ホイールの素材というと、4輪も2輪もアルミニウムが主流となっていますが、実は2輪のアフターパーツ市場では、カーボンホイールに注目が集まっていることをご存知ですか?アルミ、マグネシウム、カーボンなど、素材の違いとともに、今注目すべきカーボンホイールをご紹介します!
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バイク用ホイールの素材について
バイク用のホイールには車種によりスチール、アルミニウム、マグネシウム、カーボンと様々な素材が使われています。
車体重量が軽いバイクだからこそ、街乗りやワインディング、サーキット、レースと言ったシーン別に、ホイールの素材にはこだわりたいところ。
しかしながら当然、材質によってメリット・デメリットがあります。
素材ごとにどんな違いがあるのでしょうか?
スチールホイールのメリット・デメリット
スチールホイールは主に街乗り向けのスクーターに多く使われており、ホイール重量は重いのですが、製造コストが非常に安く、量産しやすいことが特徴です。
そのため車両金額そのものを抑える必要がある、小型スクーターなどに多く使用されており、ホイールサイズそのものを小さくすることで、重量の軽減を図る事が可能です。
アルミホイールのメリット・デメリット
アルミホイールは、鋳造製法や鍛造製法といった製造工程の違いがありますが、コストパフォーマンスに優れており、軽量かつ高剛性であることが売りの材質です。
ガリ傷や破損してしまった場合でも、損傷具合によっては補修して再使用が可能なことも特徴。
クルマと同じくバイクでも、もっともポピュラーなホイール素材と言えるのがアルミニウムです。
マグネシウムホイールのメリット・デメリット
アルミホイールよりも更に軽量なのがマグネシウムのメリットですが、その反面非常に高価であることが特徴です。
強度としてはアルミニウムと同等であるものの、マグネシウムそのものが素材として酸化しやすく錆びやすいので、表面の塗装が剥がれてしまった場合は直ちに補修する必要があります。
軽さについてはかなりの優位性があるのですが、腐食やサビが発生すると強度の低下が起きるので、取り扱いはデリケートなホイールです。
マグネシウムホイールは、2輪レース世界最高峰となるMotoGP™️などで使用されています。
カーボンホイールのメリット・デメリット
アルミよりも強度があり、マグネシウムよりもわずかに軽量なのがカーボンホイールです。
非金属素材であるため、数年前までは衝撃に対する割れや破損が懸念されていました。
しかし現在はカーボンの製法を工夫することで強度を確保し、4輪でもメーカーオプションホイールとして採用されるほど。
価格は非常に高価ですが、スーパースポーツ系のバイクに採用されるなど、今もっとも注目されているバイクのホイール素材です。
カーボンホイールって実際どの車種に使われているの?
今、バイク用ホイールで注目を集めるカーボンホイールですが、どんな車種に採用されているのでしょうか?
4輪も含めてご紹介します!
Porsche 911 turboS Exclusive Series
ドイツのカーボンホイールメーカー『TKCC(CFRP wheels from Thyssen Krupp Carbon Components)』から、ポルシェ911 カレラターボS エクスクルーシブシリーズ向けのオプションホイールとして、20インチのブレイデッドカーボンホイールをラインナップ。
全長18kmに及ぶカーボンの繊維を編み込み、200以上のカーボンパネルでホイールを成型。
200万kmに及ぶテストを行って、強度を実証しました。
その結果20インチアルミホイールに対し、20%の軽量化と20%の強度増を実現。
エクスクルーシブシリーズのパフォーマンスを最大限に発揮しています。
BMW HP4 RACE
全世界750台限定のスーパースポーツバイク、BMW HP4 RACEにTKCC製ブレイデッドカーボンホイールが純正採用されています。
純正採用といってもHP4 RACEはレーストラックの走行を前提としているため、メインフレームにホイールといった至る所にカーボン素材を惜しみなく採用。
カーボンの優れた靭性によって衝撃をいなすことで、段差に対してもリムに変形が見られないそうです。
カスタム向けのカーボンホイールがある!
世界に1台とされる直径9mのブレイデッドカーボン製造機(カーボン繊維を編み込む機械)をもつTKCCから、スーパースポーツバイク向けのカーボンホイールがリリースされていることを知っていましたか?
