1989年に初代NAロードスターがデビューして以来、日本のFRスポーツとして唯一その歴史を絶やさず進化し続けてきたマツダ ロードスター。単に数少ないFRスポーツというだけでなく、免許を取ったばかりの初心者から、ドライバーが世界を目指す最初の一歩まで、対応できるドライビングスキルの幅の広さがまた魅力です。今回はそんなマツダ ロードスターによるワンメイクイベントをご紹介します。
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ロドスタ天国 in 日光サーキット
2009年に筑波サーキットで初開催、2012年以降は日光サーキットで年1囘の開催となり、2017年11月23日に第10回(筑波を含めれば通算13回)を迎えるのが、横浜のライトウェイトスポーツカーショップ「ジョイファスト」によるロドスタ天国。
レースではなく周回タイムを競うタイムトライアルで、クラス分けなどは主催者の采配で調整されます。
募集台数は80台、ロードスター乗りなら誰でも参加OKで、タイヤもスポーツタイヤなら銘柄自由。
保険料込み19,000円で10分間のアタックを6回行えるので、レースは少し不安だけどサーキットで思い切りタイムアタックしてみたい!という方におススメのイベントです。
開催地:日光サーキット(栃木県宇都宮市)
問い合わせ先:ロドスタ天国事業部(ジョイファスト)
EBISU-R1
その名の通り、エビスサーキットで開催されているロードスターワンメイクイベントがEBISU-R1。
年1回開催で、2017年7月23日に第3回目が開催されました。
いくつかのクラスに分けられたフリー走行とタイムアタック後に行われる上位入賞者による模擬レース。
そして、走行会クラスによる純粋なサーキット走行などコンテンツが盛りだくさんのイベントです。
参加車両はもちろん、ロードスターであれば型式は自由となっています。
開催地:エビスサーキット(福島県二本松市)
問い合わせ先:有限会社アクティブ
GLOBAL MX-5 CUP JAPAN
アメリカで開催されていたMX-5(ロードスターの海外名)によるワンメイクレース”GLOBAL MX-5 CUP”が、2017年から日本でもスタートしました!
アメリカから輸入した世界同一仕様カップカーと世界統一ルールにより世界一のMX-5レーサーを決定しようというプログラムです。
本国ではラダーシステムというステップアッププログラムにより、IMSAなどトップカテゴリーに育成ドライバーを輩出。
日本での2017年シーズンは既に全て終了していますが、スポーツランドSUGO、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ、岡山国際サーキット、富士スピードウェイと全国各地のサーキットで開催されました。
本戦の約1か月前には合同テストが行われるなど本格的なレース形式をとっており、ドライバーには山野 哲也選手や中谷 明彦選手など名だたる顔ぶれも多くプロを目指すドライバーにとっても練習とチャンスが多いレースイベントです。
マシンは世界統一規則で製作され、アメリカから輸入されたカップカーなので、当然左ハンドルの2リッター車。
形こそNDロードスターなものの、スリックタイヤを履いたイコールコンディションの本格レーシングカーとなっています。
カテゴリーは世界へ挑戦するために1人で45分のレースを行うグローバルクラスと、1回のピットインが義務付けられ2名まで参加可能なエンブレムクラスの2クラス。
グローバルクラスの優勝賞金は1レースごとに50万円、以下入賞者への賞金も含めれば5レースで総額500万円の年間賞金が用意され、シリーズチャンピオンは10月にアメリカで開催される世界一決定戦(優勝賞金7万5,000ドル)へ出場する権利も!
