全日本ロードレース選手権『

J-GP3クラス』は、4ストローク250㏄単気筒エンジンを搭載したレース専用マシンで争われます。

マシンのポテンシャルの差が少なく、ライダーの技量やマシンセッティングの”善し悪し”が勝敗を分けるため

、激しい順位争いが各ラウンドで行われています。ベテランから若手まで約30名のライダーが参戦する中、一際目立つ”ピンク”のマシンで華麗にコーナーリングを決める女性ライダーが奮闘しています。ウサギのステッカーが可愛い”HONDA NSF250R”に颯爽と跨がるのは、レーシングライダー

白石玲菜選手です。今回は、そんな

彼女の素顔に迫るべくエピソードを紹介させていただきます。

 

2018全日本ロードレース選手権J-GP3クラス参戦中の白石玲菜選手 / ©ChikaSakikawa

 

白石玲菜選手・オートバイとの出会い

 

2018全日本ロードレース選手権J-GP3クラス参戦中の白石玲菜選手 / ©ChikaSakikawa

 

「レースは、バイクに乗るのが”好き”だったので始めました。」と語る白石玲菜選手。

確かに、オートバイに乗るのは楽しい。

誰もがきっと”好き”だからバイクに乗るのでしょう。

しかし、いざレースに出るとなると話は別で、転倒によるリスクや資金面などの問題に直面。

誰もがすこし躊躇してしまうものではないでしょうか。

そういう意味でも、彼女の様に本格的なロードレース選手権に参戦し続けるライダーが発する『好き』という言葉は奥が深いのです。

それでは彼女はいつ、どこでオートバイと出会いレースを始めてどのようにレース活動を続けて来たのでしょうか。

先ずは彼女自身の『フェイスブック』に綴られていた微笑ましいバイクとの思い出と、その後のエピソードを、紹介させていただきます。

 

鈴鹿サーキット交通教育センター「親子バイクスクール」/ 画像提供:チームレイナ

 

 

わたしがバイクに乗り始めたのは、小学校2年生でした。

父親と一緒に、鈴鹿サーキットの交通教育センターで行われている『親子でバイクを楽しむ会』というスクールに参加したことをきっかけに、わたしはバイクが大好きになりました。

バイクに出会ったことをきっかけに、3歳から15歳まで習っていた大好きなクラシックバレエを辞め、中学3年生からミニバイクレースに参戦し始めました。

父親と2人で、たくさんの方々にお世話になりながらレースに参戦し続け、2010年から筑波サーキットで開催されていた、MFJレディースロードレースに参戦し始めました。

2012年にはMFJレディースロードレースの”シリーズチャンピオン”になり、翌年からはJ-GP3クラスにステップアップし、今に至ります。

 

2016/9/30日付  

白石玲菜選手Facebookより抜粋

 

白石玲菜選手プロフィール

 

NSF250Rに跨がる白石玲菜選手 / ©ChikaSakikawa

 

 

チーム名            Dreamline Team REINA

 

参戦レース

全日本ロードレース選手権 J-GP3

 

マシン             HONDA NSF250R

 

ニックネーム

れいな

 

生年月日            1993年9月30日

 

出身地

京都府京都市

 

玲菜選手の好きなライダー~大好きなもの

 

*ゼッケンナンバー99をつけて疾走する白石玲菜選手・2016MFJ・GRANDPRIX  / Photo by TEIJI KURIHARA

 

颯爽とバイクに跨がり、ストレートではカウルに目一杯伏せてフル加速をし、コーナーでは華麗にハングオンスタイルで曲がっていく。

そんな白石玲菜選手もレースが終われば、ふだんは普通の女の子。

もちろん憧れのライダーや、好きなこともたくさん存在します。

彼女の素顔に迫るべく、気になる質問をいくつか投げかけてみました。

 

好きな音楽は?

Fall Out Boyの「Just One Yesterday」

 

好きな食べ物とお店は?

ハンバーグで、一番好きなのは『とくら』というハンバーグ屋さんです。

 

好きなライダーとその理由は?

MotoGPに参戦しているホルヘ・ロレンソ選手が大好きです。

ホルヘ選手は、とてもスムーズな走り方でかっこいいので好きになりました。

*ゼッケンナンバー99をつけて、走っていたこともありました。

 

レース以外で好きなことは?

イラストを描くこと。

私のステッカーで使用しているうさぎは、元々自分がイラストで描いている”うさぎ”をキャラクターにして頂いたもので、サインにも一つ一つ”うさぎ”のイラストを入れて書いています。

 

大切なものはありますか?
いつもしているネックレス!プレゼントで頂いたものです。

ハートの形をしていてとても可愛いので気に入っていて、いつも身につけています。

お守りみたいな感じです。

 

 Team REINAの重要人物

 

白石玲菜選手と父・白石正己氏 / ©ChikaSakikawa

 

