リッター)
最高出力:780ps/15,800rpm
ホンダ RA107
2007年に登場したホンダのF1マシン「RA107」は、ブラックをベースとしたマシンに、地球が描かれています。
ホンダはスポンサー企業の理解と協力を得て、マシンにスポンサーカラーやロゴを描くことなく、アースカラーに塗りました。
このカラーリングにより、環境問題の重要性と切実さを表現し、F1マシンを通してホンダの「アースドリーム計画」を示したのです。
なお、このRA107の車体には、アースドリーム計画に賛同した人々の名前が刻まれています。
【ホンダ RA107の主要スペック】
全長×全幅×全高=4,700mm×1,800mm×950mm
エンジン:V型8気筒(2.4リッター)
最高出力:700ps以上
EVA Racing
エヴァレーシングのマシンは、エヴァ初号機のカラーリングをモチーフとした、スーパーGTに参戦するレーシングカーです。
マシンのベースとなっているのは日産R35GT-Rで、紫色をベースに、グリーンのアクセントが加えられ、すぐにエヴァンゲリオンだとわからるデザインです。
2021年は、ベース車両がアウディR8 GT4に変更されていますが、カラーリングはエヴァ初号機をモチーフとしていることに変わりはありません。
また、チームのつなぎやレースクイーンのコスチュームも、エヴァンゲリオンにちなんでいることが特徴です。
【EVA Racing GT-Rの主要スペック】
全長×全幅=4,832mm×2,036mm
エンジン:V型6気筒ツインターボ(3.8リッター、VR38DETT)
最高出力:550ps以上/6,500rpm
最大トルク:637Nm以上/5,000rpm
BMW M1 マップ・オブ・フランス
1980年、BMWがル・マン参戦マシンに描いたのは、フランスの地図でした。
そして、その地図にはBMWのディーラーの位置が記されています。
ル・マン24時間レースが開催されるフランスのマップが描かれたBMW M1 LMマップ・オブ・フランスは、フロント、サイド、リア、ルーフ、スポイラーの裏面にまでデザインが施されました。
今見てもおしゃれな、このレーシングカーは人気が高く、「BMW M1 LM マップ・オブ・フランス」のデカールが販売されているほどです。
【BMW M1(市販モデル)の主要スペック】
全長×全幅×全高=4,360mm×1,824mm×1,140mm
エンジン:直列6気筒(3.5リッター)
最高出力:277ps/6,500rpm
最大トルク:330Nm/5,000rpm
※BMW M1の画像はこの出典先のものが使えるか確認お願いいたします。
まとめ
おしゃれなレーシングカーからビビッドなマシンまで、ご紹介しました。
今回紹介したマシン以外にも、個性的で驚くようなペイントやカラーリングが施されたマシンは存在します。
レーシングマシンを別の角度から、楽しんでみてはいかがでしょうか。