「整理整頓ができない人は仕事ができない。」そう語るのは、職車ドットコムを運営する株式会社EARTH(アース)代表の望月さん。その名の通り、”職人”と呼ばれる人たちに人気の車種である、ハイエースを中心としたオリジナルパーツを販売している同社は、実は内装仕上工事業をメインに行なっている会社でした。ではなぜ、自動車用の関連部品を作るようになったのでしょうか。Motorz編集部が、気になるその経緯について直接聞いてきました。

 

©Motorz

 

 

職車ドットコムとは

世田谷の閑静な住宅街にある、株式会社EARTH / ©Motorz

 

建築工事業を営む株式会社EARTHが運営している、車の道具屋『職車ドットコム』。

その取り扱い製品は、建築関係の仕事に従事している方に向けたハイエースやキャラバンがもっと便利になるパーツのみ!という理由。

それは、同様のパーツ自体を取り扱っているメーカーは他にも多数存在しますが、職車ドットコムが全国の職人さんたちに評価されているのは、やはり本業が”建築業”であるが故のこだわり。

今回は、代表の望月大地さんにその”こだわり”の部分をお伺いしてきました。

 

なぜ職人向けパーツなのか

 

代表の望月大地さん(右) / ©Motorz

 

「職人さんがもっといい仕事ができる環境を作りたい。そういう思いでこの仕事を始めました。」

そう話してくれた望月さんは、16歳から建築関係の現場で働き始め、現在は43歳。

30年近いキャリアのなかで「建築には、クルマも重要な存在である。」と思うようになったそうです。

職人にとって、クルマとは”ただ荷物を運搬する”だけではなく、移動するワークスペースでもあります。

「限られたスぺースを整理して有効に使うことで、より効率的に働くことができ、仕事のクオリティも上げられる。」

そう考えた望月さんは、自身の車両にDIYで簡単な棚を付けてみたところ、思っていた以上に仕事の効率が上がったのだそう。

「それならば、こういうパーツを世に出すことで、職人達が効率よく働くことができ、よりいい仕事ができる環境を作れるのではないか。

それが実現できれば、職人の皆が潤い、建築業界全体を盛り上げられるんじゃないか。」

そんな思いから、職車ドットコムが生まれたのだそうです。

 

建築業がメインだからこそできる目線での製品づくり

 

こちらは、ハイエース用荷室床板フロアボード。車両専用で切り出しているので装着後のルックスもバッチリ。/ 出典:http://shokusya.com/

 

「クルマのパーツ屋ではないからこそ、職人が本当に欲しいものがわかる。」そう語る望月さんが一番最初に世に送り出した製品がこちらの『荷室床板フロアボード』だったそうです。

これは、ハイエースやキャラバンの荷室をフラットにするために、車種専用に切り出した素地のベニヤ板で、特にマットなどを敷いたり飾っているわけではありません。

「このパーツを作るにあたって、ネットなどでかなり調べましたが、他社さんの製品はどれも上からカーペットのようなもので仕上げられていたり、フローリング材みたいなものが貼られていたりしたんですよ。

これだと汚れが気になりますし、滑ってしまう。一番は素地なんですよ。

そのままが一番気にせず安心して使えるんです。板を切り出しただけなので、価格も他のメーカーよりかなり安くすることができました。」

実際このセンスが職人さんにヒットし、業界ではかなりの評価を得ることに。

工事現場の休憩の時などに話題に上がり、口コミで大きく名を広げることに成功したそうです。

 

設置は置くだけなので簡単!1分で終了します。/ 出典:http://shokusya.com/

 

 

ハイエース用インナーキャリアキット。棚の高さは自由自在。 / 出典:http://shokusya.com/

 

また、もうひとつおすすめとしてご紹介いただいたアイテムは、インナーキャリアキットです。

こちらのキットを簡単に説明すると『ハイエースやキャラバンの荷室内に棚を作る』アイテムですが、ココにも職人ならではのかゆい所に手が届く着眼点がいくつかあります!

