国内で人気を博すスーパーGT。そのなかで速さを誇る500クラスに参戦するマシン3種の高性能マシンの速さを目にした方も多いかもしれません。しかしレース仕様と異なる市販車モデルはどのような違いがあるかご存知でしょうか?今回は500クラスに参戦する3車種を比較してご紹介します。
発表されたばかりのNSXの情報をお届けしますよ!
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スーパーGT500クラスに参戦する3車種
ホンダのNSX、レクサスRC F、日産GT-Rといった3車種のマシンがGT500クラスに参戦しています。
2014年のルール改定でエンジンを除いたモノコックやブレーキ等の車両規定はDTM(ドイツツーリングカー選手権)と同じ仕様に統一され、現在では全車共通のモノコックを使用することも義務付けられています。
さらにはエンジンにおいても2リッター直列4気筒ターボエンジンが導入され、市販車とは別物のマシンに生まれ変わったのです。
また様々なパーツが統一されたことで、GTマシンでは3車種の比較は難しくなりました。
では市販車モデルで3車種を比較してみると、どのような違いが見られるのでしょうか?
市販の場合の3車種を簡単に比較してみました
市販車モデルに目を向けてみましょう。
マシンに関する出力と重量、そして価格の3部門で比べてみたら、このようになりました。
性能面においてNSXが頭一つ抜け出ていますが、やはり気になるのはお値段…
価格を見るとレクサスと日産GT-Rに目が行きますが、出力性能まで比較すると大きな差があるようです。
パワー・軽さと言った走行性能で見ると、GT-Rがコストパフォーマンスに優れているのが分かりますね。
それでは一台ずつご紹介していきましょう。
高級感あふれる、レクサスRC F
レクサスRC F GT500仕様
- ボディサイズ 5010mm × 1950mm × 1150mm(全長×全幅×全高)
- ホイールベース 2750mm
- 車両重量 1020kg
- エンジン型式 RI4AG
- エンジン仕様 DOHC 直列4気筒直噴ターボ
- 排気量 2000cc
- 最高出力 550PS
- 最大トルク 公表なし
今季、GT500クラスで安定したパフォーマンスを見せるレクサスRC-F。
未勝利ながらも逆転王座も狙える位置につけ、2013年以来となるGT500クラスの王座を狙います。
レクサスRC F 市販車仕様
- ボディサイズ 4705mm × 1850mm × 1390mm(全長×全幅×全高)
- ホイールベース 2730mm
- 車両重量 1780kg
- エンジン型式 2UR-GSE
- エンジン仕様 DOHC V型8気筒
- 排気量 4968cc
- 最高出力 477PS
- 最大トルク 530Nm
- 価格 9,540,000円(税込)
市販車モデルに目を向けると、やはり高級感漂うボディはレクサスの魅力。
自らハンドルを握るだけで充実感に包まれそうですね。
時代がターボ主流になりつつあるなか、大排気量の自然吸気エンジンを搭載しています。
コストパフォーマンスに優れる、日産GT-R
GT-R GT500仕様
- ボディサイズ 4775mm × 1950mm × 1150mm(全長×全幅×全高)
- ホイールベース 2750mm
- 車両重量 1020kg
- エンジン型式 NR20A
- エンジン仕様 DOHC 直列4気筒直噴ターボ
- 排気量 1998cc
- 最高出力 550PS
- 最大トルク 490Nm
昨年のチャンピオンマシンであり、GT500クラスにおいて輝かしい実績を持つ日産GT-R。
今季も現在Nismoが2勝を挙げ、選手権首位をひた走る活躍を見せています。
GT-R 市販車仕様
- ボディサイズ 4710mm × 1895mm × 1370mm(全長×全幅×全高)
- ホイールベース 2780mm
- 車両重量 1760kg
- エンジン型式 VR38DETT
- エンジン仕様 DOHC V型6気筒 IHI製インテグレーテッドターボ
- 排気量 3799cc
- 最高出力 570PS
- 最大トルク 637Nm
- 価格 9,960,840円(税込 ピュアエディション)
多くのファンを抱えるGT-R。その高い性能は折り紙付きといったところでしょうか。
しかしながら価格は3車種のなかでも抑えられており、コストパフォーマンスに優れていますね。
新型モデルに視線が集まる、ホンダNSX
NSX GT500仕様
- ボディサイズ 4650mm × 1950mm × 1150mm(全長×全幅×全高)
- ホイールベース 2750mm
- 車両重量 1049kg
- エンジン型式 HR-414E
- エンジン仕様 DOHC 直列4気筒縦置 直噴インタークーラー式ターボ
- 排気量 1995cc
- 最高出力 550PS
- 最大トルク 516Nm
2016年は開幕前にハイブリッド非搭載を発表し周囲を驚かせたホンダNSX。
今季は苦しい戦いを強いられていますが、KEIHIN REAL RACINGが第5戦富士でようやくNSX勢今季初表彰台を獲得。
勢いそのままに今季初の優勝を飾りたいところですね。
NSX 市販車仕様
- ボディサイズ 4470mm × 1940mm × 1215mm(全長×全幅×全高)
- ホイールベース 2630mm
- 車両重量 1725kg
- エンジン型式 JNC
- エンジン仕様 DOHC V型6気筒 ツインターボ(ドライサンプ潤滑)+ モーター×3 (前1 後2)
- 排気量 3492cc
- 最高出力 581PS ※モーター+エンジンの最大出力。エンジン単体では507PS。
- 最大トルク 646Nm
- 価格 23,700,000(税込)
新型NSXはこの3車種の中でも群を抜いて高額ですが、他の車種とも全く引けを取らないスペックですね!
ちなみに、アメリカにてチャリティーオークションにかけられたこの新型NSXは、なんと1億5000万円という価格で落札されたのです。
その金額からもこの車の価値が覗えるのではないでしょうか。
全車スペック比較
では、この3車種とGTカーを全て並べて比較してみましょう。
当然と言えば当然ですが、GTカーは共通のモノコックを使っているので、ボディサイズから、車重、スペックまでまるで違いますね。
それでも、市販モデルの半分程度の排気量+シングルターボでこの出力は驚異です。流石レーシングカー。
また、市販車の方に目を向けると、NSXが他の2台に比べてかなり小さいことがわかります。
全幅こそ少々広いですが、全長で200mm以上短く、全高で150mm以上は低いですね。
ホイールベースも100mm以上短いなか、車重はあまり差がありません。これも他2台との運動性能の差に大きく影響しそうです。
比較した中では、かなりクイックにマシンが動く部類に入るのではないかと思われます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
どれも日本を代表する高性能マシンですが、こうしてみると性能、価格、デザインにおいて3種類の車がそれぞれ特徴を持っていることがお分かり頂けたかと思います。
一見高い…と感じるかもしれませんが、どの車も性能は折り紙付きですし、恐らく人によって好みが分かれるでしょう。
やはり突出している感があるのはGT-R。性能と価格のどちらを見ても優秀な車は魅力的ですよね。
そして、発表されたばかりのNSXは注目度が高いですね!価格は抜群に高いですが、性能は申し分なさそうです。
他の2車種のさらなる進化も今から楽しみですね!
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