北から南まで広い日本!年中サーキットやカートコースなどで走り回れる土地もあれば、冬はすっかり雪が積もってコタツでミカンが一番…という土地もあります。しかし!冬だからこそ楽しめるスポーツ走行もあるわけです。それが雪上や氷上を走るスノートライアル!ダートトライアルとはまた違った魅力のある、冬ならではのモータースポーツの祭典、これは見逃す手はありませんよ!
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雪が降った?じゃあ走ろう!
関東より西の皆さんにはあまり馴染みが無いかもしれませんが、東北や北海道と行っても全てが「雪国」というわけではなく、特に海に近い平野部などあまり積もりもしないものです。
それでも多少は雪上や氷上での走行には慣れていますし、広場などの私有地で雪上を喜んで走る人も多いでしょう。
とはいえ、雪上路面やアイスバーンの怖さも知っていますから、無理は禁物。
それなら冬に思いっきり走れる機会を作ろうじゃないか!というわけで昔から開催されているのが、スノートライアル。
会場やイベントによって「氷上トライアル」や「スノーアタック」などとさまざまな呼び方をしますが、基本的にはどれも雪上や氷上の特設コースを思いきり攻めていこう!というものです。
温暖化の影響か、昔と比べて氷の厚さや雪の量が少なくなり、さらにウィンターレジャーの衰退でスキー場なども減っているので、年々開催可能な会場は減っているものの、今でも毎年雪国のアチコチで開催されています。
雪上・氷上、低ミュー路面の魅力!
悪路を走るダートトライアル(以下、ダートラ)という競技がありますが、同じ悪路でもスノートライアルの路面は極端な低ミュー路面。
もちろん会場やイベントによってはスパイクタイヤの使用も可能で、その場合は「氷上のSタイヤ」と呼ばれるほど素晴らしいグリップを体感する事ができます。
しかし、そういった雪道専用タイヤ以外を使用すれば、普段できない「低ミュー路面を攻める」という大冒険はものすごく魅力です。
公道ではできないようなオーバーアクションで、ダートより、ましてや舗装よりもトリッキーな走らせ方を低い難易度できるので、面白くてたまりません。
雪壁なら突っ込んでもダメージは少ないですから勉強し放題で、低ミュー路面を攻めるほど楽しい事は無いですね。
軽トラも大活躍!どんなクルマが楽しい?
もちろん舗装競技ではありませんから、参加者は冬でも腕が鳴るダートラやラリーの選手が多いですが、ヒマを持て余しているジムカーナドライバーやレーサーが遊びで参加する事もよくあります。
参加車両もダートラやラリー車がそのまま持ち込まれる事もあり、中にはスパイクタイヤやラリースタッドレスを装着し、サスペンションやデフもスノートライアル向けにセッティングした本気車両も。
ただし、お遊びで出場する参加車はアシ車や適当に雪道に強そうなクルマを選んで乗ってきますから、それでどんな戦いになるかも見ていて面白いところ。
そんな中で意外な強さを発揮するのが「軽トラ」でしょう。
特に悪路向きに作られているというより、どのような路面でもある程度走破できてしまうのが軽トラの魅力であって、それが4WDともなればバカにはできません。
平らな氷上路面より、ハイパワーマシンが掘り返して荒れた雪上路面ほど、軽量かつ頑強なフレームを活かして軽快に走りますし、持て余すパワーもありませんからアクセル全開!
過去には、ズラリ揃った競技車を相手に、危うく軽トラが優勝しかけた事もあったくらいです。
このように、必ずしもハイパワー4WDターボが有利とも限らないのがスノートライアルの楽しいところと言えるでしょう。
ただし、コースによってはかなりのハイスピード設定になる事もありますから、事前の情報収集は大事ですね。
各地のスノートライアル&スノーコース
さて、そんなスノートライアルですが、具体的にどんなイベントやコースがあるのでしょうか?
いくつかピックアップしてご紹介します。
大沼スノーアタック(北海道)
稚内市の大沼氷上特設コースで毎年1~2月に開催される氷上競技会。
スタッドレスタイヤとスパイクタイヤ両方のクラスが設定されており、駆動方式などでクラス分けがなされています。
北海道ですからさぞかし4WDばかり…と思いきや2WDのそれも後輪駆動が多く、MR2(AW・SWともに)の出場が多いほか、スープラやシルビア、アルテッツァなど、意外な車種も多く参戦しています。
宗谷オートスポーツアクション公式HP:http://sound.jp/sasav/
CMSC岩手スノーフェスタ(岩手県)
2016年までは安比高原スキー場で開催していましたが、2017年は1月21~22日に岩手県滝沢市の「岩手産業センターアピオ」の駐車場に場所を移して開催!
東北内外からダートラやラリーの選手が集まるほか、純粋に趣味で楽しんでいるオーナーも、スノートライアルを楽しみに時間をかけてクルマを仕上げてくることが多いです。
CMSC岩手公式HP:http://www.rallyiwate.com/CMSC/cmindex.htm
SUGOスノートライアル(宮城県)
スポーツランドSUGO入口付近の「Mパーク駐車場」で2017年1月29日と2月12日に開催。
かつては仙台ハイランドのジムカーナやドリフト会場だったテクニカルコースで開催されていましたが、ハイランド閉鎖に伴い2年のブランクを経て復活です。
ハイランド時代から天候次第で雪不足に悩まされてきましたので、今年も前後のお天気は要チェックです。
スポーツランドSUGO公式HP:https://www.sportsland-sugo.co.jp/
御岳スノーランド(長野県)
かつての赤城氷上コースや、今では一般走行を行っていないバラキアイスサーキットに続く、現在日本唯一のモータースポーツ専用スノーロード。
全長5kmの「ブルーライン」と同7kmの「パノラマライン」の2つのコースがあり、スプリント競技用というよりは、まるで雪上ラリーのSS(スペシャルステージ)のよう。
2016年11月時点では、まだ今シーズンのオープン日は公開されていませんが、例年ですと12月下旬にプレオープンする模様です。
御岳スノーランド公式HP:http://ontakesnowland.com/
まとめ&観戦のススメ
いかがでしたか?
モータースポーツイベントの中でも「冬でしか走れない!見られない!」独特のイベントですから、まだ見た事も無かったという人は、観光も兼ねてまず一度見に行ってみてはいかがでしょう?
なお観戦の場合ですが、当たり前の話ですがとても寒いです。
しかも、普段は営業している設備が冬季閉鎖されていたり、温まるためのドリンクやフードが無い場合も多いですから、寒さをしのぎつつという意味でハードルは少し高めです。
防寒着やカイロなどの装備をしっかり整えて、ホットドリンクなども缶コーヒーなどよりは保温可能な水筒などで持参する事をオススメします。
寒い冬だからこその、ホットなモータースポーツを楽しんじゃいましょう!
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