様々な道具や機械を積み込む必要がある職人たちは、職種によって用途がまったく異なるため、実は棚の高さもまちまち。

しかし職車ドットコムのインナーキャリアなら、棚の高さをミリ単位で設定可能なため、どんな職種の職人にも対応可能となっているのです。

 

平積みするしかなかった荷物も、このキットを設置するだけでご覧の通り! / 出典:http://shokusya.com/

 

設置に関しても車両のサービスホールに固定する方法を取っているため、内装の一部を切断したり、板金などの大掛かりな加工は不要(※1)。

あわせて、キャリアの足自体は四隅にしか存在しないため、通称サブロク板(※2)と呼ばれる職人なら職種を問わず、携行必須の材料なども問題なく積載可能なのです。

「インナーキャリアも、やはり他メーカーでも取り扱っている商品ですが、サブロク板が積めなかったり、高さの自由が効かなかったりするんですよね。

うちが作るからには当然「サブロク入らなきゃダメだろ!」って感じなので…その辺りは職人をやっているからこそ、職人さんの気持ちに寄り添って作っています。」

 

 

※1…一部グレードによっては、加工が必要な場合あり。

※2…3×6というサイズの基準。1尺が約30.3センチであり、3尺×6尺を指す。909mm×1818mmが適切な数字ですが、現在は端数を切り上げて910×1820であることが一般的。

 

整理整頓ができない人は仕事ができない

©Motorz

ここまでのお話を聞く中で、ふと「ひょっとすると望月さんって、散らかった車内や環境が許せないのではないか?」という疑問が湧きました。

そこで「汚れたまま道具を積んだり、モノをぐちゃぐちゃに積んでしまうことは許せないタイプですか?」と、質問してみたところ、返ってきたのは予想外の回答。

「いや、そんなことはないです。その人はそれでいいと思うんですよ。

ただね、整理整頓ができない人は仕事ができない人だと思っています。

家とかも常に綺麗にできる人と、ゴミ屋敷にしちゃう人とがいるじゃないですか。あんな感じと言うか・・・。」

「例えば道具箱。なんでもかんでも放り込むだけでは、ぐちゃぐちゃになってしまいますよね。

でも整理して入れてあれば、すぐに取り出せて効率よく働くことができますよね?」

「モノが増えていく上では、棚やカラーボックスみたいなものがないと整理はできないんですよ。

だから車内にも棚があれば「これはここに置く、あれはこっちに置く。」と整理できるわけです。

うちの製品によって、整理や片づけができない人ができるようになったらいいな。とも思ってますね。」

 

株式会社EARTHの倉庫内にも『整理整頓』の文字が。 / ©Motorz

 

自分の身の回りがきちんと整理されているからこそ、良い仕事ができる。

結果的に仕事の効率が上がり、会社の、そして業界の評価が上がる。

職車ドットコムの製品はハイエースやキャラバンを便利にするだけのアフターパーツではなく、業界全体をより良くしたいという望月さんの想いの詰まった製品だと、熱い回答をいただきました。

 

会社情報

 

©Motorz

 

職車ドットコム(株式会社EARTH)

157-0068 東京都世田谷区宇奈根1-26-11

TEL:03-6807-6542

FAX:03-3417-2852

HP:http://shokusya.com/

営業時間:月曜~金曜 9:00-17:00

休業日:土曜日・日曜日

 

まとめ

 

荷室床板フロアボードを持つ望月代表。ボードには職車.comのロゴ付き。 / ©Motorz

 

建築関係の職人が、職人のクルマのためのパーツを販売している職車ドットコムですが、実は代表の望月さんは元々モータースポーツを楽しみ、過去にはWRCやS耐にも参戦していた腕前なのだそう!

そのためか、取材は終始レースに例えた内容の多いインタビューとなったのですが、その中でも印象深かったのは「レースで言うと、周りはテストドライバーだらけみたいな環境なんですよ(笑)」という言葉。

アフターパーツメーカーでありながら、自分もユーザーでもある。

そして、周りにも自社にも職車ドットコムの製品を使う”職人”がたくさんいる。

非常に近い距離でフィードバック・レビューを貰える環境だからこそ、本当にユーザーが欲しい製品を作成し、提供できているのだと思います。

今後は、軽バンや移動販売車用のパーツも作成予定とのこと。

まだまだ職車ドットコムの製品から目が離せません。

 

事務所内に飾られた賞状の数々。 / ©Motorz

 

今回の取材は『整理整頓がイイ仕事を生み出す』という言葉に終始勉強させられた内容となりました。

アナタの愛車も職車ドットコムのパーツで整理整頓をして、効率的な”イイ仕事”をしてみませんか?

 

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