プジョーが1979年から1998年にわたって販売した、「プジョー 05世代」の車達。どの車にも魅力があり、2021年現在、中古車の値上がりが止まりません。これらの車が持つ魅力は、一体どこにあるのでしょうか?
プジョー・505
1979年5月から1992年6月まで販売されたプジョー 505は、それまでプジョーが生産していた中型車の504後継として登場しました。
抜群の乗り心地を誇り、耐久性に優れてた504の利点を受け継ぎつつ、リアサスペンションは604と同様の4輪独立懸架を採用することで、後部座席の居住性を向上させています。
デザインはイタリアのピニンファリーナが担当し、やや吊り目気味のヘッドライトは504と同じながらも、4ドアセダン、ステーションワゴン共に、テールエンドへ向けてストンと落ち込む形状で、差別化が図られました。
エンジンはプジョー、ルノー、ボルボが共同開発したSOHCのオールアルミ4気筒のPRVユニットが搭載されており、最大出力130psを発揮。
1984年にはGTiというグレードが追加され、程良くスポーティーな走りを楽しむことができます。
プジョー・205
プジョーが1983年から1998年まで販売した205は、Bセグメントに属するコンパクトカーで、104の後継車です。
デザインはプジョー社内のデザイン部門とピニンファリーナが共同で担当し、小型の可愛らしい外見が特徴的。
当時、計画されていた生産台数は160万台で、当時のオースチン・ローバージャパンによって日本にも輸入され、車好き以外からは知名度の低かったプジョーの名を世に広めた立役者でもあります。
やがて205は、ピニンファリーナも予想していなかったほどの大人気車種となり、ライバル会社のルノー、スーパーシンクと首位争いを繰り広げました。
この205には205GTI、205CTI、 205ターボ16という3つのモデルが設定されており、なかでもターボ16はWRCのグループBへ参戦するためのスペシャルモデルでした。
プジョー・309
プジョーが1989年から1993年まで販売していたのが309です。
元々タルボブランドからアリゾナという名前で販売される予定だった車ですが、タルボが廃止されたことで、プジョーブランドから販売されたという特殊な経緯を持つ車。
そのため305の後継車でありながらも309という名前が与えられ、シャシーやサスペンションは205と同一。デザインはピニンファリーナではなく、イギリスのPSA社で行われました。
エンジンはOHV、ディーゼル、SOHCがラインナップされ、トップモデルのGTIには、燃料噴射1,905ccエンジンが搭載されました。
マイナーチェンジ後は外観の細部が変更されると同時に、異音が出やすかった内装も改善され、DOHC16バルブエンジン搭載のGTI16もラインナップされています。
まとめ
「プジョー 05世代」の車達は、現代の車では見られないスタイリングと、街乗りの中でスポーティーな走りが楽しめる点が魅力的なモデルがほとんどです。
205のようにWRCで活躍したモデルもあり、これらの車達がモータースポーツ全盛期に登場したという点も、人気の要因なのかも知れません。
どの車にもデザインの美しさと取り回しのしやすさが共通しており、それが今も根強く支持されているのです。