まだまだ多くはない女性ドライバー。今シーズンFIA-F4に参戦する現役女子高生ドライバーの牛井渕琴夏選手とは?
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牛井渕琴夏選手プロフィール
牛井渕琴夏選手のプロフィールをご紹介しましょう。
名前 : 牛井渕琴夏(ごいぶちことか)
生年月日 : 1998年7月3日
血液型 : A型
身長 : 153cm
趣味 : 音楽を聴くこと
所属チーム : Silver Star Racing
こうしてプロフィールだけを見ているとどこにでもいそうな普通の女の子なのですが、プロのレーシングドライバーを目指しての意識の高さはかなりのもの!
そんな彼女の魅力に迫ります。
牛井渕琴夏選手レース経歴
2005年、6歳のときに茨城県つくば市のレオンサーキットにてカートデビュー。
入門スクール卒業。同年、レオンサーキットCライセンスを取得。
2008年にはレオンサーキットRd.1 KT100クラスに、9歳にして初優勝。
その後も、もてぎKART耐久フェスティバルや、新東京サーキット NTC CUP X30チャレンジクラスにて好成績を残し、2010年にはレオンサーキットのKT100ccのS-Jrクラスにて、ついに念願のシリーズチャンピオンに輝く。
そして2015年、miNami aoYama with SARD女性ドライバーオーディションに見事合格。
同年5月にFIA-F4第3戦 富士スピードウェイにて、フォーミュラ初参戦を飾る。
今シーズンはSilver Star Racingより、カーナンバー51を着けてFIA-F4に参戦。
牛井渕琴夏選手インタビュー
「レーシングカートっていうのがあるんだけど、乗ってみない?」
母方の祖父からの突然の誘い。
「ビックリして、どうしようかなと迷いました」と、当時を振り返る牛井渕選手。
まだ小学一年生だったという彼女は、戸惑いを抱えながらも茨城県土浦市にあるレオンサーキットへ。
そこで、後の人生を大きく変えることとなるカートに出会います。
「乗ってみたらすごく楽しくて。そこからハマっちゃいました」との言葉から分かる通り、やはりこの巡り合わせは単なる偶然ではなかったのでしょう。
その後、レオンサーキットに通うようになり、すぐに入門スクールを卒業。
努力の甲斐もあり、レオンサーキット専属ドライバーとして迎え入れられ、様々なカートレースにレオンサーキットの名前を背負って出場するようになります。
牛井渕選手の育ての親であるレオンサーキットのオーナーの大宮氏は、彼女についてこう話しています。
「男の子といつも互角、もしくはそれ以上の走りをしていました。口では女の子らしく『怖い怖い』と言いながら、一歩も譲りませんでした」
怖い怖いはライバルの男の子たちの目を欺くための嘘だったのでしょうか?
一歩も譲らなかったという言葉通り、持ち前の負けん気も発揮し、着実に実力をつけて行った牛井渕選手。
2010年には念願だったカートチャンピオンの称号を獲得、更に2015年にはmiNami aoYama with SARDの女性ドライバーオーディションに見事合格!!
満を持してのフォーミュラデビューが決定しました。
夢のフォーミュラカーデビュー!!そこで見た現実…
2015年FIA-F4第3戦、富士スピードウェイ。ここが牛井渕選手のフォーミュラ初参戦の地となりました。
しかし、結果は…予選35番手、決勝27位。
翌日に行われた第4戦でも、予選35番手からスタートし23位でフィニッシュ。
その後、参戦した鈴鹿サーキットでの第7戦も、予選こそ31番手と少し順位を上げましたが、そこから大きく巻き返すことは叶わず、結果は初戦と同じく27位。
翌日の第8戦ではリタイアという不完全燃焼なレースとなりました。
「カート上がりでマシンの性能に慣れるのに時間がかかり、マシンを上手くコントロール出来ずに苦戦しました。思うような走りが出来なかったレースが多かったです」
F4のシートは掴めたものの、なかなか練習の機会がなく、レースウィークの水曜にサーキット入りしてコース上でマシンの手ごたえを掴んでいかなければならないという過酷な状況。
きっと経験豊富なドライバーであれば、乗ってすぐにマシンの特性やクセを理解し、それに合ったドライビングも出来るのでしょうが、何と言っても彼女はフォーミュラカーデビューしたばかりのルーキードライバー。
カートとは全く違うフォーミュラカーに戸惑うことも多く、乗る時間が圧倒的に足りなかったと言います。
学んだことを活かして、いざ今シーズンへ!!
今シーズンは、前出のレオンサーキットの大宮氏からのご紹介で、現在のチーム「Silver Star Racing」へと所属が決定した牛井渕選手。
後悔しないシーズンを送るために、毎週欠かさず富士やもてぎで練習に励んでいるそうです。
「レースに全力を尽くしたい!」と、常に笑顔で前向きな彼女。
きっと富士でも男女の枠を超えた素晴らしいドライビングを披露してくれることと思います!!
もし丸一日お休みがあったら…?
インタビューの最後に、「丸一日お休みがあったら、どうしたい?」という質問も投げ掛けてみました。
すると、考える間も無く「ディズニーランドに行きたいです」と、即答。
好きなキャラクターは、「トイストーリーのリトルグリーンメン!」と嬉しそうに教えてくれました。
夢の王国に想いを馳せて目を輝かせる彼女は、どこにでもいるような17歳の少女。
まだあどけない表情が可愛らしくて、その瞬間ようやく少しだけ、レーシングドライバーではなく女子高生として素顔を見せてくれた気がしました。
まとめ
まだまだ成長過程の牛井渕琴夏選手。
今シーズン、資金繰りの関係もあり全戦は出場出来ないようですが、その活躍ぶりを期待しつつ、サーキット女子仲間として応援していきたいと思います!
牛井渕琴夏選手Twitter→ツイッターページへ行く