北米市場への投入を意識して開発された初代アルシオーネ。そして、それを引き継ぐ形でモデルチェンジされた2代目を、日本の自動車メーカとして北米市場をターゲットに作ったスバルの意図はどういうものだったのでしょうか。

 

出典:https://youtu.be/u8blQBaSai0

 

アルシオーネ

 

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Subaru_XT6.jpg

 

アルシオーネは1985年に日本国内よりも早く、海外で先行発売されました。

生産は1991年まで行われましたが、その間、日本のみならず海外でも高い評価を得ています。

特に海外ではデトロイトショーでスバルXTクーペとして発表されており、アメリカ市場への意識を強く感じさせました。

そして、各国の自動車評論家を招いて行う試乗会を始め、ハリウッド映画にアルシオーネを登場させて知名度を向上させるなど、マーケティングにも奮闘します。

そんなアルシオーネに搭載されているエンジンは、レオーネ1.8L GTターボと共通部品である水平対向4気筒OHC。

アメリカンなエクステリアを演出する為のフロントノーズの影響により、補器類の搭載位置が変更されています。

また、VRターボオートマチック車では急加速・急制動や雨天時にアクセル・ブレーキ・ワイパーを連動する事により、AWDに切り替わるシステムを採用。

サスペンションはレオーネ1.8LGTターボとほとんど共通部品となっていますが、エアサスペンションを採用しているグレードとコイルスプリングを採用しているグレードが存在しています。

 

1989年式 スバル・アルシオーネ(E-AX9)のスペック

全長×全幅×全高(mm):4,510×1,690×1,335
ホイールベース(mm):2,465
車両重量(kg):1,300
エンジン型式:ER27
エンジン仕様:水平対向6気筒OHC
総排気量(cc):2,672
最高出力:150ps/5200rpm
最大トルク:21.5kgm/4000rpm
トランスミッション:4AT
駆動方式:4WD
中古相場価格:450,000〜750,000 円

 

アルシオーネSVX

 

©️Motorz

 

アルシオーネSVXは、日本国内仕様としては2代目アルシオーネとなります。

ただし、海外マーケットではSVXという車名になっている為、アルシオーネではない別の車種という扱い。

そんなアルシオーネSVXの公式発表の会場は、デトロイトショーが選ばれました。

そして日本のみならず、アメリカを始めとする海外マーケットで通用するグランツーリスモと位置付けられており、様々な工夫が成されています。

また、スバルが一番重要視したのが長距離を快適に走行できる環境作りで、人間工学の方面から開発が行われました。

そのため、エクステリアのデザインは先代モデルのような角ばったイメージから一新され、丸みを帯びたデザインに!

例えば、先代モデルで採用されていたリトラクタブルヘッドライトが廃止され、固定式ヘッドライトに変更されています。

このように、先代モデルの頃から独特のデザインとメカニズムを持ったアルシオーネSUVでしたが、この時期に日本のバブル経済が崩壊。

そんな経済の不安定要素が重なって、車両売り上げ台数が低迷していきます。

その結果、生産終了となり、アルシオーネは2代限りでその歴史に幕を閉じました。

 

1989年式 スバル・アルシオーネSVX(E-CXW)のスペック

全長×全幅×全高(mm):4,625×1,770×1,300
ホイールベース(mm):2,610
車両重量(kg):1,580
エンジン型式:EG33
エンジン仕様:水平対向6気筒DOHC
総排気量(cc):3,318
最高出力:240ps/6000rpm
最大トルク:31.5kgm/4800rpm
トランスミッション:4AT
駆動方式:4WD
中古相場価格:370,000〜6,180,000 円

 

まとめ

 

出典:https://ja.wikipedia.org/

 

元々アルシオーネは、アメリカ市場を中心とする海外マーケットで売り込む事を目的として開発が行われました。

もちろん日本国内でも販売されましたが、エクステリアからもわかるようにその目的は明らかです。

また、2代目にモデルチェンジしてからのエクステリアは丸みを帯びていますが、初代と共通して他の日本車にはないデザイン!!

機能面を見ても2世代共に電子制御の遅れをカバーする為に新たなシステムが取り入れられるなど、多くの工夫が成されました。

搭載されているエンジンもこの頃から水平対向エンジンとなり、現在インプレッサやフォレスターなどに搭載されているエンジンと基本構造は同じです。

どの自動車メーカーにも言える事ですが、この頃の努力があったからこそ現在の技術があると言えるのではないでしょうか。

 

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