今年も色々なドラマを展開し、幕を閉じた❝コカ・コーラ❞鈴鹿8時間耐久ロードレース第40回記念大会。悔し泣き、うれし泣き、いろんな涙と感動があったと思います。そんな日本で一番過酷とも言われる8時間の耐久ロードレースで、世界を目指す若手ライダー達はどのような結末を迎えたのでしょうか。

 

©Chika Sakikawa

 

 

Motorz注目の若手!石塚健・柴田陸樹が走る#3 KRP SANYOKOGYO RS-ITOHの決勝結果は?

 

©Chika Sakikawa

 

いつもは全日本ロードレース選手権J-GP2クラスに参戦するライバル同士の#5 石塚 健(WillRaise Racing RS-ITOH)と#39 柴田 陸樹 (RS-ITOH & AUTOBOY)

今回の8耐では、普段はJSB1000クラスに参戦しているベテランライダー♯34 岡村 光矩(KRP SANYOKOGYO RS-ITOH)のチームに加わり、#3 KRP SANYOKOGYO RS-ITOHとして協力して戦う事になりました。

チームの目標はSSTクラス優勝。

そんな#3 KRP SANYOKOGYO RS-ITOHの予選結果は総合37位。

 

©Chika Sakikawa

 

予選前のフリー走行中にマシンがエンジンブローしてしまい、予選時には大事を取ってタイムアタックせず、予選を通過する為だけに走行する事に。

そして予選終了後から、決勝に向けてチームがマシンを修復し、8耐決勝前最後のフリー走行へ。

たった45分間という限られた走行時間の中で、マシンの調子を見つつ、セッティングを合わせていきました。

そんな、慎重に慎重を重ね、確認作業を行っていたはずの走行中に再びアクシデントが勃発。

 

©Chika Sakikawa

 

Rider REDの柴田が転倒したのです。

しかも、ライダーがコース上に倒れたまま動かないという大クラッシュでした。

幸い柴田に大きな怪我は無く無事でしたが、このクラッシュによる激しい脳震盪により翌日の決勝への出場はドクターストップとなってしまいます。

また、このクラッシュによりマシンも大破。

パーツの予備も底をつき、後が無い状況に。

ライダーの1人が欠場となってしまった上に、決勝中に1度でも転倒すればクラス優勝どころか、完走すら危ぶまれる状況になってしまったのです。

 

石塚 健 (左) / 岡村 光矩 (右) ©Chika Sakikawa

 

そんな厳しい状況の中、スタートライダーはRider Blueの岡村。

Rider Yellowの石塚と約1時間交代のロングスティントを4スティントずつ走り切り、総合22位、SSTクラス2位(205Lap)で無事チェッカーを受けました。

 

https://youtu.be/j2ggZcjMNsU

 

石塚 健 選手・柴田 陸樹 選手の決勝は?

 

石塚 健(左) / 柴田 陸樹(右) ©Chika Sakikawa

 

石塚選手コメント

鈴鹿8耐決勝は総合22位、SSTクラス2位でチェッカーを受けました。

前日のフリー走行で第三ライダーの柴田選手が転倒し、その影響でライダー2人で決勝を走る事になりました。

途中雨が降り出したり、セーフティーカーが入るなどしましたが、トータル205lap周回でき、昨年に比べてもペースが良く、いい内容でレースを終える事が出来ました。

体力や精神力などとても辛い状況でしたが、沢山のお客さんの応援で走り切るとこができました!!

クラス連覇を目指していただけに、勝てなかった事には悔しい気持ちもありますが、走行中、ピット作業、共に大きなミスもなく、いいチームワークで持てる力を出し切る事ができました。

今年の残りのレースは全日本選手権残り2戦!
必ず優勝できるように頑張ります!!

石塚 健 公式Facebookページ

 

柴田選手コメント

今回は、前日のフリーで転倒して脳震盪を起こしてしまい決勝を走れなくなってしまいました。

転んだこ事も悔しいですが、決勝が走れなかった方がとても悔しかったです。

岡村さん 健さんのお陰で表彰台に乗る事ができたのですが、健さんが「3人だったら一位だったな!」って言ってくれたのがとても嬉しく来年はまた三人で優勝目指して走りたいです!

次は岡山ですが少し間が空くので、その間にしっかり体調を整えて岡山では表彰台目指して頑張ります。

柴田 陸樹 公式Facebook

 

そんな8耐ライダー達に今回も聞いてみました。【初心者向け】鈴鹿サーキットの走り方!

石塚 健 選手の場合

 

©Chika Sakikawa

 

①1コーナーの侵入からスピードを落とさず、2コーナーの立ち上がりに向けてラインを取る。

②バイクに挙動を出さないように丁寧にアクセルを開けていく。リズムが大事!

③スライドコントロールをしながらしっかりと曲げていく。

④止めすぎず、しっかりと車速を乗せていく。

⑤肘擦りポイント!!

⑥イン側のゼブラをカットしていく。

⑦早めにブレーキをリリースする。

⑧バックストレートで車速を乗せるために、立上りを重視したラインで立ち上がる。

サーキット走行で初心者ライダーが苦戦するのは、基本的にコーナリング。

そんなコーナーごとの注意点を教えてくれた石塚選手。

8耐の決勝中も約1時間×4スティントと、100Lap以上周り、研究し尽くしたコーナーごとの注意点を、是非参考にしてみてくださいね。

 

柴田 陸樹 選手の場合

 

©Chika Sakikawa

①路面の色が変わったらブレ―キング。

②はらまないように気を付ける。

③リズム良く!!

④はらまないでしっかりアクセルを開けられるラインを作る。

⑤しっかり全開!!

⑥はらまないように気を付ける。

⑦全開!!

⑧インに付く。

⑨早めに全開にしてストレートを伸ばす。

⑩130R は気合い!!怖がらずに慣れる。

奥まで突っ込んでブレーキング。

アクセルを全開にするポイントや、ブレーキングポイントなど、サーキットを走る上での基本的な部分を教えてくれた柴田選手。

残念ながら8耐の決勝を走る事はできませんでしたが、予選やフリー走行では初参戦ながら、チームメイトの先輩ライダー達と変わらないラップタイムを刻んでいました。

「130Rは怖がらずに気合!」など、まだまだ初心者の気持ちを忘れていない柴田選手のアドバイス!

是非参考にしてみてくださいね。

 

まとめ

 

©Chika Sakikawa

 

色々なアクシデントを乗り越え、SSTクラス2位という成績で無事チェッカーを受けた#3 KRP SANYOKOGYO RS-ITOH。

念願だった8耐への出場を果たすも、自身の転倒により決勝を走る事が出来なかった柴田選手。

そして、柴田選手が欠けた事により、2人のライダーで真夏の8時間という想像を絶するような過酷なレースを走り抜いた石塚選手。

そこには、悔しさや感動など、色々な想いがあったと思います。

SSTクラス連覇というチームの目標は達成できなかったけど、最後はみんな全てを出し切ったと言うような、とてもスッキリとした表情をしていました。

また来年!どういう形になっているかは分かりませんが、是非またこの場所に帰ってきて欲しいと思います。

 

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