輸入車のチューニングと聞くと、なんなく「お金がかかるんだろうな」というイメージが先行しがちです。確かに、スタイリングと走行性能に効果をもたらす車高調を例にとっても、こと輸入車においては1台セットで30万円を超える高価な製品が当たり前という世界です。しかし、安価なものも無い訳ではありません。そこでMotorz編集部では、インターネットで安く売られている「Largus(ラルグス)」の車高調整式サスペンションキットを実際に購入し、装着してテストしてみました。

Photo : Takanori Arima / Text : Izuru Endo

Larugus(ラルグス)とは?

インターネットで格安の車高調が売られていたLargusというブランド。

あまり聞き覚えのない名前ですが、だからと言って製品の質が悪いとは限りません。

そこで、まずはLargusについて調べてみました。

同社は、国内に本社を持つパーツサプライヤーで、車高調整式サスペンションをはじめとした足回りパーツを開発・販売しているようです。

 

公式サイトの情報によると、LARGUSでは高品質かつ価格を抑えるために、開発から製造・販売まで自社で一貫するシステムを持ち、高い品質管理も行っているそう。

そして、リーズナブルな販売価格を実現するために、自社サイトなどによるユーザーへの直接販売を行っているそうです。

それは、カー用品店などの販売店を挟まず、雑誌やウェブで宣伝もしないことで中間マージンや広告費の発生を抑えているということ。

つまり、リーズナブルなのは製品が安価なのではなく、LARGUSの努力が成しえた結果なのです。

BMW 3シリーズ(E46)に装着。ばっちりキマった姿に大変身!

今回は、16年落ちの2003BMW 3シリーズ(E46318i Mスポーツに車高調キットを組み込んでみることにしました。

この車両はMotorz編集部員 ウチハラの愛車で、今年の3月末に車両本体を19万円で購入したばかりです。

購入時からダウンサスが装着されていましたが、さらなるローダウンと走行性能の向上を目指し、LargusのSpecS Import」を装着します。

さらに、車高調キットを入れるだけでなく、BLOX製のスペーサーも組んで「ツライチ」度のアップにも期待!

スペーサーは、ジュラルミン鍛造のスグレモノです。

早速取り付けてみました。
ちなみにこの車高調は、
アッパーマウントでキャンバー角を調整できます。

車高はひとまず可能な限り下げて微調整を行い、アライメント調整と試走を行いましたが、全く問題はなし。

完成した姿がこちらです。

・装着前 Before
・装着後 After

ベースの状態から、すでにダウンサスで車高が下がっていたウチハラのE46ですが、そこからさらにフロントが25mmダウン、リアが10mmダウンしています。

さらに、スペーサーによってタイヤが10mm外に張り出し、迫力もアップしました。

フロントのキャンバー角は約3.3度あり、ただならぬ雰囲気を漂わせています。

装着後スタイリングチェック

スポーティサルーンが驚きのコーナリングマシーンに

Largusの車高調キットを装着したことで、外観には大満足。

しかし、カスタムで重要なのは外観だけではありません。

BMWの「駆け抜ける歓び」が消えてしまうようでは、意味がないのです。

リーズナブルなサスだから、走りはイマイチという恐れもあるので、早速、性能を試してみることに。

まずは乗り心地ですが、Largusの車高調キットは減衰力を32段階で調整可能です。
この時は、硬い方から8番目に設定したので、予想はガチガチ。

実際に走り出した印象も、確かに乗り心地は硬めで、段差を乗り越えた事もはっきりとわかるレベルです。
しかし、決して不快なものではなく、むしろ交換前の「純正ショックアブソーバー+ダウンサス」よりも断然良くなっていました。

以前の純正車高調では、身体が飛び跳ねてしまうほどとにかく揺れましたが、LARGUSの車高調キットでは、それがありません。

そして、速度を上げていくと、一層フィーリングが良くなっていき、高速道路の高架部分の継ぎ目も、以前は乗り越えるたび身構えるようになっていましたが、交換後はノーマル車のように快適です。

そしてコーナリングは格段に進歩しました。

ステアリングを少し切るだけで、ノーズはスパッと思い通りの角度に向いてくれ、楽しさは倍増です。

3シリーズのMスポーツは元来スポーティな車ですが、さらにコーナリングマシーンへの進化を感じ、しかも敏感過ぎることも神経質さもなく、シャープなハンドリングと快適なドライブが楽しめます。

試乗は高速道路と市街地が主体で、積極的なコーナリングが楽しめる区間が少なかったのですが、それでもLARGUSの車高調キットの性能の一端を垣間見ることができました。

 

高性能なのに価格は驚きの税抜き94,800

減衰力32段階調整、短筒式、高い性能、そして車種専用モデル……というと、高価なイメージがあると思います。

そのため、リーズナブルと言っても、20万円位するのかな?と考えてしまうかもしれません。

ところが!Largus車高調キット「E46用」はなんと94,800円(税抜き)。

税込みでも102,384円です。

キットなので、この価格にショッアアブソーバー、高剛性スプリング、アッパーマウント、アッパーシート、車種専用ロアブラケットなどが一式が含まれるお得感!!

 

ちなみに、ウチハラの318iは本体価格19万円、そして車高調キットは約10万円ほどです。

その金額で、このファン・トゥ・ドライブと、アピアランスの良さを手にできるとなれば、「輸入車を買って手を加えてもいいかな?」と思いませんか?

リーズナブルに楽しめる「アルファロメオ147」や、めっぽう速いのに価格がこなれてきた「ルノー メガーヌIII RS」、輸入スポーティモデルの代表格「ランチア デルタ インテグラーレ」などにもLARGUSの車高調キットは装着可能です。

輸入車を買ったら、まずはLargusHPをチェックしてみてくださいね。

Motorzではメールマガジンを配信しています。

編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?

配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!