皆さんは、きちんとチャイルドシートをつけていますか?未装着だと道路交通法違反だけでなく、大切な命が守れないことになってしまう可能性が出てくる、大切な安全器具です。近年の車には、ISOFIXという取り付け金具が標準装備されています。煩わしい取り付けが簡単にできる機構になっています。詳しくご紹介していきます。

【出典:https://www.flickr.com/photos/nddot/45218983262/in/photolist-2bTR7js-59CjK6-YP6ZxM-2bTR7nU-CAuhkD-bpcUw6-ytrX-2aSrRMd-NhycfY-2jvKLT1-2S8Vvk-oTYPBM-dUyTuU-vFNKTL-ppkPA8-5vArmA-5u24X7-55NQGM-6KELyN-vVbV-rRXfTP-BaGwqh-KzfYk-wS3zD9-5fxzhz-5xo3EJ-6WEWwq-qCzMQz-59Gwxh-2jtDudL-59GxKJ-9h1Jbv-7i2KWc-7yKiEj-6nqRUz-74Efuv-4UU8ci-7Z9N6K-4L9zbK-2aAcWZT-s2oAur-sFKeVg-5pL6Un-9qVqu1-5pL7Ar-4fnYMs-5pQqB9-2bYKAVg-6od1om-SCiUwm】

チャイルドシートとは

【出典:https://www.flickr.com/photos/nddot/45218983262/in/photolist-2bTR7js-59CjK6-YP6ZxM-2bTR7nU-CAuhkD-bpcUw6-ytrX-2aSrRMd-NhycfY-2jvKLT1-2S8Vvk-oTYPBM-dUyTuU-vFNKTL-ppkPA8-5vArmA-5u24X7-55NQGM-6KELyN-vVbV-rRXfTP-BaGwqh-KzfYk-wS3zD9-5fxzhz-5xo3EJ-6WEWwq-qCzMQz-59Gwxh-2jtDudL-59GxKJ-9h1Jbv-7i2KWc-7yKiEj-6nqRUz-74Efuv-4UU8ci-7Z9N6K-4L9zbK-2aAcWZT-s2oAur-sFKeVg-5pL6Un-9qVqu1-5pL7Ar-4fnYMs-5pQqB9-2bYKAVg-6od1om-SCiUwm】

6歳未満の幼児を、安全に乗車させるための専用シートで使用が義務つけられています。
適切な取り付けと安全基準をクリアした製品を使用することで、万が一事故にあった場合、未装着に比べ格段に衝撃を和らげ命を守ります。

また、6歳以上でも体格によってはジュニアシートを使用した方が安全な場合もありますので、不安がある場合は知識がある販売店に相談をお勧めします。

安全・簡単に取り付けができるISOFIX

【出典:https://www.flickr.com/photos/mujitra/2931714734/in/photolist-5t4NDL-2ij4C2C-TcqYtm-2ij3sYt-2ij4BP8-2j22Vu2-MgYm1L-2bTR7js-2bTR7nU-2jtDudL-6pk3aD-9akQCE-2jPypqW-2jPxwZu-2aSrRMd-pNMach-pNKrfa-sFKeVg-qm13dW-KfrpQF-sVT38q-9hb8rA-s2oAur-2bXKAoy-2a6Motg-SCiUwm-2aAcWZT-GRnspK-2bYKAVg-4UU8ci-2bupbF2-2a6MokR-2bYKB66-2jPxx1w-6rfsLJ-2jPtZPb-gWKTQj-bpJdne-dBGtLB-cC64cA-cC67j3-2bUo46m-2a6MoeP-2aoK4nG-2bupbDD-2bupbBz-q9CYCe-2bYKBoF-2a6Moo6-2aoK4rE】

後述の保安基準の項目内にある、「容易に脱着することができるものであること。」を満たすために従来は、3点式シートベルトを使用してチャイルドシートを固定し使用していました。
しかし、取り付けにはコツがいるもの、力が必要なものがあり、きちんと車両に固定がされず、チャイルドシートの機能が満たされていない事例がたくさんありました。

2019年の警察庁・JAF合同調査による、チャイルドシート取付け状況調査の結果によると、誤使用による取り付け不具合は乳児用シートで全体の43.3%、幼児用シートで60.9%にも及びます。

さらにその内訳で大きなウェイトを締めているのが「腰ベルトの締付け不足」「座席ベルトの通し方間違い」です。

この2点は、3点式シートベルトを使用する方法による取付不備で、きちんとした手順で固定と締め付けが行われていない結果です。

そこで、チャイルドシートを固定する国際標準規格の「ISOFIX」が2012年7月以降に販売される新車には取付金具の標準装備が義務つけられました。

それ以前に販売された車種に関しても、取付金具が装備されている場合もあります。

ISOFIXによる、誤装着率の内訳は2%にも満たず固定機構をきちんとロックしていれば防げるものです。

ISOFIXとは

【出典:https://www.flickr.com/photos/mujitra/2931714734/in/photolist-5t4NDL-2ij4C2C-TcqYtm-2ij3sYt-2ij4BP8-2j22Vu2-MgYm1L-2bTR7js-2bTR7nU-2jtDudL-6pk3aD-9akQCE-2jPypqW-2jPxwZu-2aSrRMd-pNMach-pNKrfa-sFKeVg-qm13dW-KfrpQF-sVT38q-9hb8rA-s2oAur-2bXKAoy-2a6Motg-SCiUwm-2aAcWZT-GRnspK-2bYKAVg-4UU8ci-2bupbF2-2a6MokR-2bYKB66-2jPxx1w-6rfsLJ-2jPtZPb-gWKTQj-bpJdne-dBGtLB-cC64cA-cC67j3-2bUo46m-2a6MoeP-2aoK4nG-2bupbDD-2bupbBz-q9CYCe-2bYKBoF-2a6Moo6-2aoK4rE】

