今回ご紹介するのは、「クリスタルボディ 横浜」のN2決戦仕様のAE86です。このAE86はターボなどを搭載せずに250馬力を発揮。車検にも対応しているので、ストリートで楽しめる1台としても仕上がっています。
掲載日:2020/08/01
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N2決戦仕様・NAでストリートも楽しめるAE86
今回ご紹介するのは、「クリスタルボディ 横浜」のデモカー、N2決戦仕様のAE86です。
このAE86はレースに頻繁に出場し、筑波で58秒台を記録した文字通りのモンスターマシン。
エンジンはボア・ストロークの向上によって1800ccに達し、アルテッツァの6速ミッションをクロスレシオ化して組み込んでいるので、加速性能も申し分ありません。
フロントボンネットは、クリスタルボディ横浜オリジナルのボンネットが使われており、深いスリットによって前方から入ってきた空気が抜けるようになっています。
この仕様によってフロントが浮き上がりにくくなり、コントロールがしやすくなっています。
また、フロントバンパーもオリジナルで、一部がダクトになっています。
必要以上に空気を入れなくて良いという考えから、2つあるダクトの一方をカーボンで閉じられるようになっており、これを開けるのは真夏ぐらいだそう。
アンダーパネルもドライカーボンのオリジナルで、その重量は3.6kgと非常に軽量です。
オーバーフェンダーにも穴が複数あけられていますが、これも空気を抜くために設けられたもの。
今のGTカーを参考に穴をあけてみたそうで、まずはフロントから試して成果が出たので、続いてリアにもあけることにしたそうです。
履いているタイヤはADVAN A050(サイズ:225/50R15)。
ホイールはお馴染みのワタナベでサイズは9.5Jですが、素材はマグネシウムを使っているのでアルミ製のものと比べて軽く、ハンドリングの良さに貢献しています。
奥に見えるブレーキキャリパーはフォーミュラーカーで使用しているBremboのキャリパーで、通常のものと比べて非常に軽いそう。
このブレーキキャリパーはワタナベと合わせるとベストマッチだったので、中古で購入し、装着したものです。
使用した感想としては、硬さはあるもののきちんとコントロールでき、他のキャリパーよりもこちらが欲しくなるほどの性能だと言います。
また、PFC製のブレーキパッドも良く、例えばロックして煙が出るほどだったとしても、完全にはタイヤが止まらないようになっており、ロックしつつ舵が効く状態となるそうです。
サイドステップもオリジナルで、オーバーフェンダーが映えるタイヤハウスに収められたリアホイールのサイズは10J。
奥に見えるブレーキはノーマルで、ローターの幅だけが大きくなっています。
リアに装着されたGTウイングはCUSCO製ですが、上部の隙間を空けて角度を調整。
スポイラーからルーフとの境目までは全てFRPに替えられており、リアガラスもアクリルに交換されているので、ガラスだけでも7kgもの重さがあるノーマルガラスから4kgの軽量化を果たしています。
リアバンパーにも軽量化とパラシュート効果軽減のために複数の穴があけられ、マフラーもオリジナルのものが装着されています。
また、意外にもリアにはバックモニター用カメラが付いており、駐車時などに便利な仕様に。
もともとリアガラスをカーボンに替えようとしていたそうなので、後方確認のために装着したそうです。
しかしレースのレギュレーションで「リアガラスは透明でなければならない」となっていたので、代わりにアクリルを付けることになったそう。
内装はフロアマットの類が一切なく、ダッシュボードからリアまでロールケージを通し、車体を支えています。
リアシートも当然のように除去されており、まさにレーシングカーとしての仕上がり。
クロスレシオ化されたアルテッツァの6速ミッションは、1、2速と3速の間を近づけただけではなく、1速~4速を5速に近づけ、6速にはS15のニスモを使っており、元々の仕様から大幅に改良されています。
また、ステアリングはOMP製のDシェイプに交換され、ペダル類は今は珍しいLONZA製に換装。
中から見ると、ルーフもカーボン化されていることが分かりますが、このカスタムは非常に高価で施工費込みで50万円ほどはします。
ただ、その分、サーキットでは大きく違いが出るそうです。
シートはBRIDEのフルバケットシートが2脚入っていて、シェルはFRPに。
エンジンルームには余計なものが一切なく、設置された深いスリットによって空気が抜けるようになっています。
エンジンは16バルブでその横には巨大なボックスがありますが、暖かい空気を吸わせないようにするための仕切り用のもの。
前方に設けたスリットから冷たい空気だけが入るように調整し、そこにメッシュを設けることで外からゴミを吸わないようにしています。
また、エキゾーストマニホールドには遮熱対策のカバーが被せられており、足回りは大阪のワイズで作ってもらったもので、この足回りに替えたことでリアの動きがスムーズになったそうです。
馬力は250馬力に達しており、車重は810kgと非常に軽量。
この軽量な車体とパワーによって、筑波でのタイムは58秒6を記録しています。
そこに至るまでは足回りを替えて何秒になったかなどの積み重ねがあり、それが今のこのAE86の速さに繋がっているというわけです。
まとめ
今回は「クリスタルボディ 横浜」のAE86をご紹介しました。
このショップは現在AE86を中心に取り扱っており、街乗りメイン、サーキットメインに関わらず、AE86に関するチューニングやワンオフ、オリジナル品の製作も行っています。
このショップは元々板金を担当していたのですが、オーナーがAE86を入手したことでチューニングショップへと進化した経緯があるそう。
気になった方は、ぜひクリスタルボディ横浜に問い合わせてみてくださいね。
パーツは通販で購入する人が多く、オーナーにとっての今のイチオシパーツは、オーバーフェンダーだそうです。
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