CONTENTS
ひと昔前ならあくまでもゲームでしたが、今やプロのドライバーも練習に取り入れているレーシングシミュレータ。都心にはシミュレータショップも多く開店し、アマチュアからプロまで様々な人が練習に励んでいます。しかし、Youtube等を見ているとDIYで自宅に作る方も非常に多いようです。今回は、自宅に作るとどれぐらいの費用が掛かるのか、現実的な範囲で調査してみました!

出典:https://www.youtube.com/
自分の家にあれば練習し放題!
レーシングシミュレータとは

出典:https://www.youtube.com/
実際の車両や、サーキットをバーチャルで表現し、マシンのセッティングやコースの走り方、レースの流れなどをシミュレーションするものです。
身も蓋もない言い方をすれば「非常によくできたゲーム」とも言えてしまいますが、近年のIT技術向上により、その再現度はゲームの枠を超え、かなり実車に近づいていると言われています。

レッドブルからF1に参戦しているダニエル・リカルド(出典:https://www.projekt-spielberg.com)
このシミュレータを使用して練習することで、実際の車両ではチャレンジが難しい「無茶な行為」も可能であったり、コースの記憶やそれに付随したマシンの動き、ライン取りなど、様々なことをシミュレートすることができます。
車両を壊すこともないので、F1の世界からアマチュアまで多くのドライバーが練習に取り入れ、近年では練習のスタンダードとなっています。
そんなシミュレータ、次の項目では、DIYで作られたシミュレータを見てみましょう。
DIYで作っちゃった。驚きの自宅シミュレータ動画
クルマ好きは大抵機械いじりも大好き。
そんな人たちが本気でシミュレータを作っているので、DIYとは言えど完成度が非常に高いです。
驚愕する世界のDIYシミュレータを動画でご覧ください。
まずはスタンダード。とりあえずハンドルコントローラを買ってみました。
おそらく大体の人が通る道。ハンドルコントローラをデスクにセットして遊ぶと大体こんな感じですよね。
微妙にポジションを決めるのが難しく、このように配置するか、低いテーブル+座椅子というのがありがちかと思われます。
ここからひと手間加えるのが、今回の趣旨であるDIYシミュレータです。
実物のタコメーターと連動したシミュレータ
こちらのシミュレータ。ステアリングはスパルコを改造して取り付けてあるようです。
そして右前で動作するスタックのタコメーターが渋い!
電気式のメーターであれば、ゲームと実物をリンクさせることは可能なようです。
Ferrari 250GTOが好きすぎるシミュレータ
ステアリング、シフトノブが現車に近づけて変更されています。
実車の純正ステアリングとは形状が異なりますが、ウッドのステアリングがかなり本物感を醸し出しています。
フェラーリ250GTOが大好きで、乗ってる気分をさらに深くするための味付けでしょうね。非常に愛を感じます。
超本格的!キーシリンダーやキルスイッチまでつけちゃった!
かなりオリジナルにカスタマイズされています。
ディスプレイの前に小型のモニター(タブレット?)を配置してメーターを表示。マシンごとに表示が変わるようです。
右ハンドルにも左ハンドルにも対応できるよう左右にHパターンのシフトを配置。
ステアリングも自動車用ですし、右前のパネルにはキルスイッチやキーシリンダーまで。
その他の動画では、WRCの時は右上にシフトインジケーター、近年のF1では専用ステアリングも装備。一体いくらかかってるのでしょうか?
これぞまさに本気です。
Gも完全再現?自宅に置くには広い部屋が要るシミュレータ
コントローラ部に関しては市販品そのままのようですが、動きが凄い!
加速や減速、コーナーに合わせてシミュレーターがめまぐるしく動いています。
ここまでできたら毎日練習するのがとても楽しくなりそうですが、安全性という部分で家族からクレームが出そうです…。
費用を計算してみた
ここまで様々なシミュレータを見てきましたが、今回は「現実的」かどうかに重点を置いて、費用をシミュレートしてみたいと思います。
感覚の個人差はあると思いますが、シミュレータによる練習が成立するかどうかと言ったところがポイントです。
パソコンとソフトの価格

