ボクが購入したのは、カローラスポーツ TOM`Sバージョン。純正では得られない所有感やドライビングフィールが病みつきになる。きっかけは部長のクラウンRS TOM`S仕様。男が惚れる男のチョイスは、真似したくなるものです。

掲載日時:2019/07/27

Photo : Yukimasa MORO Text : Yoshitaka TAMEYA

部長のクラウンの走りが気になって仕方なかった

入社してからの最初の上司が、今の小野部長。

転職で入社したボクは、当時課長だった小野部長にはとてもお世話になってきた。

アフターでは仕事の悩みを聞いてもらったり、今では心から信頼する存在となっている。

「ちょっと外廻るぞ!」と部長に声をかけられ、営業に同行する。

この日はいつもの社用車ではなく、部長の愛車、クラウンで移動することになった。

仕事でも愛車を使っているとは聞いていたけど、乗せてもらうのは初めて。

なんだ、部長もだいぶ落ち着いたクルマにのってるんだなというのが第一印象だった。

とはいえ、ホイールはもちろん、フロント・リアにあるディフューザー等、アピアランス全体が普通のクラウンとは少し違う。

「これ、TOM’S仕様にしてあってな、なかなかいいぞ。嫁さんにはずいぶん怒られたけどさ…。」と照れくさそうに云う部長。

まあいいから横に乗りなよ、と促され助手席に乗車する。

「急ぐぞ、時は金なり、だ!」とアクセルを踏み込む部長。

思わぬ加速感で、シートに身体が押し付けられる。

今のクラウンて、こんなにスポーティなの?

TOM’Sがどうとかって…トヨタのチューニングブランドだっけ。

足回りや吸排気にも、手が入ってるのは間違いない。とはいえ、下品さはなく、クラウンの上質感がたしかにあった。

都内の複雑なトラフィックを軽快に潜り抜け、銀座方面にクラウンは進む。

僕もそれなりにクルマは好きだったけど、今は仕事が忙しくてそこまで余裕がなかったというか、何か忘れていた感覚を思い出したというべきか……。

その日の商談は上手くいったのだけど、それよりも部長のクラウンの走りが気になって仕方なかったのはここだけの話。

どうも自分の中で忘れていた何かが騒ぎだしたようだ。

部長に感化されたボクが手にしたのは「ホットハッチ」

さて、ウチの会社は福利厚生が盛んで、親睦ゴルフコンペなんて企画もある。

部長はもちろん、係長の僕も今では部下を抱える身。

当然ながら趣味も兼ねて、参加することになった。

部長が迎えにいってあげるよ、といってくれたのだけど、自分のクルマで行くので海ほたるのパーキングで合流して、ゴルフ場までツーリングしましょう、ということに。

「あれ、おまえクルマ持ってたっけ?」と部長は訝しくしていたけど、まあそれなりに……と応えておいた。

当日、海ほたるパーキングで部長と合流。

部長は開口一番、「おまえ、いいの乗ってるな!」

「はい、部長のクラウンに触発されて、カローラスポーツのTOM’S仕様ですよ。」と応えると、部長は目を細めた。

TOM’S E164カローラスポーツは、見た目からして「ホットハッチ」という名に相応しいモデルだ。

シャープなフロント周りのデザインも最高に気に入っているし、それでいて環境性能も高く、スポーティというのも今の時流に合ってると思う。

ランデブー走行で感じた師弟愛

「まだ時間があるから、袖ヶ浦の”千葉フォルニア”経由で行こう。クルマが映えるぞ!」

部長のクラウンの先導で、アクアラインを房総方面に進む。

海ほたるを出て、海を見ながら走るのは非常に気持ち良いとはいえ横風が怖い日もあるが……。

流石に、部長のクラウンの直線加速にはついていけない。

1.8リッターハイブリッドと2.0リッターターボ(TOM’Sでブーストアップされてるハズ)ではパワー差があるのは仕方ないけど、こちらもモーターでブーストされてるし、トルクもかなりある。

軽い分、ワインディングでは引けを取らないハズ。

なんてことを考えていると、アッという間に料金所に到着。

木更津で降りて、袖ヶ浦海浜公園に向かって走っていると、唐突に現れるパームツリー並木。

なるほど、千葉フォルニアとはよくいったものだなあ。

TOM’Sの2台を並べて撮影するも、きっと夕暮れ時は、さぞ綺麗だろうと想像してみる。

「SNS映えするだろ、あとで載っけといてくれよ!」なんて部長はいう。

千葉県のゴルフ場の数は、確か150数か所。

全国でも2位の数だそうで、立派な千葉県の基幹産業といえる。

その立地は房総半島の内陸部に多く、そこに辿り着くまでにワインディングを堪能できるのも魅力だ。

まあ、道が狭いところが多いから、安全運転でだけど。

部長のクラウンとランデブー。

ノーマルでもスポーティな足回りを、さらにTOM’Sがスポーティに仕上げているから、ワインディングは本当に気持ちが良い。

欲をいえばマニュアルが欲しかったが、CVTでもリニアな加速フィーリングを感じることが出来た。

TOM’Sの電子スロットルが効いているのもあるだろう。

部長のクラウンには立ち上がり加速であっという間に離されてしまうが、下りでは少し詰まるから、こっちの方が有利なのか、部長が待っていてくれてたのかは、わからないけど、とにかく2台のランデブー。

対話をするように走ることができた。

ゴルフ場の駐車場に着くと、「そっちもかなりいい走りをするね、プレッシャー感じたよ」なんて笑顔で部長。

今度はサーキットで遊んでみるか、だって。

この日のゴルフのスコアが散々だったからもしれないけど、部長と走った事の方が印象的な一日だった。

次はサーキットで部長とスポーツ走行なんてのも、ゴルフよりいいかもしれないな。

フォトギャラリー クラウンRS

フォトギャラリー カローラスポーツ

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