自動車業界のみならず、昨今のIT/DX推進に伴い様々なECサービスや隙間産業が軒を連ねており、フリマサービスやマッチングサービスなどスマートフォンを持っていれば誰もが目にしたことがあるはず?そんな中、トヨタ自動車では既存の自動車整備工場やこれから整備工場の独立を考えるニーズに応えるサービスとして、中古自動車整備機器のBtoB売買サービス「メカコミ」を展開中。具体的にどんなサービスなのか、ご紹介します!

IMAGE:メカコミ、TEXT:Shindo Tsukazawa

「メカコミ」とは?

「メカコミ」はトヨタ自動車が2022年にリリースした、整備工場間で中古の設備や工具の出品・査定・売買ができるBtoB向けプラットフォーム(個人利用も一部機能を除き可能)で、整備工場の課題となる設備投資負担を削減する上で、「見つけやすく、探しやすい」サービスとなっています。

整備工場の現場を取り巻く背景として「設備調達が困難」と言う観点に着目し、課題である「設備投資負担」のコストを削減しつつ、使える中古設備を使い切ることでカーボンニュートラルに繋げることを目的としています。

もちろん投資を怠らない場合であれば新品を購入するでしょう。

しかし自動車整備工場の整備機器も新車や中古車と同じように、中古整備機器で支えられていることも実情です。

とはいえ「購入による実コスト」と「探す手間の人的コスト」などが発生し欲しい中古設備機器はなかなか見つけられないもの。

そこで「メカコミ」では上記の課題解決ができるよう、直接工場間での出品・売買ができるプラットフォームを用意し、必要な中古整備機器を見つけられるサービスとしているのです。

メカコミのサービス概要

整備工場で不要になった工具やジャッキをはじめ、2柱リフト、油圧プレス、ヘッドライトテスター、フレーム修正機といった整備に関わる設備に至るまで売買できるサービスです。

大別して設備機器を2つに分けており、インパクトレンチなどの工具やジャッキといった比較的小物となる機器に関しては、整備工場から直接出品売買することができます。(直接出品で売れた場合、販売価格の15%をサービス利用料が発生します)

リフトやヘッドライトテスターといった大型の設備は、指定の査定買取業者が現地に赴き(現地査定は査定点数が多い場合のみ。少ない場合は写真と型式などの情報を元に査定)、査定買取→回収→動作確認及び整備→買取業者が出品、と言う流れになります。(査定買取の場合はサービス利用料はかかりません)

このため、直接出品されている工具類に関しては出品している工場側が値段を設定しているので、比較的割安な製品が多いです。

逆に査定買取した場合、買取業者からの出品となるため新品よりは当然安いものの、買取業者の手数料が乗った状態での価格になります。

ここで他サービスとメカコミで異なるのが、買取業者が出品前に点検し出品していること。この場合は、購入後の故障時の対応も買取業者が行うなどアフターサービスも充実しています。

基本は法人利用。個人利用も可能。

メカコミを利用する場合、会員登録が必要になりますが、前述までのサービスを全て利用できるのは法人登録をした場合に限ります。

個人でも会員登録することは可能ですが、使えるサービスとしては査定買取、商品購入のみになります。(要は出品ができない)

決済は法人も個人もStripeでの決済になります。

どういうユーザーにマッチするのか?

既に整備工場を営んでいるor従事している

例えば、既に整備工場を営んでいて、使用している設備が急に壊れてしまったり、事業拡大に向けて設備投資を行わなければならないが新品で揃えることが難しい場合、などが挙げられます。

程度の良いエアツールや測定器だったり、指定工場でも使うようなヘッドライトテスターや、板金修理に必要なフレーム修正機といった専門ツールが揃っています。

独立開業をしたい

整備工場やメンテナンスショップの開業に向けて設備導入を考えている方にもオススメで、いきなりは新品で揃える投資は難しいけど、なんとかして中古で揃えたい、そんなニーズにも応えてくれます。

自宅ガレージを充実させたい

個人登録でもメカコミは利用することができ、直接出品はできないものの購入することは可能です。

中古工具などは市場に出回ることもありますが、整備工場で実際に使用されていた工具や設備などをエンドユーザーが情報キャッチすることは難しい部分でもあり、自宅での整備に活用したいユーザーにオススメです。

まとめ

いかがでしたか?
今回はトヨタ自動車が運営する整備工場間の中古車整備機器BtoB売買サービス「メカコミ」をご紹介しました。

サービス自体がそもそも何故、あのトヨタが?と言う部分も感じられるものの、「クルマを走らせる550万人」と言う業界全体を考えたときに、メーカーや企業を分け隔てなく横で繋ぐプラットフォームであり、整備業界の課題解決につながるであろうサービスなのではないでしょうか?

出品数も続々と増えており探していた整備機器が見つかるかもしれません。

気になった方は是非チェックを。

メカコミ
URL:https://mechacomi.site/