自動車の車内機器を操作するためのインターフェースは、今や数多くの車に搭載され、ドライバーの利便性向上に役立っています。Google Earthを使えたり、ニュースを見たりスマホに対応したりと、単なるナビゲートだけではなく、ドライバーが知りたい情報をすぐ入手できるように発展しています。今回はそんなインターフェースのうち、注目しておきたい4種類をご紹介していきましょう。

マツダコネクト コントローラー/出典:マツダ公式サイトhttps://www.mazda.co.jp/carlife/mazda-connect/v1/

メルセデスのCOMANDシステム

COMANDシステム/出典:Mercedes-Benz Japan公式サイト Mercedes-Benz LIVE! https://mb-live.jp/sports/triathlon-2014-06-01/#page_12

「COMANDシステム」は、メルセデスの車種に採用されている情報インターフェースです。

見やすい8.4インチワイドディスプレイはタッチパネルに触れることで操作でき、ハンドルに付いたスイッチや音声入力によって、多くの機能を使えるようになっています。

ナビゲーション時は3Dマップが表示され、ドライバーは音声案内によって目的地を見失うことなく運転でき、渋滞の渋滞の有無を音声入力で確かめることも可能です。

また通話履歴を探して運転中にハンズフリー通話をしたり、楽曲を聴いたり、停車中に車内でテレビを観たりもできます。

CD、DVD、SDカードスロットとUSBメディアインターフェースも備えているので、外出先の車内で各種メディアを楽しむことも可能です。

BMW車に搭載されているiDrive

iDriveコントローラー/出典:https://en.wikipedia.org/wiki/IDrive#/media/File:BMW_E65_iDrive_Controller_Update.jpg

「iDrive」はBMWが販売する車に採用されている、ナビゲーションシステムです。

ナビやラジオ、オーディオに車両情報などをこれで全てコントロールでき、それらは「ダイレクト・メニュー・コントロールボタン」を押すだけで簡単に呼び出せるようになっています。

主な機能は高精細な地図を使ったナビゲーションや、オイルレベルなどが分かる車両情報表示、セーフティ機能、オーディオ、ドライビング機能など。

ナビでは3Dのマップ表示が可能でVICSにも対応、多彩な方法で目的地を設定できるようになっていて、フロントウインドーにルート案内や速度を表示できます。

セーフティ機能には時速60km以上で車線から逸れそうになった時に警告してくれる「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」、「前車接近警告機能」、危険時に自動で軽いブレーキングを掛ける「衝突回避・被害軽減ブレーキ」を搭載。

そしてドライビング機能には、ボタンを押すだけで走りを変化させられる「ドライビングパフォーマンスコントロール」と、車間距離を維持する「アクティブクルーズコントロール」を採用。

もちろんCDやDVD、テレビを観たり、音楽を聞いたりもできます。

アウディのMMI

Audi MMI/出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Multi_Media_Interface#/media/File:Audi_TT_2014_(13558812864).jpg

MMIはアウディの車に採用されている、インフォテイメントシステムです。

こちらもナビやCDやDVD、テレビ、オーディオ、ハンズフリー通話機能などが使え、センターコンソールに配置されたスイッチでそれらを一括で操作できます。

このMMIの特徴は『アウディ A3 スポーツバック』以降に搭載された機種で、ナビの画面らGoogle Earthの地図やストリートビューの街路写真を見ることができ、マップ検索にGoogleの情報を活用できること。

また地図上にウィキペディアアイコンを出して、指定場所の情報を表示できたり、Panoramioアイコンを出現させて現地の写真を見ることもできます。

ほかにもオンラインで天気予報やニュース、フライト、価格表示付きのガソリンスタンド、駐車場情報を閲覧可能。

ただしこれらの機能は携帯電話の回線を使用する必要があるので、圏外の場所では機能が限定されるほか、国内仕様ではソフトバンク機種と3Gデータ通信にのみ対応。

しかし圏外だったり非対応機種を持っていたりしても、筐体内部には固定地図データがあるので、これを使うことでマップ表示や道案内、目的地検索が利用できます。

マツダが人とクルマを繋げるマツダコネクト

マツダコネクト/出典:マツダ公式サイトhttps://www.mazda.co.jp/carlife/mazda-connect/v1/

「マツダコネクト」はマツダが販売する車に搭載可能な、コネクティビティシステムです。

こちらもナビゲーションや車両情報、オーディオ、ハンズフリー通話や音声認識システムが利用できるほか、バック駐車の時はディスプレイ上にバックカメラの映像が表示されます。

ナビゲーション機能では3D地図や走行車線の存在や交差点までの距離、曲がる方向などの細かな部分まで画面に表示してくれるほか、高速道路上で間違った車線を走っている時に警告してくれます。

車両情報では燃費やメンテナンス、オイル交換時期などを知ることができ、車のトラブルに対し電子マニュアルを使って対処することも可能です。

オーディオ機能でもネットラジオを聴いたり、CDから楽曲をマツダコネクトに取り込んだり、テレビやDVDを観たり、HDMI機器から映像音声の出力もできたりします。

またマツダ車にはオプション装備としてBOSEサウンドシステムが選べますが、これはマツダコネクトがなければ備えられません。

よって手軽に高音質のサウンドを聞きたいのであれば、マツダコネクトの搭載を検討してみても良いかも知れません。

まとめ

マツダコネクト 画面/出典:マツダ公式サイト http://infotainment.mazdahandsfree.com/settings-maintenance?language=jp-JP

ドライバーインターフェースの進化は、自動運転の技術発展と大きく関係していると言われています。

これらは単なる移動手段、走りの楽しさを追求するという側面よりは車内でくつろいだり楽しんだりする利便性、快適性という面が強調された装備だと言えます。

今後、自動運転が進歩していく世界で考えられることは、車内が単なる「快適に過ごせる空間」と化し、ドライバーが車を操る楽しみが減っていくということ。

確かにインターフェースの発展は利便性を向上させたでしょう。

しかし一方で、車が持つ「走ることの楽しさ」という魅力を失ってはいけないのではないでしょうか。

今後の技術発展が車にもたらす未来とはどんなものなのか、良くも悪くも注目していく必要がありそうです。

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