今でこそ日産のモータースポーツ=GT-Rといったイメージが定着していますが、R35型GT-Rが登場するまでのGT500クラスを戦っていたのはZ33型フェアレディZでした。2004年、SUPER GTと名称変更がされる前のJGTC最後の年にGT500にてデビューしたZ33はいきなりの優勝を果たし、基本性能の高さを見せつけます。今回ご紹介するのは、同じ年にNISMOが手がけたコンプリートカー、「フェアレディZ S-tune GT」です。まさにGTマシン直系ともいえる性能を誇った最強のZ33を振り返ってみましょう。
![NISMO S-tune GT](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/motorz.production.assets/wp-content/uploads/2019/11/0c2a2b410d039d3c6b69902c0f681868.jpg)
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ホモロゲーションマシンを更にチューンナップ
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S-tune GTにはベースとなる「タイプE」と呼ばれるグレードが存在します。
これは2004年からのJGTC参戦のために作られたホモロゲーションマシンで、2004年の1月26日から2月29日までのわずか1ヶ月の間だけ生産されました。
「Version S」をベースにロングノーズバンパー、ロングテールバンパー、サイドフィニッシャーが追加されレギュレーションに適合され、オーディオレスとなった仕様でした。
これにNISMOが更なるチューンナップを施したのがS-tune GTとなります。
GTマシンさながらの迫力あるボディ
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ノーマルと比較した際にまず気づくのは、やはり迫力あるエアロパーツ類でしょう。
フロントバンパーはノーマルと比べて180mm、リアバンパーは135mmも延長されており、サイドスカートも専用品です。
大型のリアスポイラーは角度調整機構付きで、正にGTマシンの様にダウンフォースをコントロールすることも可能。
ホイールは専用の19インチ鍛造アルミニウム制となっており迫力満点。
GTマシンからフィートバックされたエアロダイナミックなフォルムはさすがニスモのコンプリートカーと言った所でしょうか。
NISMO謹製NAチューンドエンジン「S1仕様」
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S1仕様と銘打たれた専用チューンが施されたエンジンは、NAならではの丁寧なメカチューンが施されています。
強化されたバルブスプリングやコンロッドボルト、カムシャフトに加え、CPUまでチューニングすることで最高出力は300psを発揮し、当時の自主規制枠を超えたことでも話題になりました。
専用の「S-tune サスペンションシステム」
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出典:https://www.nismo.co.jp/complete/z_s-tunegt/tune.html
足周りのチューンにも当然抜かりはなく、専用のS-tuneサスペンションシステムが搭載されています。
ブレンボ製キャリパーに大経ディスクローターを組み合わせ、しなやかな乗り心地と安定したストッピングパワーを発揮します。
上質かつレーシーなインテリアデザイン
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出典:https://www.nismo.co.jp/complete/z_s-tunegt/interior.html
専用のバケットシートは無段階調節が可能なリクライニング式でnismoの刺繍入り。
表面には上質なアルカンターラ生地が採用されており、質感アップに貢献しています。
その他、サイドシル上のアルミ製キッキングプレートや300km/hまで刻まれたコンビネーションメーター、NISMOロゴが入ったアルミプレート付きのフロアマット等、ドライバーのやる気をそそる装備が満載となっています。
今が狙い目のノーマルZ33の中古車市場
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憧れのNISMOコンプリートには手が出ないけど、ノーマルだったら…?と思った方に朗報です。
Z33の中古車は今が狙い目で、走行距離の割にはかなり値落ちしている個体も存在します。
5万キロから6万キロの車両で、安いものでは実は50万円台から買えてしまうのです。
NA2ドアクーペでFRのピュアスポーツがこの値段で手に入るのは大分お手頃ですし、Z33は今後も名車として価値が上がっていく可能性は十分に高いと言えるでしょう。
まとめ
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GT-R復活までの期間の日産のモータースポーツを支えてきた名車、フェアレディZ。
SUPER GT等の国内モータースポーツの興味のある人にとっては1度は乗ってみたい車ではないでしょうか?
今回紹介したS-tune GTの様なコンプリートカーは当時のレースシーンを彷彿とさせる過激なデザインをしている事もあり、見ているだけでワクワクしてしまいますね。
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