自分の愛車チューニング候補には、目を引くチタン色のテールで快音を奏でるマフラーに交換したいという読者も多いハズ。しかし「車検は大丈夫なのかな?」と決断に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。そんな分かりにくい後付けマフラーの車検について、分かりやすく説明していきます。
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2010年4月1日以降に生産された車両は注意が必要
まず後付けマフラーの規制は2010(平成22)年4月1日以降生産された車両とそれ以前に生産された車両で大きく別れます。
なぜこの日付なのかというと、国土交通省による「 交換用マフラー事前認証制度」という法律が施行されたからです。
例えば86/BRZは2012年からの生産ですのですべての車両はこの新しい法律が適応されます。
2010(平成22)年4月1日以前に生産された車両のマフラー交換
基本的には近接排気騒音が基準範囲内であれば車検に通ります。
基準となる騒音は1998年(H10年)以前の車両が103dB、1998年(H10)~2010年(H22).3月までの車両が96dBです(リアエンジンの車や昭和に生産された車両などは更に別の基準になりますが割愛)。
この年代の車両はオリジナルのマフラーでも排気騒音や他の法令に遵守していれば車検OKです。
既製品ではJASMA(日本自動車スポーツマフラー協会)の認証がついていればメーカーでの騒音テストもされているので安心です。
2010(平成22)年4月1日以降に生産された車両のマフラー交換
さて、2010(平成22)年4月1日以降生産された車両、つまり最近の車はどうなっているのかについてです。
実は、静かな後付けマフラーが装着されていたとしてもメーカーが認定試験を受けたものしか車検に通りません。
車検に対応するマフラーかどうかの確認方法は、マフラー本体に認証プレートがついていますので確認ができます。(JQR、JATA、JARI各認証団体の登録番号)
また、メーカーの指定した型式や車両と違う車につけた場合も車検に通りません。
ターボグレード車両に装着されていたマフラーをNAグレード車両に流用するなどは、装着が可能だとしても車検に通らない場合がありますので注意ください(こちらに関してはメーカーの適合を確認してください)。
またもちろんですが車検に通るのは正常な状態のマフラーを装着した時のお話です。
穴が空いて排気漏れを起こしていたり、劣化により既定値を超える近接排気騒音を出しているマフラーは車検に通りません。
特に後付けマフラーはサイレンサー内部にスチールウールを使用しているものが多く、使用によって経年劣化が発生します。
愛車のマフラーがうるさくなったかな?と思ったら車検を実施しているディーラーや量販店でも音量を測定できますので相談してみましょう。
スポーツ触媒の交換で気をつけることは?
同じ排気系のパーツとしてスポーツ触媒への変更があります。
こちらに関しては購入時にガスレポート(排出ガス試験結果証明書)という書類がついているので無くさないようにしましょう。
これがないと実際の排ガステストがOKでも証明ができないため車検に通りません。
エキマニ・フロントパイプの交換で気をつけることは?
またエキマニ・フロントパイプは、触媒やサイレンサーを外してしまうタイプでなければ意外なことに変更自体による車検の制限はありません。
ただし変更によって排気騒音が規定値を超えてしまうことや、排気漏れなどが発生しているともちろん車検に通りませんのでご注意ください。
マフラーの法律はこれからまだ変わるかもしれない?
チューニングパーツとは現在のところ関係ないのですが、自動車メーカーの最新車両のマフラーは「R51規制」というマフラー規制の下、車両が作られています。
今までよりも更に厳しい騒音規制で新しい車は設計されているので、今後は後付けのマフラーにも同様の規制が広がる可能性もあります。
まとめ
今回はマフラー、排気系を車検を気にせず安心してチューニングするためのコツでした。
マフラーはすぐに交換ができるものではないので安心して車検を受けられるものを装着したいですね。
特に最近の車は認定されたマフラー以外は音が静かであっても車検に通りませんので、選ぶ際にはこちらに注意しながらチューニングライフを楽しんでくださいね。