近年、高騰を続けているスポーツカー。その中でも、運転する楽しさが味わえる100万円以下のマニュアルのFR車両で、今が買い時な5車種をご紹介します。
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国産スポーツカーの中古車価格推移
新車登録から13年が経過した車は、自動車税が加算されるだけでなく、メンテナンス費用や維持費が重くのしかかってくる反面、中古車市場では値段が下がり、お手頃価格で手に入れることができました。
しかし近年、スポーツカーの中古車相場がかなり高騰しています。
その要因の一つとして、アメリカで日本製スポーツカーの人気が非常に高くなっている事や、25年経った車は関税や排ガス検査が免除され、通常だと右ハンドルのままでは走行できない決まりがあるにも関わらず、そのまま走行する事ができる「25年ルール」が適応される事が挙げられます。
そのルールに当てはまり、アメリカで人気のある車種は高値で取引され、日本国内の相場もつられて高騰しているのが現状ですが、そんな中、まだまだ現役で走れる100万円以下で買えるFRのマニュアルスポーツカーは存在するのでしょうか?
簡単な車種紹介と、維持費をあわせてご紹介します。
マツダ ロードスター NB型、NC型
国産スポーツカーの2シーターオープンカーの代表といえば、マツダ ロードスターです。
その中の、1998年〜2005年に販売されていた2代目ロードスターNB型と2005年〜2015年の3代目 NC型は、100万円以下で手に入れることができます。
軽量なボディーに、扱いやすいパワーの直列4気筒で、NBは1600ccと1800cc、NCは2000cc を搭載し、スポーツ走行が楽しめる一台です。
購入時チェック事項
幌車に関しては、破れや雨漏りがないかをチェック、電動ハードトップは、スムーズに開閉できるかをチェックしましょう。
中古車相場 2021年4月現在
⚫NB型:25万円〜300万円
限定車やターボモデルは200万円を超えますが、100万円以下でも状態が良く、まだまだ乗れる車両がたくさん流通しています。
⚫NC型:40万円〜350万円
NC3と呼ばれる最終型で程度がいいものは、まだまだ高額ですが、NC1やNC2と呼ばれる年式のモデルは、100万円以下でも良好な車両がたくさん流通しています。
維持費
NB、NC型共に2000cc以下なので、自動車税は年間39,500円ですが、新規登録から13年が経過した車両に関しては重加算税が追加され、年間45,400円となります。
燃費面では、実燃費12km/l前後が平均値で、スポーツカーの中では燃費が良く、ガソリン代は節約できそうです。
日産 フェアレディZ Z33
2002年〜2008年まで販売されていた5代目フェアレディZ Z33型は、3500ccの大排気量エンジンを搭載した2ドアクーペとオープンモデルがラインナップされました。
搭載されたエンジンは、3500ccのV型6気筒 VQ35DEとVQ35HR型です。
購入時チェック事項
2003年7月〜2007年2月に生産されたモデルは、ラジエーターの電動ファンが壊れやすく、無償修理保証期間が延長されていますが、延長保証期間は終わっているので、未対策なのか対策済みなのかの確認が重要です。
中古車相場 2021年4月現在
当時の新車価格が、ベースグレードで400万円から販売されていましたが、中古車相場を見ると25万円〜470万円の価格帯で販売されています。
低価格の車両は過走行気味だったり問題がありそうな車両がほとんどですが、100万円程度の車両をみると、十分にまだ現役で楽しめそうな車両が多く流通しています。
また、バージョンニスモなどのチューニングが施された車両は、人気が高く未だに高値で販売されているのも特徴です。
維持費
総排気量が3500cc以下なので、通常自動車税は年間58,000円ですが、新規登録から13年が経過している事で重加算税が追加され、年間66,700円と高額な分類に入ります。
燃費に関しては、実燃費6〜7km/l前後と、最近のエコカーと比べると、あまりいいとは言えません。
価格は安くなっていますが、購入後の維持費を計算しておく必要があるでしょう。
トヨタ アルテッツァ
トヨタが1998年〜2005年に販売していたアルテッツァは、ミドルサイズセダンでFR駆動、6速マニュアルがラインナップされました。
エンジンは、名機として知られるYAMAHAの2000cc直列4気筒 3S-GE型と直列6気筒 2JZ-GE型から選択可能。