それだけにエントリー費もスポット(1戦)16万2,000円、年間エントリーで54万円と高額となっていますが、2017年は開催初年度記念ということもあり、5戦中4戦に出場したドライバーには全戦出場奨励金として25万円が支給されました。
2017年10月14日にラグナセカで開催された世界一決定戦には日本から山野 哲也選手と、メディア代表として大井 貴之 選手が出場しましたが、世界の壁は厚く山野選手が第1レース12位、第2レース11位、大井選手が両レースとも16位という結果に。
こうした世界に向けて門戸を開く取り組みがなされているのも、国際的スポーツカーであるマツダ ロードスターならではでしょう。
ロードスター・パーティレースIII
うって変わってこちらは「純粋にレースを楽しみたい大人たちへ」をキャッチフレーズとするROADSTER Party Raceで、記録によれば2002年から開催と長い歴史を持ちます。
NB、NC、ND各型に設定されていたモータースポーツベースグレード「NR-A」による、改造範囲の少ないナンバーつき車両でのJAF公認レース。長年楽しんでいるユーザーからロードスター初めてのユーザーまで数多くが楽しんでいます。
賞典はJAFメデルやトロフィー、条件を満たすと授与されるマツダカップのみで、賞金こそないもののエントリー費はシリーズクラス(NB / NC / NDによるシリーズポイント付与クラス)で40,000円、クラブマンクラス(NC / NDによる初心者クラス)で38,000円と格安となっています。
北日本(スポーツランドSUGO)、東日本(筑波サーキット)、西日本(岡山国際サーキット)の3地区で4戦ずつ開催されるほか、2017年は前述のGLOBAL MX-5 CUP JAPAN FINAL最終戦と同時開催で交流戦(富士スピードウェイ)も行われました。
ロードスターカップ(富士チャンピオンレース)
こちらもパーティレース同様ライトチューンのナンバー付きレース車両で戦われるJAF公認レースで、富士スピードウェイでチャンピオンレースの一貫として開催されるのがロードスターカップです。
パーティレースと異なりNR-A限定ではなく、古いNA6CやNA8Cでも参戦可能なNA / NBレースがあり、こちらは古い車ということもあって改造範囲は広めとなっています。
もちろんNC / NDレースもあるのですが、比較的新しいモデルのためナンバー付き車両として音量規制などが厳しく、改造範囲の制限された安全面やスピードリミッターを除くとノーマルに近い「チャレンジクラス」と、エアロなどが許された「オープンクラス」の2段構えです。
エントリー費は37,100円と安く、さらに公式ホームページではレース出場まで「車両の購入価格以外に40~50万円程度がかかる」と紹介されていますが、消耗品以外も含まれるためレースデビュー費用として考えればかなり安い方だと思います。
メディア対抗ロードスター4時間耐久レース
一般ドライバーが参加できるレースではありませんが、おそらくロードスターワンメイクイベントとしてもっとも長い歴史を誇るのが、「メディア4耐」ことメディア対抗ロードスター4時間耐久レースです。
初代NAロードスターが発売された1989年以来、マツダの協力により筑波サーキットで年1回、普段は取材する側のメディアがプロドライバーの助けを借りたり、編集部総出となって大バトルを行う一種のメディア親睦会のようなイベントレースです。
イベントレースとはいうものの、プロドライバーも参戦するだけあり、レベルの高いレース展開が随所で行われ、かつ厳しい車検で車両のイコールコンディションが図られるため、毎回白熱したバトルが展開されます。
さらに現在では企業の垣根を超えたメーカー合同チームや、女性ジャーナリスト連盟など時代にマッチしたチームも登場し、エントリーリストに並ぶドライバーの顔ぶれはかなりの注目度!
2017年は9月2日で既に終了してしまいましたが、来年もまた熱いバトルが繰り広げられることは間違いありません。
まとめ
日本を代表するFRエントリースポーツ、マツダ ロードスターで参加可能なイベントは多数ありますが、その中でもワンメイクイベントに絞ってご紹介させていただきました。
いわゆるオーナーズミーティングやオフ会的なイベントは多いものの、「元オーナーでも参加OK」であったり、スポーツ走行まで行わないユーザーも多いなど、本当の意味で同じ車の歴代マシンが一堂に介して走る、という機会は案外無かったりするものです。
その意味でロードスターにはこれだけのワンメイクイベント、それもサーキット走行イベントがあり、ほとんどが比較的安価に、しかもナンバー付き車両で参戦できる一方、世界への扉が開かれた国際的イベントまである!というのが、ロードスターの魅力と言えます。
ロードスターを愛車にしているあなたも、これから愛車にしようというあなたも気になるイベントやレースに参加してみませんか?
ただ楽しむだけではなく、良い仲間や良いショップ、有益な情報なども手に入るかもしれません。
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