速度オーバー車両取り締まりに使用される機器は、警察官がネズミ捕りに用いる移動式オービスや固定式オービスにとどまらず、最近ではレーダー&レーダーパトカーも増殖しています。それらはレーダー探知機でも通用せず厄介な代物です。神出鬼没にどこにでも現れる、レーザー&レーダーパトカーの対処策はあるのでしょうか?

掲載日:2019.10/26

出典:写真AC

レーダーパトカー全国配備済み!北海道にレーザーパトカーも続々導入

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今や、レーダーパトカーはほとんどの都道府県に配備され、さらに新型『レーザーパトカー』は北海道を中心に採用されています。

なぜ北海道に配備されているかというと、真冬に極寒の北海道で警察官が外でネズミ捕りを行うのは過酷ですが、レーザー&レーダーパトカーであれば車内に待機可能で、真冬中でもゲリラ的に速度オーバー車両の取り締まりが行えるためと考えられます。

そのため、真夏は酷暑となる沖縄県にも配備済みとされています。

レーザーとレーダーパトカーの違いは

レーザーパトカーはレーザー式の速度測定装置を車体上部に搭載した二つの赤色灯の間に、『LSM-100』と呼ばれる東京航空計器が製造する速度計測器が設置されています。

特徴は、赤色灯の間の白い箱に黒っぽい開口部にレーザースキャンセンサーとカメラが設置され、正面と後方のどちらかに向いていること。

一方、レーダーパトカーはルーフ上にレーダー式速度測定器を搭載し、Xバンド(10.525GHz)と呼ばれる周波数のレーダー波で速度を測定します。

レーダーを利用する場合は、移動式であっても電波法令上の無線評定移動局であるため、操作には第二級陸上特殊無線技士以上の無線従事者でなければなりません。

しかし、レーザーパトカーは無線従事者でなくても操作可能なため、今後レーダーにかわりレーザーパトカーが増えていくとみられます。

2台の見分け方はSNSでの情報になりますが、二つの赤色灯が取り付けられたレーザー及びレーダー部分が、レーザーだと黒っぽい開口部、レーダーだと白っぽい開口部になっているそうです。

レーザー&レーダー共にステルス方式、気づいたときはもう遅い

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レーダー&レーザーパトカーは、常にレーザーやレーダーを照射しているわけではありません。

クルマが通過した時にだけ、ピンポイントで電波を照射しています。

クルマが通らないかぎりレーザーやレーダーが出ないということは、レーダー&レーザーパトカーがいる場所に近づいたとしてもレーダー探知機は反応しません。

そのため、停車しているパトカーから自分のクルマに向かってレーザーまたはレーダーを照射され、レーダー探知機が反応したとしても、もう既に手遅れということです。

最近普及しているGPS付レーダー探知機やナビゲーションスマホアプリには、レーダー&レーザーパトカーによる取り締まりポイントが表示されるものもありますが、これらはあくまで目撃情報がデータ化されたものとなっています。

レーザー&レーダーパトカーはどこで取り締まっているか決められてるわけでもなく神出鬼没なため、GPS付レーダー探知機やナビゲーションスマホアプリは当てにならない場合もあるのです。

根本的な対処法なし!周りのクルマの行動に注意するのみ

レーザー&レーダーパトカーは車体の前方だけでなく、後方のスピードも測定できます。

そのため、対向車線にいるパトカーもレーダー&レーザーパトカーであれば速度違反を取り締まれるということです。

もし、速度違反を起こしてしまったら、レーダー&レーザーパトカーが追いかけてきて停車させられ、速度超過30km/h(高速道路40km/h)以上で違反点数6点の赤キップ、20~25km/h未満で違反点数2点の青キップが切られます。

レーザー&レーダーパトカーにはGPS付レーダー探知機やナビゲーションスマホアプリが対応しきれていないこと、取り締まっているパトカーが見つけにくい事などから、我々として根本的な対処法はありません。

前方を走っているクルマが直線で急にブレーキを掛けたり、対向車がハイビームでネズミ捕りを知らせる合図などをしてくれれば、速度を落としたり単独走行を避けるしか対処法はないのです。

まとめ

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レーザーパトカーの目撃情報は北海道に集中していますが、北海道だけでなく沖縄、熊本、静岡、そして岩手にも導入されたといわれています。

また、レーダーパトカーはほぼ全ての都道府県で導入済みとされており、レーザーパトカー未導入の都道府県でも知らぬ間に導入されてた、なんてことは十分ありえます。

ゆえにレーザーパトカーの脅威は、道民だけの話ではないということです。

赤色灯に見慣れないカメラの付いたパトカーがいれば注意してください。

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