チャイルドシートと車体を確実に安全簡単に固定するための機構のことです。

チャイルドシートから出ている2本のコネクタ部と車体にあるロアアンカレッジを固定し、確実にシートと車体とを固定します。

・コネクタ部

 

【photo by 増田拓朗】

・ロアアンカレッジ

【photo by 増田拓朗】

固定がされているかの確認は、ロックがされると「カチッ」という音と、ほとんどのチャイルドシートには確実にロックされていると緑色になるインジケーターが備わっており、音と目で確認ができます。

・インジケーター部分

【photo by 増田拓朗】

また、本体を引っ張って確実に固定されているか確認を行います。

加えて、トップテザーアンカレッジで固定をする方法と、脚部をフロアに設置させて固定する方法があります。

・トップテザーアンカレッジ

【photo by 増田拓朗】

ISOFIXを使用することによって、3点式シートベルトによる複雑で固定が大変だったのに対して、簡単でワンタッチ操作により誤装着率を格段に下げることができます。

法規

【出典:https://www.flickr.com/photos/mujitra/3055469131/in/photolist-5E15wg-H1ruJZ-9TXZ3t-9TYf28-7SiKnW-9U24iG-7SftVB-7SiKAd-873cfM-5t4NDL-2ij4C2C-TcqYtm-2ij3sYt-2ij4BP8-2j22Vu2-MgYm1L-2bTR7js-2bTR7nU-2jtDudL-6pk3aD-9akQCE-2jPypqW-2jPxwZu-2aSrRMd-pNMach-pNKrfa-sFKeVg-qm13dW-KfrpQF-sVT38q-9hb8rA-s2oAur-2bXKAoy-2a6Motg-SCiUwm-2aAcWZT-GRnspK-2bYKAVg-4UU8ci-2bupbF2-2a6MokR-2bYKB66-2jPxx1w-6rfsLJ-2jPtZPb-gWKTQj-bpJdne-dBGtLB-cC64cA-cC67j3】

運行時に関して、運転者に対しチャイルドシートは2000年4月1日に改正された、以下の道路交通法によって6歳未満の幼児に対して使用が義務付けられています。

道路交通法第71条の3第3項
自動車の運転者は、幼児用補助装置(幼児を乗車させる際座席ベルトに代わる機能を果たさせるため座席に固定して用いる補助装置であつて、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定に適合し、かつ、幼児の発育の程度に応じた形状を有するものをいう。以下この項において同じ。)を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。

また、チャイルドシート本体に関しては、道路運送車両の保安基準に適合するものでなければ使用してはいけないと、道路運送車両法によって定められています。

道路運送車両法 第41条
自動車は、次にあげる装置について、国土交通省で定める保安上又は公害防止上の技術基準に適合するものでなければ、運行の用に供してはならない。

の中にある乗車装置に関しての部分。

道路運送車両の保安基準 第22条の5(年少者用補助乗車装置)
年少者用補助乗車装置(チャイルドシート)は、次の基準に適合するものでなければならない。
・    年少者用補助乗車装置を備える座席及び座席ベルトを損傷しないものであること。
・    年少者用補助乗車装置が備えられている自動車が衝突等による衝撃を受けた場合において、この年少者用補助乗車装置を装着した者に傷害を与えるおそれの少ない構造のものであること。
・    年少者用補助乗車装置が備えられている自動車が衝突等による衝撃を受けた場合において、同装置を装着した者及び同装置が座席ベルト又は取付装置により座席の前方に移動しないようにすることができるものであること。
・    容易に着脱することができるものであること。

このように、チャイルドシートには保安基準と道路交通法によって厳しい決まりがあります。

運転前に今一度チェックを

子供を乗せて、運転する前にISOFIXの固定状況だけでなくハーネスの締め付け状況もチェックします。

どれだけ、きちんと車両にチャイルドシート本体が固定されていてもハーネスが捻れていたり、緩かったり、高さが不適切では安全面で劣ってしまいます。

急いでいても、チェックは怠らないようにしましょう。

まとめ

子供が嫌がるから、泣くから、可哀想だからといった身勝手な理由によりチャイルドシートに座らせずに走行する車両を未だに見かけることがあります。

運転者がどれだけ安全に運行していても、もらい事故の可能性もあります。

大切な子供の命を守るためにも、チャイルドシートは適正かつ適切に使用する義務が運転者にはあります。