クルマを運転中、後方の様子を確かめるために重要な役割を果たしているのがルームミラーです。そんなルームミラーの下部には、実はレバーのようなものが取り付けられています。これは飾りではなく、私たちの運転をより安全なものにするための部品なのです。今回は、このレバーの役割について、詳しく見ていきましょう。

 

ルームミラーの切り替えに使うレバー

Photo by Andrew Malone

ルームミラーの下部分に取り付けられているレバーは、ルームミラーの鏡を切り替えるためのレバーです。
切り替えレバーが装着されているルームミラーは、外側と内側にそれぞれ1つの鏡を備えています。

そしてこのレバーを操作することで、場面に応じてこれらの鏡を使い分けることができるようになっているのです。

後続車の影響を受けずに後方視野を確保する

 

2種類の鏡を使い分ける理由は、後続車の影響を受けることなく後方視野を確保するためです。

そのため、それぞれの鏡は反射率の高いものと低いものの組み合わせ。

後続車のヘッドライトが眩しくて後ろの様子がよく見えない時や光が眩しく、運転時の視野を妨げている時でも、レバーを操作して鏡を反射率の低いものにすれば、その問題を解決することができるのです。

ちなみに、レバーを奥にすれば反射率が高く、手前に引くと反射率が低くなります。

そのため、日中はレバーを奥へ、夜間で後続車のライトが眩しい時には、手前にすると良いでしょう。

自動防眩ミラーも存在する

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最近では、自動防眩ミラーというものも存在しています。

自動防眩ミラーは、光の明るさに応じて反射率を自動的に変更するもので、前述したレバー付きのルームミラーとは違って、レバーは装着されていません。
自動防眩ミラーのメリットは、電源を入れておくだけで運転手が自らレバーを操作せずともルームミラーの反射率を環境(後続車のヘッドライトの明かりなど)に合わせて調整してくれる点にあります。

そうすることで、後方視野ならびに前方視野を確実に確保することができ、レバーを運転手が操作する必要もないので、運転に集中することができて安全です
デメリットを挙げるとすれば、レバータイプよりもコストがかかること。

そして故障した際の費用が、レバータイプよりも高くなることでしょう。

そのため、自動防眩ミラーはオプション装備となっているケースがほとんど。

例えば、オフロードを走れるミニバンとしても知られている現行のデリカD:5シリーズの一部グレードには、自動防眩ルームミラーが標準装備またはオプションで用意されています。

オプションの場合、マルチアラウンドモニターとのセットで税込59,400円となっているので、費用としては高い部類と言えるでしょう。

まとめ

今回はルームミラー下部に取り付けられているレバーがどのような役割を果たしているのか、ご紹介しました。

このレバーは飾りではなく、大切な役割を担った装備の1つです。

自動防眩ミラーを標準装備する新車が増えてくると、見かけることもなくなるとは思いますが、もしこのタイプの自動車を運転する際には、活用してみてはいかがでしょうか。

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