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アイルトン・セナやミハエル・シューマッハなど、数多くのF1ドライバーを生み出ししてきたマカオGP。そんなマカオGPのウィナーには、F1だけでなく、ツーリングカーや耐久レースでも輝かしい成績を収めているドライバーが数多く存在します。今回は、その中から特に際立った5名を紹介しましょう。

Photo by Takuya Ikeda
ヨルグ・ミューラー

Photo by rykerstribe
BMWのワークスドライバーとして、数々の功績を残してきた”BMWマイスター”。
今年で50歳となる1969年生まれのドイツ人ドライバー ヨルグ・ミューラーは、1993年マカオGPのウィナーです。
日本では2014年からの4年間、BMW Team StudieからスーパーGTのGT300クラスに参戦し、初年度にはランキング3位を獲得。
その実力を、いかんなく発揮しました。
ミュラーが最も活躍したのは、世界ツーリングカー選手権(現WTCR)の前身である、ETCCとWTCC。
稀代の箱車使いとして、8年間に渡りBMWワークスチームのエースドライバーを務め、結果を残してきました。
ここ2年は休息期間として主要レースには参加していませんが、日本のスーパーGTへ復帰する意欲もあるようで、再び日本のファンの前でその走りを披露してくれるかもしれません。
また、BMW一筋の印象が強い彼ですが、BMWワークスドライバーになる前には、ル・マン24時間レースでポルシェ911GT1や日産のR390をドライブした経験を持っています。
ラルフ・ファーマン

出典https://ja.wikipedia.org/wiki/ARTA#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:2007_ARTA_NSX.JPG
ARTAチームで長らくスーパーGTの500クラスに参戦していたことから、日本のファンも多いファーマン。
1996年にイギリスF3でチャンピオンを獲得し、その年にマカオGPの制覇を達成しています。
翌1997年からは活動を日本に移し、そこから10年以上日本でキャリアを積み重ねました。
2002年にはフォーミュラーニッポンでチャンピオンを獲得し、その翌年にジョーダンGPからF1デビューを果たします。
その後2005年に日本へ復帰し、ARTAチームからスーパーGTの500クラスに参戦。
以後2012年まで、ARTAのドライバーとして参戦していました。
特に2007年にはチームメイトの伊藤大輔と共に抜群のスピードを見せ、最終戦を待たずしてチャンピオンを獲得。
このスーパーGT史上初の快挙を、今でも覚えている方は多いのではないでしょうか。
ピーター・ダンブレック

出典https://en.wikipedia.org/wiki/Mercedes-Benz_CLR#/media/File:Mercedes-Benz_CLR_front_2009_Nurburgring.jpg
フライングピーターことピーター・ダンプレックは、ル・マン24時間でメルセデスが宙を舞った有名なクラッシュのドライバー、まさにその人です。
1998年に全日本F3にトムスから参戦し、シリーズチャンピオンを獲得。
そのままマカオGPでも優勝を果たしました。
そして翌年1999年に、ル・マンでの大クラッシュを経験し、それ以降のル・マン参戦はありません。
その後はDTMやスーパーGT、FIA GT1選手権など、ツーリングカーメインでレース活動を続けています。
現在では、ニュルブルクリンク24時間に日本のファルケンモータースポーツから10年以上に渡って参戦しており、日本に縁の深いドライバーと言えるでしょう。
ニコラ・ラピエール

出典https://toyotagazooracing.com/archive/ms/jp/wec/racereport/1403-lemans-r04.html
トヨタgazoo racingの元ワークスドライバーにして、プロトタイプカー専門のフランス人ドライバー、ニコラ・ラピエール。
2003年のマカオGPで優勝後、GP2等に参戦するもフォーミュラーでは結果を残せず、2008年より母国フランスのオレカモータースポーツに加入。
プロトタイプカーデビューを果たすと、すぐに頭角を現します。
そして2009年にオレカからル・マン24時間レースの最高峰LMP1クラスデビュー。
2012年には、トヨタワークスドライバーに抜擢されるに至ります。
しかし、速さはみせるものの大事な場面でクラッシュやコースオフをしてしまうやらかし癖を理由に、トヨタから離脱。
とはいえ、その後LMP2クラスに舞台を移した2015年以降はル・マン24時間レースで4勝しており、依然としてその速さが衰えていないことを示し続けています。
マイク・コンウェイ

出典http://www.mikeconway.co.uk/photos.php/IndyCar/2014/Long+Beach
トヨタgazoo racingから世界耐久選手権(WEC)に参戦している、36歳のイギリス人ドライバー。
マイク・コンウェイはイギリスF3でチャンピオンを獲得した2006年に、マカオGPでも優勝しています。
トヨタからのル・マン24時間参戦では3回の2位入賞があるものの、優勝は未だ無し。
何度も悔しい思いをしてきているだけに、2020年のル・マンこそはという思いは人一倍強いでしょう。
また、トヨタ加入前にはインディカーシリーズに7年間参戦しており、キャリア4勝を記録。
特に市街地コースでは滅法速く、中位チームでありながら上位チームを脅かすシーンが何度も見られました。
まとめ

出典https://www.falken.co.jp/motorsports/nurbrugring/
以前はF1へのエスカレーターコースと言われたマカオGPでの優勝も、ここ10年以上F1への道が途切れた寂しい状況となっています。
しかし、この記事で紹介したドライバー以外にも、F1以外の世界選手権で活躍するドライバーを輩出し続けており、マカオGP優勝のステータスが落ちたわけではありません。
これを機に、自分の推しドライバーがマカオGPでどのような結果を残しているのか、調べてみると面白いかもしれません。
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