好きなモノほど、気になる反面「欲しくなるからあまり見たくない…」そんな心理が働くものです。今回は東京オートサロンで見つけた“グッとくる”クルマたちをご紹介。ぜひ市販化して!というものから、貯金すれば買える!というものまで、絶妙なクルマを集めてみました。
CONTENTS
マツダ ロードスターRF
美しいファストバック・スタイルを手にいれた「ロードスターRF」。
60年代のスポーツカーを思わせるクラシカルな雰囲気と、尖った新しさを併せ持つ珠玉の1台です。
このクルマの注目はわずか13秒で開閉可能な電動ルーフ、そしてND型としては初の2リッターエンジンを搭載していることでしょう。
80kgほど重くなった車体を補って余りある、魅惑のパフォーマンスを手に入れているのです。
さらに早くも「カスタム・スタイル」として純正エアロ仕様も展示。
ソフトトップのロードスター以上に、エアロとの相性は良く見えますね。
各チューナーによる「クローズド仕様」も、来年のオートサロンには並ぶかもしれません。
フィアット アバルト124スパイダー
マツダ・ロードスターをベースにしたイタリアの「毒サソリ」。会場でも何台か出展されていました。
1.4リッター・ターボユニット搭載で、NAのマイルドなフィーリングとは一味違う刺激を味わえるクルマです。
その上、400万円を切る価格も魅力的。カスタムベースとしても盛り上がりそうです。
シートカバーやカーラッピングを手がける「GABANA」のブースでは、往年のラリーカーを思わせる124スパイダーを発見!
カラーリングが格好良いのはもちろんですが、ライトポッドも意外なほど似合ってます。
DUCKS-GARDEN ナイチンゲール
一見するとベース車がわかりにくいですが、なんと先代のNC型ロードスターがベースです。
あの丸っこくてかわいらしいフォルムが、レトロ&スパルタンに劇的変化。
モチーフは往年の「ファミリア・ロータリークーペ」とのことですが、本家マツダ顔負けの優れたデザインに脱帽です。
リアビューもこの仕上がり!2本出しのマフラーがクラシックカーを彷彿とさせますが、ディフューザー形状のリアバンパーが見せる機能美も見逃せません。
ここまでガラッと雰囲気を変えて「車検対応・ボルト&ボンドオン」という手軽さも大きなポイント。
現行モデルの陰に隠れたNC型ですが、その価値を再興する1台と言えそうです。
ホンダ シビック Type R
ホンダは、東京オートサロンの会場で待望の”シビック日本市場投入”を大々的に発表。
セダン&クーペというノーマルモデルに加え、やはり最も注目を集めたのが量産「Type R」の復活でした。
従来のライトウェイトNAというイメージを覆す、2.0リッター・ターボユニットを搭載。最大出力は350psにも迫ると言われています。
先代Type Rから「ニュルブルクリンク最速FFマシン」となるべく開発が進められており、ホンダのただならぬ気合いが伺えます。
エクステリアもスバル・WRX顔負けの筋肉質なものとなり、新たなファンを獲得しそうな予感。
2017年・夏の発売に備え、お財布と相談が始まっている方も多いのではないでしょうか…。
ホンダ S660 Neo Classic Concept
2016年のオートサロンで見事カスタムカー・グランプリに輝いたクルマが、何と”量産検討車”として出展!
クルマにヴィンテージ&クラシックという要素を盛り込んだ「ホンダアクセス」による実験作です。
内装もしっかりと作り込まれ、新しさとレトロさが融合した雰囲気に仕上がっています。
時代が求めるこのクルマ、「若者のクルマ離れ」に対する最終兵器になるかも?
リアビューも洒落た仕上がり。敢えてレトロな「HONDA」のロゴが良い味出しています。
個人的には、奥さんに土下座してでもガレージに置きたい1台です。
無限 GARU
無限のブースでもS660のカスタムカーが展示されていました。
とはいってもこちらのクルマ、軽自動車の枠を(寸法的な意味でも)はみ出す意欲的なコンセプトカーとなっています。
ウィンドウ以外のカウルはすべて無限オリジナルとなっている上、メーターはiPhoneをセットして使えたり、サイドミラーの代わりにバックビューモニターが室内に装備されていたりと近未来を表現。
なによりクローズド・ボディの硬派な軽スポーツカー、選ぶ人は限られるかもしれませんが魅力的です。
スズキ アルト・ワークス(BLITZ)
昨年よりも更に増えた、新たなボーイズレーサー「アルト・ワークス」のチューニングカーたち。
中でもチューニングブランドの老舗「BLITZ」のエアロキットがカスタムカー・コンテストで優秀賞を獲得していました。
玄人好みの引き締まったフォルムにカーボン・ボンネット、さすがのセンスで纏められています。
現時点でエアロは開発中ということで、間もなく発売される模様。スポーツマフラーなどはすでにリリースされているようです。
スポーツカーよりはかなり現実的に手の届くクルマですが、キャッチコピーでもある
「いま、マニュアルに乗る。」を家族が許してくれるか?が大きなポイントですね…。
TOP SECRET VR32 GT-R
ここまでは手の届きそうな小粋なクルマたちでしたが、ここでラスボス登場です。
チューニング界の雄「TOP SECRET」が送り出すこのR32 GT-R。ほとんど純正?と違わぬ大人しいエアロに騙されてはいけません。
なんとR35 GT-Rのエンジン&パワートレインをまるごと移植しているのです。
つまりエンジンはVR38DETT、そしてトランスアクスル4WDまで移植!
説明は簡単ですが、どれほどの大手術を受けたのか…少し気が遠くなります。
コクピット周辺もそのまま移植!こだわり方が尋常ではありません。
イミテーションはひとつもなく、R35と同じようにすべて機能するとのこと。
よく見るとエグいディフューザーがチラリ。しかしノーマルのバランスを崩さない処理が見事です。
GT-Rの開発者ご本人が何度となく見に来たという圧倒的な完成度。
栄えあるチューニングカー部門の最優秀賞を獲得しているこのクルマ、最高賞の「カスタムカー・グランプリ」最有力候補と言えるでしょう。
そして言わずもがなですが…残念ながら、販売の予定は無いようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は心揺さぶるクルマたちをまとめてご紹介しました。
こうして見てみると、”古き良きモノ”と”新しいモノ”の融合がトレンドになりつつあるようです。
ジーンズがずっとファッションの主役であるのと同じように、「心に響く良いもの」は変わらないのかもしれません。
来年の東京オートサロンも楽しみですね!
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