日本で運転免許証を取得していても、海外でクルマを運転したい場合は「国際免許証」が必要となります。国際免許証を持っていれば、現地の運転免許を取得しなくても国外で車を運転することが可能です。では、もし国外で交通違反をしてしまったらどうなるのでしょうか?
国際免許証とは
「国際免許証」は、国内で運転免許を取得した人が、海外でも運転できるようにするための免許証です。
正式名称は「国外運転免許証」で、「ジュネーブ条約」内の道路交通についての条約の中で、“居住国で取得した運転免許証と共に国際運転免許証を持っている場合、条約加盟国内での運転を許可する”とされている免許証となっています。
特定の国や地域では日本国内の免許証でもクルマの運転が可能ですが、現地大使館での翻訳証明の発行が必要な場合もあるので、日本の運転免許証で海外でもクルマを運転したいのであれば、国際免許証の取得をおすすめします。
国際免許証を取得する際は、各都道府県の運転免許センターか、運転免許試験場、または指定警察署へ赴き、発行手数料2,400円を支払って発行申請を行います。
申請時に必要な書類は以下のとおりです。
- 運転免許証
- 本人であることを証明する写真1枚(6ヶ月以内に撮影のもの)
- パスポートまたは航空券などの渡航歴の証明書類
- 印鑑
国際免許証の更新時はこれらの必要書類に加え、古い国際免許証が追加で必要となります。
また、基本的には本人が申請することが原則ですが、本人が既に海外へ渡航していて手続きできない場合に限り、代理人による申請が認められています。
ただし、代理人による申請の場合には以下の書類が必要です。
- 出入国記録が押印されたパスポートのコピー
- 申請者本人の渡航証明書類
- 本人からの委任状
- 代理人の身分証明書
申請時は免許証とパスポートを提出し、申請用紙に必要事項を記入します。
その後、記入書類を提出して手数料を支払うと、窓口で申請書類に収入印紙が貼り付けられるので、これと証明写真を発行窓口に提出することで申請が完了。
免許センターや運転免許試験場の場合は即日発行されることが多いのですが、警察署での申請の場合は後日郵送され、約2週間後に国際免許証が手元に届きます。
申請時の注意点は、以下のとおりです。
- 日本の運転免許証が失効、または停止、取り消し扱いになっている場合は国際免許証の申請手続きはできません。
- 海外渡航中に国内の運転免許証の期限が切れた場合、国際免許証も失効します。
海外で交通違反をしたらどうなるの
国際免許証を取得せずに海外で運転をした場合、現地の交通ルール違反となります。
その場合は国内での運転免許証に影響はありませんが、各国の法律に基づいて罰則などが課されるため注意してください。
海外でレンタカーを借りる方法
国際免許証を取得し、海外でレンタカーを借りる場合は、日本の代理店を通じて国内で予約をすることがおすすめです。
また、海外のレンタカーはプランごとに、保険付帯の有無や返却時の給油付帯の有無、乗り捨て条件などによって違いがあるので、予約時はよく確認しておくようにしましょう。
ほとんどの大手レンタカー会社では自動車損害賠償保険が基本料金に含まれていますが、アメリカのカリフォルニア州には、この保険がないので追加自動車損害賠償保険に入ります。
安全面を考えて、自動車車両損害補償制度や搭乗者傷害保険、携行品保険などは、全て加入しておいたほうが良いでしょう。
渡航先でレンタカーを借りるには、現地の空港にあるレンタカー会社の営業窓口か、空港と営業所を結ぶレンタカー会社のシャトルバスに乗って営業所へ向かいます。
日本国内でレンタカー会社との契約を済ませている場合は、契約書、国際免許証、日本国内免許証、クレジットカードを提示することで手続きを済ませることが可能です。
このとき、車種や追加ドライバー、保険の有無や返却時の燃料の条件などを決定し、書類に同意したという証明のためのサインをします。
手続き後はレンタカーのキーを渡され、空港内にある指定された番号の駐車場へ向かいます。
駐車場にでは、借りる車の状態を確かめ、試し運転をしてみて違和感がなければ、そのまま出発します。
まとめ
今回は国際免許証の取り方と渡航先でレンタカーを借りる方法について解説しました。
現地で車を運転するために必要な条件を理解し、海外での運転を楽しみましょう。
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