俳優、タレント、歌手と幅広い活動をしているマッチこと近藤真彦氏。しかし、その活動はそれだけに留まりません。なんと、レーシングドライバーとしても活躍し、全日本GT選手権でも優勝を経験した近藤氏はその経験を活かし、現在ではチーム監督を勤めています。今回はその「マッチ」が乗ったマシンたちをご紹介したいと思います。

©︎Tomohiro Yoshita

 

レーシングドライバー、近藤真彦

©TOYOTA

「3年B組金八先生」や「たのきんトリオ」などの芸能活動で名が売れ、人気者となったマッチこと近藤真彦氏。

無類の車好きでもある彼は、芸能活動と並行してレーシングドライバーの道を目指していました。

フレッシュマシンレースから始まった彼のレースキャリアですが、当初はタレントドライバーということで、冷ややかな目で見られることもあったようです。

しかし、星野一義氏に指導を受けスキルアップを果たした彼は、最終的に日本最高峰のカテゴリーとなるフォーミュラー・ニッポンとGT選手権に参戦する程のドライバーとなり、GT選手権では優勝も経験!芸能界だけにとどまらず、レーシングドライバーとしても活躍した近藤真彦氏。

マッチと共に「ギンギラギンにさりげなく」活躍したマシンたちをご紹介していきます。

 

ニッサン マーチ (K10型)

©NISSAN

一般公募で名前が決定した初代マーチ。

CMでは「マッチのマーチ」として紹介されていました。

彼はこのマーチに乗りワンメイクレースに参加していたのです。

このマーチは、ファミリー向けのベーシックなグレードから、スーパーターボと言われるスポーツグレードまで幅広いラインナップを持っていました。

そして、マーチRと呼ばれるレースベース車両と言えるような仕様もあり、1000ccのエンジンにターボとスーパーチャージャーという2つの過吸器とクロスミッションを与えられていました。

そのマーチRをシルエットフォーミュラー風にモディファイした車両がワンメイクレースで使用され、レース入門の役割を果たしていました。

マッチはこのマーチに乗り、星野一義氏のアドバイスのもとレースのイロハを学び、後のキャリアに繋げたのです。

 

ニッサン シルビア (S12,S15)

©鈴鹿サーキット

近藤氏は、現役時代に2台のシルビアに乗っています。

まずは、JSSのS12型シルビア。

S12型シルビアターボ。こちらはゼッケン22 都平 健二選手(©NISSAN)

当時、新鋭ドライバーの登竜門だったJSSシリーズはシルエットフォーミュラーの後継であり、大きく張り出した前後のフェンダーや大型のスポイラーなど、派手な見た目と、ほぼ何でもありというエンジンチューニングが施されたじゃじゃ馬なマシンとなっていました。

近藤氏はこのシルビアに乗り、星野一義氏のアドバイスを受けながら腕を磨いたのです。

また、1998年にはGT300クラスでシルビアに乗っており、2位表彰台1回を含む3度のシングルフィニッシュを果たしています。

近藤氏にとってシルビアという存在は修行と成果を証明したマシンとなりました。

 

ザウルスJr

出典:https://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=140

フォーミュラーレースを目指す若手の登竜門だったザウルスカップ。

専用設計のシャシーにマーチのターボエンジンを搭載した車両は、箱形の車にはない挙動を持っていたようです。

現在のレースで例えるなら、スーパーFJへのステップアップという存在であるVITAトロフィーレースと同じような位置付けと言えるでしょう。

このシリーズは山田英二氏など、後に日本国内で活躍する選手を輩出しています。

近藤氏は、このザウルスカップで猛者たちを相手に上位争いをしながら、フォーミュラーマシンの感覚を学び、F3へステップアップするきっかけを掴んだのです。

 

ポルシェ (962C,911)

©︎MOBILITYLAND

近藤氏は、全日本GT選手権で2つのタイプのポルシェに乗っています。

1つは、グループCにも参戦していたポルシェ962C。

現役当時は800馬力近いパワーを誇った962Cですが、GT選手権の規定に合わせてパワーや車重が変更となったため、本来の性能を発揮できませんでしたが、GT選手権初年度に1勝を挙げています。

近藤氏は、962Cにとっての最後のメジャーレースでの勝利の立役者となったのです。

また、ポルシェ911でも全日本GT選手権に参戦しており、このマシンでも1勝を挙げ、適応力の高さを示す結果となりました。

 

トヨタ スープラ (JZA80)

©TOYOTA

日産との関係が強いと思われがちな近藤氏ですが、全日本GT選手にトヨタ・スープラで参戦していたこともありました。

これは、彼のそれまでの活躍に対する評価とも言え、星野一義氏と師弟関係にあった近藤氏は、星野氏と繋がりが強かった日産のバックアップを受けており、セミワークス体勢ともいえる環境でレースに参戦していました。

しかし、その環境から離れ自らの実力で掴んだスープラのシートは、「タレントドライバー」ではなく、「レーシングドライバー、近藤真彦」であることを証明した出来事だったと言えるのではないでしょうか。

 

ニッサン スカイラインGT-R (BCNR33)

出典:http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/6352/1996-8.htm

現在、ニッサンGT-RでスーパーGTに参戦しているKONDO Racing。

その監督を務める近藤氏自身も、現役時代にはGT-Rを操りレースに参戦していました。

全日本GT選手権をはじめ、フランスで行われる伝統的なレース、ル・マン24時間にもGT-Rで参戦しており、並いる強豪を相手に見事10位完走を果たしています。

 

https://youtu.be/N3H-d8DXWJw

近藤氏が初めて世界と戦うことになったGT-Rは、現在でも近藤氏のチームを支える存在として、深い関わりを持った車と言えるでしょう。

 

まとめ

出典:http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/6352/1993frontpage.htm

近藤真彦特集、いかがでしたか?

芸能界で活躍しながら、レーシングドライバーとしても活動していたマッチは、二足のわらじを履きながら日本のトップカテゴリーまで上りつめました。

現在ではチーム監督も務めており、趣味の範疇を越えたプロと呼ぶに相応しい結果を残し、活動を継続しています。

レーシングドライバーとしての活動を活かした監督が率いる「KONDO Racing」の今後からも目が離せません。

 

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