出典:http://www.gtekit.co.uk/
まずソフトを動かすために必要なのがパソコン。これがないと始まりません。
ソフトを動かすために必要なスペックによって値段の変動があるため、今回は「Project CARS」を基準に考えます。
動作環境は以下
推奨動作環境
CPU: 3.5 GHz Intel Core i7 3700、4.0 GHz AMD FX-8350
メモリ: 8GB RAM、2GB VRAM
グラフィックカード: nVidia GT600 series、AMD Radeon HD7000 series
こちらの要件をクリアするデスクトップパソコンとなるとおよそ15万円~20万円程度が相場なようです。
今回の調査ではCore i7搭載、メモリ16GB、グラフィックボードにnVidiaGTX1060搭載のPCがおよそ140,000円+消費税という価格で見つかりましたので、このPCを基準にします。
PCが140,000円+消費税で151,200円、ソフト「ProjectCARS(限定版)」がAmazon価格で5,480円でした。
[amazonjs asin=”B01DZG75QM” locale=”JP” title=”Project CARS – Game of the Year Edition (PC DVD) (輸入版)”]
※通常版だともう少し安く買えます。
他のソフトを知りたい方はコチラ:自宅でレーシングシミュレータ!本格派レースゲーム5選!これさえあればサーキットも怖くない?
コントローラーの価格

出典:https://www.amazon.co.jp/
今回選んだのは、ロジテック社製の最新型ハンドルコントローラー、G29ドライビングフォース。
これ以前のG25,G27とユーザーも多く、今回紹介した動画でも、ひと世代前のG27を使用している人が多いです。
もちろんペダルは3ペダル、シフトノブ付きの仕様を選んで、お値段は、Amazon価格で49,580円です。
[amazonjs asin=”B014GUFKMW” locale=”JP” title=”Logitech G29 Driving Force Feedback Racing Wheel Shifter付き シフター ドライビングフォース ロジテック レーシングホイール 輸入品”]
シート+コントローラーの台座の価格
出典:https://www.amazon.co.jp/
シートと台座に関しては、専用設計のプレイシートというものが販売されていますので、こちらを使用することにします。
価格はAmazonで36,642円(定価48,640円)。
シートとハンドル用の台座などを別で買う必要がないので、お得かと思われます。
[amazonjs asin=”B009ZELZG0″ locale=”JP” title=”プレイシート エボリューション 黒 NEW”]
PCモニター+台座の価格

出典:https://www.youtube.com/
PCモニターに関しては、なるべく実車と同じ視野を保つため、3面のディスプレイとします。
ここで必要になってくるのは、ディスプレイ3枚と、それを設置する台座、アーム類です。
ディスプレイは、ある程度大きくなってくると価格の開きがまちまちなので、思い切って32インチを基準にします。
Amazonでみつかったのが、iiyama社製の31.5インチディスプレイが27,854円。
[amazonjs asin=”B018WVG5V6″ locale=”JP” title=”iiyama ディスプレイ モニター X3291HS-B1 31.5インチ/フルHD/HDMI端子付”]
ディスプレイ3枚を一度に支えることが可能なスタンドはヨドバシ.comの方が安かったのでこちらで。
29,870円(定価:税込50,914円)で見つかりました。
水平多関節LA-50セット品 クランプ固定水平3画面タイプ
これらをセットするのに、小さなテーブルが必要ですが、高さを細かく調節することを考えると、メタルラックなどの棚がオススメです。
PC本体やスピーカーなを、ディスプレイの下に仕込むことも可能ですし、小物を配置する際の拡張性も高いです。
お値段3,527円。
[amazonjs asin=”B000WCEKNO” locale=”JP” title=”アイリスオーヤマ メタルラック メタルシェルフシリーズ ポール径19mm メタルシェルフ 3段 幅55×奥行35×高さ83㎝ クロムメッキ キャスター付 SEM-5508″]
合計金額
パソコン:151,200円
ソフト:5,480円
コントローラー:49,580円
シート+台座:36,642円
PCモニター:27,854円×3
ディスプレイスタンド:29,874円
メタルラック:3,527円
計:359,865円
というわけで、およそ36万円でシミュレータが完成することがわかりました。
実際は、これに各種ケーブル代や、音にこだわるとスピーカーなどの細かいお金が発生するので、もう少し増えることは覚悟したほうが良いです。
しかし、ヤフオクやメルカリ、リサイクルショップなどの中古品だったり、すでに家にある棚などを使用して買い物をすれば、費用は10万円以上削減できると思いますので、そこはぜひお買い物上手になってみてください!
まとめ
いかがだったでしょうか?
ちなみに、シミュレータショップにあるレーシングシミュレータの価格は1台200万円から500万円程度。
値段だけを見るとかなり安く作れることがわかりますが、ショップで使用しているものは根本的に別物。
今回作ろうとしたシミュレータでは、シートも動きませんし、ステアリングフィール、アクセルペダルやブレーキペダルのタッチ感など、どれひとつとっても再現度が全く違います。
行く機会がない、近くにお店がないという人も多いと思いますが、ぜひ一度、本物を感じに足を運んでいただければと思います。
自宅シミュレータの製作アイデアも見つかるかもしれませんよ!
ショップに行こうと思ったらコチラの記事もあわせてどうぞ!:あなたはもう体験した?知っておきたいレーシングシミュレーターの世界!