今回は、ADVANカラーのラリー仕様カスタムが施されたランエボ6をご紹介! 外見だけではなく、グラベル用サスペンションや6速シーケンシャルドグミッションが装備され 、本格的なラリーカーに仕上げられたこの1台を、徹底解説します!

©Motorz

ADVANカラーが目を惹く、本格ラリー仕様のランエボ6

©Motorz

今回ご紹介する車は、ランサーエボリューション6(エボ6)です。

しかも、ただのランエボではなく、ADVANカラーに塗装され、ドグミッションを搭載。グラベル用サスペンションが装備され、本格ラリー仕様にチューンされた1台です。

とはいえ、今回のエボ6オーナーは、もともとラリー好きというわけではなく、一般的な車好き。色々と弄っていくうちに、このラリー仕様に到達したとのことでした。

新車で購入し、2020年で21年目となりますが、20年近い年月を経たとは思えないほど車体は美しく、まるで数年しか経っていないかのような状態です。


©Motorz

このエボ6は、派手なADVANのカラーリングに対し、外装はほぼ全てがノーマル。社外品は、ルーフのベンチレーターとサイドミラーのみという状態です。

外装をほぼノーマルに統一した理由は、「ラリーのレギュレーションに合わせること」と、「当時のエボ6はノーマルが一番カッコよいと思ったから」だそう。

事実、ADVANカラーにラッピングされた車体は、かなりのインパクトで、そのスタイルに思わず目が釘付けになってしまうほど魅力的です。


©Motorz

ラリーのレギュレーションに合わせた仕様というのも、例えばフロントバンパー下には、地面から巻き上げられる砂や小石から車体を保護するためのアンダーパネルが装備されており、ホイールにはYOKOHAMA TIREのADVAN Racing RCⅢを採用。

このホイールは15インチのラリー用ホイールで、合わせてタイヤもラリー用のADVAN A053(サイズ:205/65R15)が装着されています。

また、ブレーキはホイールサイズに合わせて、15インチの4ポットキャリパーに交換されており、足回りはCUSCO ZERO-3Gを装備。

この足回りはグラベル(非舗装路面)用のサスペンションになっていて、実際にグラベルコースを走ろうと思えば、走れてしまう性能を誇ります。

こういった細部にまで、本格的なラリーカーとして走れる仕様にチューンされていることが、今回のエボ6最大の特徴です。


©Motorz

また、オーナーこだわりのデカールは、ステッカー屋にお願いして作ってもらったもので、モチーフは当時のADVANカラーのエボ6。


©Motorz

しかも、このデカールデザインは、当時のエボ6を参考にしただけではなく、実に様々なところからデザインイメージを反映させ、仕上げたものだそうです。


©Motorz

リアにはランサーエボリューションシリーズの特徴である、巨大なウイングが雄々しく存在感を滲ませています。

エボ6は歴代で唯一の2段ウイングが装備されており、オーナーもその2段羽スタイルを肯定。


©Motorz

リアバンパーにはレイルのガードが装着され、ワンオフで作られたマフラーが突き出しています。

マフラーをワンオフで制作したのは、「エンジン音にこだわりたい」という想いからで、「このサイズのマフラーがあまりなかったから」と、必要に迫られたからだそう。

事実、エンジン音も良いので、是非動画で聞いてみてください。


©Motorz

今度は内装を見てきましょう。


©Motorz

ロールケージがしっかりと組まれ、グラベルでの走行に耐えられるようにしてあるだけではなく、ミッションにはXshiftの6速シーケンシャルドグミッションを採用。

インジケーターも装備されているなど、本格的なラリーカーとして仕上がっています。


©Motorz

特にシーケンシャルは、これだけで小型車が1台購入できるほどの値段だというのだから、オーナーの並々ならぬこだわりが分かります。

タコメーターはSTACKを取り付け、フロアマットもなく、空調も搭載されていません。


©Motorz

バケットシートは2脚入れられており、オーナーの体格に合わせて深く座れるという理由から、BRIDEのZEIG3 Type-Rを採用。


©Motorz

シート下には競技でも使用されている、自動消火システム用の消化器も搭載されていますが、こちらはまだパイプ等が繋がっていないので、今のところはドレスアップ用となっています。


©Motorz

また、競技走行時の会話用ヘッドフォンもぶら下がっており、きちんと繋げば実際に使うことも可能です。


©Motorz

リアシート側にもロールケージが張り巡らされ、スペアタイヤの保管場所化。

こちらもフロアマットの類は、一切見当たりません。

最後にエンジンルームを確認してみましょう。


©Motorz

熱でエンジン表面の塗装が剥がれるということもなく、綺麗な状態が維持されています。

関西サービスのタワーバーと、CUSCOの遮熱板が装備され、ラジエーターもアルミ製の3層構造のものに交換。


©Motorz

また、吸気系のパイピングはRALLIART製で、LAILEのエアクリーナーボックスも装備され、点火補助用にHKSのTwin Powerも搭載されています。

そして密かに二次エアーパイプも太くなっていて、ブーストアップ仕様としてチューンされており、馬力は300馬力出るか出ないかだと言います。

事実、トルクも出やすくなっており、街中では十分なほど。

また、タービンはエボ9のものへと交換されており、わざわざ馬力を落とすためにエアリストリクターを装備。

その点が、ラリー仕様にするためのこだわりポイントだそうです。

競技仕様エボ6の走行

©Motorz

このエボ6は、エンジンスタート時にも競技車両仕様としての片鱗を見せるかのように、通常の街乗り車では聞けない音を響かせてくれます。

インジケーターが点灯し、シビアな音と共にシフトアップをすると、その表示も変化。

高速に乗るとブーストが作動し、タービンの音を響かせながら一気に加速していきます。

そのエンジンとタービンが響かせる音は、車内での会話が難しくなるほどに大きく、ヘッドフォンを装着しなければ快適な会話ができません。

シフトアップまでのタイミングも早く、踏んでいけばエンジンの回転数が面白いぐらいに上がっていくため、どのギアからも踏んでいけば加速できるそうです。

また、シフトのショックはあまりなく、ごく普通のマニュアル車を操る感覚で運転することが可能。

本格仕様なのに手軽に乗れるというのが、このラリーカー仕様エボ6の最大の魅力となっています。

まとめ


©Motorz

今回は、ラリーカー仕様のエボ6をご紹介しました。

その仕様は決して見た目だけなどではなく、オーナーの細部への徹底したこだわりによって本格的なチューンが施され、加速性能も申し分ないレベルに達しています。

しかも、これだけの性能を誇りながら、まだ完成形の60%から70%ほどだと言い、今後もオルガン式ペダルへの交換など、色々とチューンしていきたいそうです。

Motorzの公式Youtubeチャンネルでは、このように数多くの愛車紹介をしていますので、是非この機会にチャンネル登録をお願いします。

Motorzではメールマガジンを配信しています。

編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?

配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!