同社では、前述のポルシェ911カレラSやBMW HP4 RACEにも使用されている、ブレイデッドカーボンを用いたカーボンホイールを発売しており、HP4以外の車種でもカーボンホイールの恩恵を受けることができます。
従来のカーボンホイールは、型に繊維を貼り付けて樹脂を流し込むウェット製法や、高温で焼き上げるドライ製法がありましたが、ブレイデッドカーボン製法はカーボン繊維をホイールの形状にあわせて編みこむように成形することで、ウェットやドライ以上の強度を出しつつ、金属製のアルミホイール以上の強度も確保しているのです。
TKCC Style1
TKCC Style1はシンプルなデザインが施された7スポークホイール。
国産スーパースポーツにも対応しており、幅広いラインナップが特徴です。
重量(単体):フロント1.9kg、リア2.9kg
価格:469,800円(税抜)
※前後2本、海外輸送費込、国内送料別
対応車種
Ducati
・panigale959
APRILIA
・Tuono 1000 V4 R APCR ABS (2014–2015)
・Tuono V4 1100 R (2015–2018)
・Tuono V4 1100 Factory (2015–2018)
・RSV4 RR (2016–2018)
・RSV4 RF (2015–2018)BMW
・HP4 (K42) (2012–2014)
・S 1000 R (K47) (2014–2016)
・S 1000 RR (K46) (2015–2019)
・S 1000 RR (K10) (2009–2014)Honda
・CBR1000RR (2017–2018)
・CBR1000RR SP (2017–2018)Kawasaki
・Ninja ZX-10R (2017–2018)
・Ninja ZX-10R ABS (2016)
・Ninja ZX-10RR (2017–2018)Suzuki
・GSX-R1000 (2017–2018)
・GSX-R1000R (2018-2019)Yamaha
・YZF-R1 (2015–2018)
・YZF-R1M (2015–2018)
TKCC Style2
TKCC Style2はStyle1と比べてスポーク本数は同じであるものの、スポーク1本ごとに立体的な造形が施された逸品。
BMWとアプリリアのみ対応しており、Style1と比べて価格が高いですが、予算に余裕があるなら是非Style2を選びたいところです。
重量(単体):フロント1.9kg、リア2.9kg
価格:499,800円
※前後2本、海外輸送費込、国内送料別
対応車種
APRILIA
・Tuono 1000 V4 R APCR ABS (2014–2015)
・Tuono V4 1100 R (2015–2018)
・Tuono V4 1100 Factory (2015–2018)
・RSV4 RR (2016–2018)
・RSV4 RF (2015–2018)BMW
・HP4 (K42) (2012–2014)
・S 1000 R (K47) (2014–2016)
・S 1000 RR (K46) (2015–2019)
・S 1000 RR (K10) (2009–2014)
東京モーターサイクルショー2019に展示!
TKCCカーボンホイールの日本代理店を務めるレイドゼロ(RAID-ZERO)。
今回ご紹介した、ブレイデッドカーボンホイールの実物を、大阪モーターサイクルショー2019と東京モーターサイクルショー2019に展示します!
また、TKCC以外にも美しいワイヤースポークが特徴のJONICH M9 24やRUOTA SXを展示予定なので、バイクカスタムに興味がある方は、是非立ち寄ってみてくださいね。
JONICH RUOTA SX / ©️RAID-ZERO
大阪モーターサイクルショー
日時:2019年3月15日(金)〜17日(日)
会場:インテックス大阪
出展場所:2号間B50
東京モーターサイクルショー
日時:2019年3月22日(金)〜24日(日)
会場:東京ビッグサイト
出展場所:西1・2ホール/アトリウム2-24
まとめ
今回はバイク用ホイールの素材の違いとともに、注目のTKCC製カーボンホイールをご紹介しました。
バネ下重量の軽減はバイクの運動性能を大きく左右し、加速、減速、コーナーリングの全てに影響を与え、重さを感じさせない思い通りのライディングを実現します。
そのため、走りにこだわる方には是非体感して欲しいアイテム!
気になる方は是非、チェックしてみて下さいね!
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