コーナーでのインカットはダメです!

Photo by Tomohiro Yoshita

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WTCCではコーナーでのインカットを防止するため、タイヤバリアの束が置かれています。

各コーナーともオレンジ色で統一されていて、走り出しから各ドライバーとも、当たらないように攻めては行くのですが、フリー走行からやはりギリギリ。

そして日曜の決勝が始まる頃にはマシンが接触していったであろう黒い痕がつきはじめます。

特に凄かったのは決勝ですね。

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前後で接近戦のバトルをしている中、この距離で通過していくのです!

市販車ベースのFFマシンですが、乗っているドライバーたちの技術は、本当に世界トップクラス。しかも練習走行時間が少ないにもかかわらず、ここまでピンポイントに攻めこめちゃうんですから、すごいですよね。

 

看板もセーフティカーもWTCC仕様

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ツインリンクもてぎといえば、スタート地点のメインブリッジに「ツインリンクもてぎ」と大きく書かれているのが特徴ですが、世界選手権ともなると、全部看板が貼り変わります。

今回はJVCKENWOODがメインスポンサーのため、看板もこのように。

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そしてセーフティカーはWTCCが全戦で使用しているボルボのクルマを使用。これもWTCCというか、世界選手権ならではの光景ですね。

 

今年のWTCC的漢字は「闘」です。

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こうやって書くと語弊があるので、ちゃんと説明します…

メインレース前のセレモニーで、こんなパフォーマンスが行われました。

「美人すぎる書道家」として知られる涼風花さん。

彼女が迫力ある書道パフォーマンスを披露してくれました。

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そこで書かれたのは「闘」という文字。

WTCCは格闘技レースとして例えられることもあり、それを一文字で現すのに、この字を選んだそう。

しかし、一発でこんなに迫力ある文字を書ける…すごいですね!

 

これでもセーフなのが…WTCC

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オープニングレースの序盤、これは5コーナーでのバトルです。

2番手を走るロブ・ハフ選手(ホンダ)に3番手のテッド・ビヨルク選手(ボルボ)が接触。

思いっきり押して、ハフ選手がドリフト状態でギリギリ立て直していきました。

ほかのレースならペナルティが出そうですが、WTCC的にはセーフ。

この他にも、各所でぶつかり合う予想通りのオープニングレースとなりました。

 

WTCCのピットワーク戦争「リペアタイム」

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オープニングレースが終わると、すぐにメインレースのスタート進行が始まっていきますが、その間に行われるのがリペアタイム。

メインレースに向けての限られた時間で、タイヤ交換やブレーキの交換。さらに破損したパーツの修復や交換などを行っても良いという時間です。

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とは言っても、作業が許されている時間はたった15分。

外観ボディはガムテープで止めて対応するなど、まさに突貫工事です。

今回、近くで取材させてもらいましたが、まさにこの時間だけはピットレーンは戦場と化す感じ。

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その中でも、1秒の無駄もなくテキパキと作業をこなしていくメカニックの姿が印象的でした。

オープニングレースはホンダ勢が表彰台独占!メインレースはロペスが暫定王者に!

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最後は、真面目にレース展開を簡単に振り返りたいと思います。

オープニングレースはリバースグリッドで好位置を獲得したホンダ勢が序盤からレースを引っ張る展開。

ミケリス選手とハフ選手に続き、中盤にはモンテイロ選手も3番手に浮上。そのままチェッカーを受け、ホンダ勢が地元レースで表彰台独占の快挙を成し遂げました!

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続くメインレースは、シトロエン勢の独壇場。ランキング首位のホセ・マリア・ロペス選手が先行しますが、残り2周で僚友のイヴァン・ミューラー選手にトップを譲りワンツーフィニッシュを飾りました。

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なお第11戦タイラウンドが中止になる予定(実質的には決定しているが9月末の世界モータースポーツ評議会の承認を得て正式決定)なので、暫定という形ではありますが、3年連続でチャンピオンを決めました。

終盤、ミューラー選手にトップを譲ったことは、ここまでサポートしてくれた彼への恩返しも意味もあったようです。

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ということで、メインレース表彰式はシトロエン勢のメカニックは大興奮。

表彰台も近い位置に設置されていたこともあり、シャンパンファイトもご覧のような状況に。

こうして、年に一度のWTCC日本ラウンドは幕を閉じました。

まとめ

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今回はスーパー耐久とも重なっており、WTCC観戦を諦めたという方も多かったと思いますが、ここでも紹介しきれなかったほど、面白いコンテンツがたくさん盛り込まれているレースです。

また全体的にタイムスケジュールもゆったりなので、じっくり観戦できるのもいいところですね。

来年はぜひ!