最近、LEDウインカー装着車両がかなり増えています。LEDウインカーは、クルマの印象を簡単に変える事ができる、注目のドレスアップパーツです。今回は、そんなLEDウインカーの特徴や、取り付ける際のハイフラ対策などを解説していきます。
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ピカッと光ってファッショナブル!LEDウインカー取付の注意点とは
近年、クルマの灯火類(ヘッドランプ、テールランプ、ウインカーなど)にLED(発光ダイオード)が採用されるようになり、従来よりも多い光量と高いファッション性を実現できるようになりました。
そんなLEDは、既存モデルに純正パーツとして装着されるだけでなく、カスタムで後付けすることも可能です。
また、ウインカーをLED化するアフターパーツも数多く販売されており、自ら取り付けることも可能となっていますが、ウインカーのバルブを交換するだけという訳にはいきません。
LEDウインカーとは
従来のウインカーをはじめとする灯火類は、フィラメント電球が使われてきました。
現在も、フィラメントやHIDなどの電球が搭載される現行モデルはありますが、高級車やハイグレードモデルには、LEDが使用される事が増えています。
ちなみに、フィラメントは電球内の繊条(せんじょう)と呼ばれる金属の細い線に電流を流すことで光り、一方、LEDはダイオードの一種で電圧を加えると発光する半導体素子です。
日本では青色発光ダイオードを開発した赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏の3人がノーベル物理学賞を受賞したことでも知られていますが、LEDの特徴としては、フィラメントよりも発する光が明るく、消費電力が少ないのが特徴です。
ウインカーをLEDにすることでのメリット
LEDウインカーは少ない電力で発光するため、フィラメントより長持ちします。
そのため、フィラメントは約1年ほどで交換が必要ですが、LEDは10年以上使用することが可能です。
そして、従来よりも光量が多くなるため、その光はかなり明るく、日中でもクリアな視認性を実現しています。
また、フィラメントはスイッチをONにすると『ジワーッ』と点灯していきますが、LEDは瞬時に『パッ』と歯切れ良く点灯するのでドレスアップ効果も抜群です。
ウインカーをLEDにすることでのデメリット
ついにLEDテール完成しました‼️
苦労したな
ウインカーは抵抗何もかませていないのでハイフラになったな笑
後で抵抗かまさないとなぁ pic.twitter.com/4k48zCQC2Q— りょう1J (@JZX90_1001_1J) 2019年1月3日
LEDウインカーは良いこと尽くめのように思えますが、デメリットもあります。
それは、LEDウインカーバルブがフィラメントに比べて高額な事。
2個セットで3,000~6,000円が相場ですが、フィラメントであれば1個100円以下のものもあるため、30~60倍近い値段です。
そして、取り付けはバルブを交換するだけでなく、ハイフラ対策として配線を組む必要がある為、取り付けには思った以上に手間がかかります。
また、ハイフラ対策を行うことでLEDウインカーバルブが切れていても、室内から判断できなくなるというデメリットもあります。
ハイフラとは
ハイフラとは『ハイフラッシャー』の略で、通常のウインカーバルブが切れるとドライバーに知らせるために、メーターパネルのウインカー点灯が通常より速く点滅する機能です。
しかし、LEDウインカーバルブに変更すると消費電力が少なくなるため、クルマがウインカーバルブが切れたと判断。
LEDウインカーバルブが切れていなくてもハイフラが起こってしまうため、LEDウインカーバルブを変える以外に配線に抵抗を加えたり、ウインカーリレーを交換する必要があるのです。
ハイフラ対策をしてLEDウインカーを取り付ける方法
LEDウインカーバルブを交換し、ハイフラ対策の行う方法は『リレーを交換』、『抵抗を入れる』、『レギュレーターを導入』の3通りあります。
リレーを交換する方法
ハイフラ対策の1つ目は、リレーを交換することです。
このリレーとは、小さな電流を流すことを指し、別の回路に大きな電気を流すスイッチとして使用されます。
そんなリレーには機械式リレーと呼ばれるCRコンデンサー方式のものが多く、”C”のコンデンサー、”R”の抵抗器で構成され、1,000~3,000円ぐらいで販売されています。
抵抗を入れる方法
LEDウインカーは消費電力が少ないため、配線に抵抗を組み込んで消費電力を増やすハイフラ対策があり、リレー交換やレギュレーター交換よりも安価の1,000円以下に抑えることが可能です。
しかし、消費させる電力を増やすためフィラメント電球と同程度の電力が消費されてしまうので、LEDが省消費電力というメリットを無くしてしまいます。
また、抵抗に電気を流せば熱エネルギーが発生し、メタルクラッド抵抗やセメント抵抗であれば180~300℃まで熱を発するため、熱対策をしなければなりません。
さらに、抵抗を装着させるには、ウィンカーの+配線に、エレクトロタップで並列に接続するのですが、リレーやレギュレーターよりも装着するのが難しいのも難点です。
レギュレーターを導入する方法
レギュレーターは、抵抗器やリレーより新しいハイフラ対策パーツとして『PIAA』や『GARAX』というメーカーから販売されています。
レギュレーターは『規制』や『調整』を意味し、レギュレーター本体そのものがウインカー点滅周期を一貫して制御する装置です。
さらに、レギュレーターの配線は全部で4本のみで、バッテリーのプラスとマイナス、それから左右それぞれのウィンカーをプラスに繋ぐだけ。
取り付けはとても簡単ですが、価格が3,000~8,000円と高額なところが難点です。
後付けLEDウインカーは車検に通る?
LEDウインカーに変更しても、車検には通ります。
ウインカーについて道路運送車両保安基準 第41条 方向指示器で規定されている内容は以下の通り。
・光が橙色であること
・十分な光量があること
・他の交通を妨げないこと
そのため、市販されているLEDウインカーのほとんどが、車検対応になっています。
しかし、ハイフラ対策がなされていなければ車検に不適合となるため、ハイフラ対策は完璧に行う必要があります。
まとめ
LEDウインカーは、後付けでもハイフラ対策をきちんと行えば、普段の走行や車検時も問題はありません。
また、自身で交換を考えるのであれば、断然レギュレーターの導入がおすすめです。
その場合、4つのLEDウインカーバルブとレギュレーターで10,000~15,000円ぐらい。
それでも、視認性抜群の光とパッと点灯する特性、そしてドレスアップ効果から交換にかかった金額に見合った効果を十分感じられると思います。
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