モータースポーツは、『ヒューマンスポーツ』です。
各ライダーにはサポート役の人物が存在し、1台のマシンを走らせるために多くの人が携わっています。

そして『Dreamline Team REINA』も、メンテナンスを信頼のおけるメカニックに任せ、プライベートチームとして全日本ロードレース選手権に参戦。

そんなTeam REINAチームにも、ひとりの重要人物が存在します。

それは彼女のスターティンググリッドに寄り添い、スポンサーやマスメディアへの対応など、Team REINAで細かなサポート役をしながら実質的に監督業務を行っている、彼女の父親、白石正己氏です。

2017年全日本ロードレース選手権筑波ラウンドで、”予選6位”という当時、彼女自身のベストグリットを獲得した時に、ピットレーンでバッタリ会った正己氏に「玲菜選手のこれからの目標は?」と聞いてみた事がありました。

すると、「彼女が、こうやってレースに出場して楽しそうにしているから・・・それでいいんです。」と優しい瞳で答えてくれたのを覚えています。

それでは、父親である正己氏に対して玲菜選手はどう感じているのでしょう?

彼女に、”父親の存在について”聞いてみました。

 

鈴鹿サーキット交通教育センター「親子バイクスクール」/ 画像提供:チームレイナ

 

父親の存在について?

 

父親が昔、ミニバイクコースで”スクーターレース”をしていたのですが、それをきっかけに私に『バイクに乗る楽しさを知って欲しい』という理由で、鈴鹿サーキットの交通教育センターで行われている親子バイクスクールに参加しました。

 

父親がそこへ連れて行ってくれていなかったら、今のようにレースをしていなかったかもしれないので、父親には”感謝”しています。

 

近畿スポーツランドのめちゃくちゃ速い女の子‼

 

MFJレディースロードレースCBR150R / 画像提供:チームレイナ

 

中学3年生からミニバイクレースに参戦し始めた白石玲菜選手は、京都にある名ミニバイクコース『近畿スポーツランド』で「めちゃくちゃ速い女の子ライダーがいる‼」とライダーの間で噂されるほど、腕を磨きみるみる頭角を現します。

そして2010年からは、本格的なロードレースの世界に挑戦を始め、筑波サーキットで開催されているMFJレディースロードレースに参戦。

ロードレースマシンCBR150Rの滑りやすいタイヤに初めは苦戦してしまうものの、徐々に実力を発揮して2012年には見事『MFJレディースロードレースシリーズチャンピオン』に輝きます。

その後、近畿選手権J-GP3クラス参戦などをへて、2015年より現在の全日本ロードレース選手権J-GP3クラスに活躍の場を移すのです。

 

白石玲菜選手ロードレース戦歴

 

2012年MFJレディースロードレースシリーズチャンピオンの白石玲菜選手(画像・上段中央) /  画像提供:チームレイナ

 

2012年 MFJ レディースロードレースシリーズチャンピオン獲得
2013年 国内J-GP3クラスに参戦し、2度の表彰台を獲得
2014年 MFJ 近畿選手権J-GP3ランキング2位獲得
2014年 鈴鹿サンデーロードレース選手権J-GP3ランキング3位獲得
2015年 全日本ロードレース選手権J-GP3クラス参戦
2016年 J-GP3クラス シリーズ22位
2017年 J-GP3 クラス シリーズ19位

 

まとめ

 

2018全日本ロードレース選手権筑波ラウンド・猛暑の中怒濤の追い上げをみせる白石玲菜選手 / Photo by TEIJI KURIHARA

 

2018年全日本ロードレース選手権J-GP3クラスで白石選手は、菅生ラウンドでの12位など着実に入賞を重ね、現在ポイントランキング17位につけています。

J-GP3クラスは、世界選手権経験者や、実力の在る若手ライダーなどもスポット参戦するため、全日本ロードレース選手権J-GP3クラスのポイントゲッターは今年30人を超えており、現在のところ34名のライダーが入賞を果たすという激戦区になっています。

そんな中、上位入賞を目指して日頃から行っているジムでのトレーニングや、サーキットでのスポーツ走行に励む彼女に努力の成果がでたのは、今年7月の2ヒート制で行われた筑波ラウンド。

ストレートが短くライディングの休まるところが少ない筑波サーキットが舞台なうえに、レースウィークは例年にない暑さが訪れていました。

そんな中、土曜日に行われたレース1では、各ライダー酷暑による脱水症状ぎりぎりの状態で走り続け、ペースが上げられない状況のなかで、白石選手は怒濤の追い上げをみせ、見事入賞!

トップアスリートとしての、タフな走りをみせてくれました。

そしてレース2でも、暑さのためタイヤマネジメントに各ライダーが苦労する中、確実に順位を上げて終わってみれば17位入賞という結果に。

今年の全日本ロードレース選手権も、残すところ11月に開催されるMFJ GRANDPRIX・鈴鹿ラウンドのみとなってしまいましたが、最終戦 鈴鹿では、ミニバイクの少女からひとりの女性アスリートに成長した白石選手が、ライバル達を相手に上位を目指し、躍動する走りをみせてくれることを、心から期待しています。

 

©ChikaSakikawa

 

 

『全日本ロードレース最終戦MFJGPの鈴鹿で”上位入賞”を目標に、

頑張りたいと思っています。』    

                     2018/10/2      

レーシングライダー白石玲菜

 

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