様々な新車に試乗したり自動車の記事を書き続け、古今東西のクルマを知り尽くした自動車雑誌の編集長がマイカーを選ぶ決め手っていったいどこなのでしょうか?また、数あるクルマの中からなぜ、この1台を選んだのか。そんな疑問を紐解く為の連載企画がスタートします!第1弾はイタリア・フランスのラテン系欧州車を中心とした月刊誌『Tipo(ティーポ)』の佐藤孝洋 編集長と愛車のフィアット500(チンク)をご紹介します。

 

Tipoの佐藤さんと愛車のチンク。ナンバーも”310″なのです(笑) / ©️Motorz

 

佐藤編集長の簡単な経歴

 

©️Motorz

 

名前:佐藤 孝洋(サトウ タカヒロ)

1991年:18歳で普通自動車免許を取得。

1994年か1995年くらい:エディトリアル・クリッパー入社、Tipo誌に携わる。

2000年くらい:ヴィッツカップに参戦。モータースポーツ活動を開始!

2002年:ネコ・パブリッシング入社

2003年:フォーミュラスズキkeiでシリーズチャンピオン!

2010年くらい:Tipo誌の編集長に就任、現在に至る

 

小さい頃からクルマが好きだったというサトーさんは、中でもクルマで走ることが大好きで、これまでに編集者としてのキャリアを積みながらモータースポーツにもチャレンジしてきた”実戦系編集長”。

実際に、マツダが行なっている『メディア対抗ロードスター4時間耐久レース』でもドライバーを務める他、2018年は『ロータス・カップジャパン』『エリーゼ・スーパーテック』『VITAトロフィー』『ミニチャレンジ ジャパン』などに参戦中で、その活動は多岐にわたります。

 

佐藤編集長の愛車遍歴

 

©️Motorz

 

そんなサトーさんはこれまで、どんなクルマに乗ってきたのでしょうか?

これまたざっくりご紹介していきます。

三菱 ランサー(ランタボ):免許取って初めてのマイカー。理由はお父さんが同社で働いていたので。

三菱 ミラージュサイボーグ(C53)

シトロエンCX

トヨタ・カリーナ(TA60系)

日産 スカイラインGTS-R

日産 アベニール

クラシック・ミニ:現在は実家でお父さんが乗ってる。

スーパーセブン:1994年式。新車で購入し、現在も所有。

ホンダ・シビック(EK9)

マツダ・ロードスター(NA)

ランチア・イプシロン

VW ゴルフⅤ

VW ゴルフⅥ

(順不同)

複数台所有していた期間もあるということですが、13台の車種が話に上がりました。

そして現在は、クラシック ミニとスーパーセブンとフィアット500の3台を所有。

自他共に認めるハッチバック好きの佐藤さんですが、この愛車遍歴を見る限りは、その情報も間違いではなさそうです。

そして現在、通勤のアシとして使っているフィアット500はかれこれ7年ほど維持しているそうで、佐藤さん曰く「(アシ車としては)最長記録かも」とのことでした。

 

ズバリ、愛車の決め手は?

 

©️Motorz

 

フィアット500とサトーさんの出会いは、このクルマがデビューした時のメディア試乗会でした。

ちなみにサトーさんのチンクは、0.9リッターのツインエア。

ヌォーバチンク譲りの2気筒エンジンの魅力に、ひとたび試乗してハマってしまったそうで、Tipoという雑誌のキャラクターにもマッチしていることから購入を決めたそうです。

そして実際に購入から7年経ちますが、サイズ感も日本にマッチしていて乗りやすく、デザイン、そしてエンジンも含めて日本車ではあり得ないようなパッケージングである点がお気に入りだと語ってくれました。

残念ながらデュアロジック(フィアット500のATミッション)がやや難ありとのことですが、「少し乗りにくいからこそ乗りこなしたい!」というのがサトーさんのツインエアチンクに対するレビュー!

あくまでもアシ車として、スペックだけでは計れない魅力の部分に満足しているようでした。

 

サトーさんのカスタムポイントをチェック!

 

内装は東京都墨田区の自動車用シートカバーメーカー『CABANA』のものに統一されていました。 / ©️Motorz

 

イタリア国旗のトリコロールがアクセントになっていてオシャレ! / ©️Motorz

 

ホイールは『DEAN』。レトロスタイルなデザインかつ、アイボリー色がボディカラーとマッチしている / ©️Motorz

 

マフラーはイタリア車用のパーツを多くリリースする『TEZZO』。控えめながらも存在感のあるサウンドでした。 / ©️Motorz

 

逆に、これまでの愛車で忘れられない1台ってありますか?

 

©️Motorz

 

今度は少し視点を変えて、これまでに乗ってきたクルマの中で印象深い1台について質問してみました。

サトー:

うーん、難しいな…(笑)。

でもやっぱりスーパーセブンかなぁ。

1994年に新車で購入して以来、なんだかんだで今でも所有している大切な一台です。

平凡な街角ですら非現実的にしてしまう面白さがこのクルマにはあるんですよ。

あとはやっぱり軽いクルマは面白いですよね。

1番付き合いが長いし、色々と運転技術について学んだ1台でもありますね。

その昔、-8℃の八ヶ岳のあたりをセブンで走ってて、本気で死にかけたこともあったっけ(笑)。

その他にも、当時のTipoの企画でセブンでフェリーに乗って韓国まで行った話なども飛び出して、終始笑いの絶えないインタビューとなりました。

 

Tipoってどんな本ですか?

 

サトーさんのチンクエチェントのリアクオーターにはさりげなくTipoステッカーが。 / ©️Motorz

 

毎月6日発売の『Tipo』はイタリアやフランスといったラテン系のクルマや珍車、ホットハッチやライトウェイトスポーツなど、古今東西、新旧問わずに様々な楽しいクルマや、クルマを使った楽しいカーライフを提案している自動車雑誌です。

また、毎年7月に岡山国際サーキットを貸し切って『ティーポ・オーバーヒート・ミーティング(TOHM)』などのイベントも行なっており、走行会や有名レーシングドライバーのデモラン、トークショーなどコンテンツが盛りだくさん!

丸々1日楽しめるイベントとなっています。

そんなTOHMに向かうべく、なぜか東京から岡山までタイの三輪タクシーこと『トゥクトゥク』で自走したり、フィアット500がデビューした際には国道500号線(大分-福岡-佐賀を結ぶ道路)までとりあえずチンクで行ってみたりと、「他の雑誌がやらなさそうな企画が売り!」とサトー編集長は話してくれました。

 

まとめ

 

最後にサトー編集長のデスクでパチリ / ©️Motorz

 

最後に編集部にお邪魔して、仕事をしている風景を見学させていただきました。

そこで、普段はどのようなことを考えながら仕事をしているのか、聞いてみると

サトー:

せっかくこういう世界に身を置いているので、本気で自分たちが面白いと思ったことをやりきろうと思っています。

 

本気で遊ばないと読者の皆さんにバレると思っていますからね。

 

だから一見くだらないような企画でも、本気で実現させたりしているんです。

 

「またコイツらバカなことやってるよ〜。」って笑ってもらえたら本望ですね(笑)。

なるほど。

「半分趣味、半分仕事。」と語るサトーさんは、まさにTipo本誌を体現しながら雑誌を作っている編集長!

そんな、人が作っているからこそTipoは面白いのだと改めて納得させられる取材となりました。

 

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