Motorzチャンネル企画で好評の『中古車の買い方をプロに聞いてみたシリーズ!』。今回は、峠からサーキットまで、多くのドライバーに愛されてきた名車S15シルビアの中古車購入時の注意点を、プロに聞いてみました!生産終了から18年が経ったS15の中古車市場での現状や、チューニング車両の注意点、今後S15と長く付き合っていくにはどんなところに気を配るべきかなど、気になるところをすべて教えちゃいます。

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18年落ちだけど色あせないS15シルビア!中古市場で価格高騰

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ドリフトの定番車であるシルビアは、ドリフトだけでなく、グリップ走行、街乗りなど、幅広いジャンルで支持され続けるモデルです。

特に最終モデルのS15は、今なおドリフト選手権やタイムアタック競技に出場しており、生産終了後もモータースポーツの最前線で活躍しています。

そんなS15は、18年も前に生産を終了しているだけでなく、販売期間が1999~2002年の約3年と短かったことなどにより、稼働可能な車両数が激減しており、相場価格は高騰しています。

中古市場に流通している車両は、前オーナーが街乗りだけでなく峠やサーキットでも走行していたものや、カスタムしつくされた車両も珍しくなく、中古車の車両状態を見誤ると、高いお金で買ったのにすぐ故障し、高額な修理費がかかってしまうなんてことになりかねません。

S15の中古車の購入には、どんなところに気をつければいいのでしょうか。

Yashio Fatoryの岡村さんに聞いてみました。

ヤシオファクトリー・岡村さん伝授!中古S15シルビアの注意点とは?

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岡村さんは、知る人ぞ知るシルビアのスペシャリストです。

そんな岡村さんが営むヤシオファクトリーには、全国のシルビア乗りからの修理やカスタムの依頼が押し寄せるほどの人気ぶり。

今年の夏も、他店舗から中古車を購入し、納車後に調子が悪かったというクルマを約60台ほど見てきたそうですが、岡村さんの感覚としては、買取や業者オークションで仕入れたS15で、手を加えないで売れるクルマは一台もないそうです。

これは、S15が約20年も前から走っている車両であることを考えれば当然で、購入直後から調子よく乗り続けられるとは考えず、あくまで修理していくことを前提としなければなりません。

格安エアロには要注意!仕上げ車は避けよう

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今回の教材車は、お客さんのタイムアタック用車両です。

ヤシオファクトリーのエアロパーツを装着し、綺麗に塗装されています。

岡村さんが特に注意が必要と考えるのは『仕上げ車』で、3~4万円の格安エアロをつけて塗装しただけの、外装を綺麗にして査定額を引き上げている車両です。

外装が綺麗でも、中身はボロボロなんてことが多いため、メーカー不明のエアロパーツやホイールなどが取り付けられているものは、仕上げ車の疑いがあるため要注意です。

ボディで錆びやすいポイントとは

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中古車で注意すべき定番のポイントは、ボディの錆。

20年近く乗り続けられたS15には、どこかしらボディに錆が出るもので、特に錆びやすい箇所はフェンダーの上辺りです。

とくに助手席側ストラットは錆びやすく、純正パーツに関しても左側は継続販売されていますが右側は販売されていません。

錆びているだけなら補修可能ですが、腐食がひどくなっていると難しいため、内側を触ってキチンとチェックしましょう。

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どんな中古車にもいえることですが、北海道や日本海側の東北、北中越地方は降雪があるため、道路にまかれる融雪剤によって下回りが錆びやすく、海側の地域は海からの潮風により、ボディ側面が錆びてしまいます。

そのクルマがどこを走っていたかは、車検証のナンバーで判断できるため、これらの特定地域で走っていたクルマは、どこかしら錆がひどくなっている可能性を考えた方が良いでしょう。

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サイドシルを触って錆がないかを確認し、車両の下側を覗いてリアフェンダーの前側に腐食がないかを確認しましょう。

ボディの錆がひどいと、その部分を切断して新しくボディーの一部を溶接で接着させるため、高額修理となったり工場によっては修理を断られることも。

そうならないためにも、いくらかお金を追加してでもボディがキレイな車両を購入したほうが、後々気持ちよく乗れます。

バランスのとれたチューニングがポイント!エンジンの注意点とは

中古車を購入する際は、できるだけノーマルに近く、エンジンの調子が良好なものを選びたいものですが、S15の中古車はチューニングされたものが目立つため、ノーマル状態を探すのは、なかなか困難です。

そのため、どういったチューニングがなされているかを把握することが大切となります。

NVCS(可変バルブタイミング機構)

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搭載されるSR20エンジンに採用されているNVCS(可変バルブタイミング機構)は、中のNVCSプーリーのバネが弱ると、アイドリング音が「カチャカチャ」と鳴ることがあります。