各国の衝突安全基準をクリアするために、重量がある車体でしたが、スポーティーな走りが楽しめると高い人気を誇ります。
購入時チェック事項
純正6速マニュアルの耐久性が低いと言われており、過走行やサーキット走行をしていた車両を購入する場合は、ミッションの状態をチェックしたほうが良いでしょう。
中古車相場 2021年4月現在
中古車価格が上がってきているアルテッツァは、今が買い時かもしれません。
中古車相場では30万円〜200万円の価格帯で販売されていますが、PROTO総研の調査によると、2021年2月の中古車値上がりランキングでは2位を獲得。
価格が上がってくることが、予想されます。
維持費
総排気量は2000cc以下なので、通常は自動車税が年間39,500円ですが、新車登録から13年が経っているため重加算税が追加され、年間45,400円になります。
燃費に関しては、実燃費10km/h前後という結果で、スポーツカーの中では、まだ良いほうではないでしょうか。
日産 V35スカイライン
日産が2001年〜2006年まで販売していた4ドアセダンと、2003年〜2007年まで販売していた2ドアクーペの2タイプが設定され、両者ともに6速MTモデルがラインナップされました。
マニュアル車に搭載されたエンジンは、3500ccのV型6気筒 VQ35DE型です。
購入時チェック事項
フェアレディZと同様に、2003年7月〜2006年10月生産モデルは、ラジエーターの電動ファンが壊れやすく、無償修理保証期間が延長されています。
延長保証期間は終わっているので、対策済みかどうかを確認する必要があるでしょう。
中古車相場 2021年4月現在
中古車相場は、セダン型で60万円〜170万円、クーペ型で60万円〜200万円程度で取引されています。
マニュアル車に関しては、クーペ型のほうに人気が集まり、セダン型はあまり人気がなかったため、中古車の流通もかなり少数です。
維持費
総排気量は3500cc以下なので、通常自動車税は年間58,000円ですが、新規登録から13年が経っており、重加算税が追加されるため、年間66,700円と高額な分類に入ります。
燃費に関しては、実燃費8km/l前後と、あまりいいとは言えません。
BMW E46/90
BMWから、1998年〜2006年まで販売されていたE46型と、その後継モデルで2005年〜2012年まで販売されていたE90型は、当時の販売価格から見ると、非常にお手頃です。
100万円以下で買える、スポーティーな走りが楽しめる車という条件にピッタリ!
マニュアル車があるのは、E46は直列4気筒2000ccの318シリーズと、直列6気筒3000ccの330シリーズ、3300ccのM3です。
E90は、直列4気筒2000ccの320と318シリーズ、V型8気筒4000ccのM3がラインナップされました。
購入時チェック事項
BMWは新車価格が高額なため、中古車だとしても部品が故障すれば、そのパーツは高額です。
まずは、特有のエンジンからのオイル滲みや電子関係の部品に劣化や故障がないか、リコール対策は全て対策済みかをチェックしましょう。
購入時は車両チェックだけでなく、保証内容についても詳しくみておく事が重要です。
中古車相場 2021年4月現在
マニュアル車のE46は50万円〜250万円、E90は60万円〜230万円で販売されています。
程度が良いものや低走行車はまだ高値ですが、走行距離5〜8万キロ台だと100万円以下でも購入可能。
M3に関しては、中古車価格も高い状態が維持されていて、100万円以下では購入できません。
維持費
自動車税は、2000cc以下モデルは自動車税が年間39,500円ですが、新規登録から13年が経った車両に関しては重加算税が追加され、年間45,400円になります。
3000cc以下モデルは年間51,000円で、重加算税が加算された車両は59,000円になります。
実燃費は平均値で9km/l前後で、最新モデルと比べるとあまり良くありません。
また、外車は故障時に高額な修理費が必要になる場合もあるので、注意してください。
まとめ
スポーツカー人気と、古い車種で希少価値が出てきているものに関しては、中古車価格が上がってきており、場合によっては当時の新車価格を上回る車まで出てきています。
100万円以下で買える代表5車種をご紹介しましたが、この先どのような価格変動をするのか、予想はできません。
そう考えると、今が買い時なのではないでしょうか。