世界中でコロナウイルス感染拡大が猛威を振るうなか、日本でも自粛要請が出され、安易に外出することができなくなっています。こんな状況下で免許の更新や車検の有効期限が迫っている場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。

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コロナウイルスで更新手続きができない!そんなときの対策は?

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新型コロナウイルスの感染拡大により政府から自粛要請が出され、行動が大きく制限されて気軽に外へ出ることができない状況となっています。

新型コロナウイルスは、感染してから発症するまでの潜伏期間が約2週間と言われているので、感染の自覚がないまま遠出をすれば、行った先の地域にウイルスを運ぶことになり、感染を拡大させる恐れが出てきます。

そのため、クルマで遠出をするなどの行為は、自粛傾向になると思いますが、車検や免許の更新といった有効期限があるものとなると話は変わってきます。

しかし、更新手続きをするには外出が必須で、免許の更新は警察署や免許センターなどの混雑が予想される施設に行かなければならないため、感染リスクが伴います。

また、新型コロナウイルスに感染した患者は完治するまで入院や自宅での隔離が必須のため、それが車検や免許の更新の時期に重なればどうしようもありません。

そんな事態をふまえ、政府はクルマに関する法律上の手続きにおいて、いくつかの特例措置を出してます。

車検切れても6月1日まで伸長

軽自動車検査協会・大阪主管事務所 / ( C ) Light Motor Vehicle Inspection Organization.

政府は新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、車検の有効期限が近付いている車両について車検期間の伸長を可能にすると発表しました。

車検有効期限が2020年4月8日~2020年5月31日までのクルマについては、2020年6月1日まで有効期限を延長する内容です。

対象地域は緊急事態宣言が発令された、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県。

有効期限伸長による車検証の記載変更や手続きは不要で、自賠責保険に関しても6月1日まで引き延ばされます。

年度末時期に継続車検の場合は2020年4月30日まで伸長

年度末の繁忙期に陸運支局や軽自動車車検事務所が混み合うことで感染拡大のリスクが増大することから、車検有効期限が令和2月2月28日~3月31日までのクルマに対しては、全国一律に2020年4月30日まで有効期限が伸長されています。

これに関しても車検証の記載変更の手続きは不要で、自賠責保険の継続契約も4月30日を限度として猶予されることになりました。

免許更新は2020年4月30日まで伸長!失効したとしても学科/技能試験免除

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国土交通省は新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、運転免許証の有効期限も2020年4月30日まで伸長することを発表しました。

また、免許センターや警察署では、入場制限を設けて感染拡大対策をおこなっている所も出てきています。


これをふまえ、運転免許証の有効期限が2020年3月13日~2020年3月31日までの方は、管轄の運転免許試験場や運転免許更新センター、警察署などで本人が延長手続きを行えば有効期限を3ヵ月延長することが可能となりました。

期限延長手続きができなかったり免許更新手続きができずに運転免許証を失効した方でも、失効から最長3年以内かつ新型コロナウイルスの終息から1カ月以内で、条件を満たせば、学科試験や技能試験などが免除されての再取得も可能となります。

海外在住でコロナウイルスにより長期間日本へ帰国できない方や、コロナウイルス感染により長期間外出ができず、更新手続きができない方は、この制度を利用すれば安易に運転免許の再取得が可能です。

しかし、対象となるのは新型コロナウイルスが理由で更新できなかった人のみで、再取得の手続きでは係員に新型コロナウイルスによる理由を伝えたうえで受理されなければなりません。

免許の更新をうっかり忘れていたとか、更新手続きが面倒だからという理由では、学科/技能試験は免除されないので、注意してください。

また、延長手続きをせずに有効期限が切れた免許証で運転すれば、無免許運転となり「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」になるため、こちらも注意が必要です。

まとめ

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免許の更新や車検は、所有者の義務です。

しかし、免許更新は人が集まる運転免許試験場や免許センターに行かなければならず、ユーザー車検で行く運輸支局は車検や登録のために多くの人が行きかいます。

政府による期限の伸長の対策がなされていることを踏まえ、車検や免許更新のタイミングは、しっかりと自分自身で見計らっておこなうようにしましょう。

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