オイル管理が悪かったり激しく走っているクルマは、このような症状が発生しやすく、回転数をあげると油圧がかかって音が消えますが、アイドリング時にこのような音がした場合は、NVCSの不調を疑うべきです。

オイルキャップからに湯気

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エンジンが温まった状態でオイルキャップを外すと湯気が出てくる場合、湯気は冷却水の蒸気であるため、エンジンの圧縮が抜け気味になっていることが疑われます。

クラセンのボルト位置

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クラセン(クランク角センサー)のボルトの位置も、正常値かを確認しましょう。

クラセンには、回転角の上死点基準で検出するセンサーで点火タイミングを合わせる役割があり、ズレが生じれば点火時期が遅くなり、馬力が出なくなります。

なぜクラセンがズレているかというと、ヘッドを変えたりカムの変更といった作業が行われていれば、必ずクラセンを調整しなければならないのですが、この調整を疎かにしてズレた状態にしてしまっているのです。

クラセンはボルトの位置で判断でき、下に行くと隙間がなかったり逆に隙間が広かったりすれば、クラセンがズレています。

タコ足まわりの断熱対策

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タコ足のまわりにあるハーネス類などが、キチンと断熱されているかどうかも確認しましょう。

走行時に、タコ足周りの空間は80度ぐらいまで温度が上昇するので、断熱材を巻いていないとハーネストラブルが多発します。

バランスのとれたチューニング

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クルマの調子悪くなる時は、チューニングした個所から悪くなる場合が多く、岡田さんがトラブルシュートをする際も、どこが変更されているかに注目してトラブルシュートを進めていくそうです。

チューニングにもバランスが重要で、吸気や排気系パーツが変わっているのにコンピュータがノーマル、エアフロがノーマルなのにタコ足がついているなど、バランスの悪いチューニングやパーツをポン付けしただけのようなクルマは、そこから故障していく、もしくはすでに調子が悪い場合がほとんどです。

あまりに汚い内装のクルマは避けるべき

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内装に関しては、あまりにも汚いものは避けるべきです。

それは前オーナーがどれだけクルマを大切にしていたか判断するうえで重要なポイント。

なぜなら内装の汚さは、そのクルマがあまり大事にされていなかった、または大雑把な人が所有していてこまめなメンテナンスが行われていないことが想像できるからです。

リアブレーキキャリパーのオイル漏れに注意

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ブレーキは、フロントブレーキローターの縁部分でブレーキパットが接していない部分の出っ張てりをみて、出っ張りが2~3mmになっている車両は、ほとんどメンテナンスが行われていないため、購入後はブレーキローターを変更することがおすすめです。

フロントブレーキキャリパーは、めったに壊れることはありませんが、リアブレーキローターが薄いソリッドのためパッドやローターの摩耗が激しく、キャリパーへの負担大。

また、ドリフトで走っていたクルマは、サイドブレーキを多用しながらタイヤを無理やりロックさせるため、ブレーキパットが高温となるため摩耗が激しく、ブレーキキャリパーへの大きな負担がかかります。

そのため、リアブレーキキャリパーのオイル漏れが圧倒的に多いため、リアブレーキキャリパーのオーバーホールが必要となります。

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まとめ

S15中古車購入時の注意点をまとめると、以下のとおりです。

・エアロパーツが、どこのものがついているか
・リアのタイヤハウスの前側/ストラット周りの錆・腐食
・可変バルタイの音の変化
・オイルキャップを開けて湯気が出ていないか
・クラセンの角度
・エンジンルーム内の熱対策が行われているか
・パーツがバランスよくチューニングされているか
・内装を見て、丁寧に扱われてきたか
・リアブレーキキャリパーのオイル漏れ

サイドシルやタイヤハウス内の錆や腐食を確認しようにも、ローダウンされてタイヤも面一になっていれば見れません。

その場合は、お店に頼んでリフトアップして確認するのがベストです。

また、このような要望にも応えてくれるようなお店なら、信用できるでしょう。

S15の中古車は、200万円以上するものが珍しくなく、相場は今後も高騰していくことが予想されます。

200万円で買うというお客さんに対して、買う前にちょっとでも不安になるところは取り除いてあげようとするのがサービスだというのが岡田さんの持論です。

今後S15の購入を考えている方は、ヤシオファクトリーのような信用できるお店でクルマを選ぶことをおススメします。

Yashio Factory(ヤシオファクトリー)
住所:〒340-0002
埼玉県草加市青柳2-4-5
TEL:048-948-7140
FAX:048-948-7141
営業時間:10:00~20:00
定休日:毎週月曜定休
ホームページ:https://yashiofactory.co.jp/

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