衝突被害軽減ブレーキや、車線維持を補助してくれるアシスト機能付きステアリングなど、車の予防安全装備はめまぐるしいスピードで日々進化を続けています。しかし、どんなに技術が進歩しても、安全を守るのはハンドルを握るドライバー自身。センサーやカメラではなく、人の目で危険をいち早く察知するためには、クリアな視界は欠かすことのできないポイントなのです。そんな視界の確保に欠かせない、ワイパーについてご紹介していきましょう。
Text:Shingo MASUDA / Photo:Takanori ARIMA
ワイパー不良で起こりうる不都合な真実
普段、あまりその存在自体を感じないワイパーですが、ふき取り不良や破損があると、車検でNGとなることをご存じの方も多いのではないでしょうか。
車検の検査項目では、フロントガラスに吹き付けられるウインドウォッシャーと共に、「窓ふき装置」として、キチンとその機能を果たしているかが確認されます。
つまり、国が定めた最低限の安全基準である“保安基準”に含められるほど、ワイパーは安全運転に欠かせないパーツだということであり、ワイパーの不良はさまざまな危険の元凶になる恐れがあるのです。
また、近年増えつつあるゲリラ豪雨に見舞われてしまった場合、やはり劣化しているワイパーでは危険。
いつゲリラ豪雨に遭遇しても、クリアな視界を確保できるように常にワイパーは正常な状態をキープしておくと安心です。
そして、完全に切れてしまったワイパーゴムは、空気中を舞う砂を巻き込み易く、ガラスに線状のキズを付けてしまう恐れもあるため、ワイパーゴムにひび割れや切れがある場合は、早めの交換を心がけましょう。
DIYでカンタンお手軽なワイパー交換!
以前の記事で、オイル交換やタイヤ交換をDIYで行うためのツールをご紹介していますが、オイル交換やタイヤ交換をDIYで行うのは、少々ハードルが高いと感じている方も少なくないでしょう。
その点、ワイパーゴムやワイパーブレードは、特に工具など使用する必要が無く、誰でも簡単に、且つ短時間に交換を行うことが可能です。
費用を抑えたいならワイパーゴム交換がオススメ
ワイパーゴムの交換手順は、まず、ワイパーアームからワイパーブレードごと取り外します。このとき、ワイパーアームが落下すると、フロントガラスを割ってしまう恐れがあるため、ワイパーアームを下ろしタオルなどでフロントガラスを保護すれば
ワイパーゴムは1方向のみ抜き差しが可能となっていますので、向きをよく確認し、古いワイパーゴムを引き抜きます。
続いて、新しいワイパーゴムを、もともと付いていた向きと同じになるように差し込み、最後端のロックがきちんとかかっていることを確認しましょう。
最後に、ワイパーブレードのUフックが「カチッ」と言うまでしっかりと差し込み、手でゆすっても外れないこと確認すれば交換は完了です。
手間を掛けたくないならワイパーブレードごとの交換がオススメ
上記のワイパーゴム交換に比べ、ワイパーブレードごとの交換であれば、ワイパーゴムを脱着する手順をすべて省略することができます。
ワイパーゴムのみの交換に比べると、ほんのわずかに費用は多くかかりますが、交換に掛かる時間は、1本につき1分以内で交換でき、もっとも簡単なDIYメンテナンスと言えるでしょう。
また、何年もワイパーゴムの交換だけを行ってきたという場合、ワイパーブレード自体に経年劣化で“ガタ”が発生していることがあるため、ワイパーブレードごとの交換もオススメです。
まとめ
今回交換に使用したのは、AMSさんから販売されている「ワイパー替えゴム」と、交換用ワイパーブレードの「凄視界」。
「ワイパー替えゴム」は300~500円程度、交換用ワイパーブレードの「凄視界」は1,000円前後と、どちらもかなりお買い得な価格で購入することが可能です。
また、グラファイトコーティングを施されているため、異音の発生を抑え、ガラスコーティングを施工している車にも安心して使用できます。
費用も安くDIYでの交換が容易なワイパーは、まさしく“備えあれば患いなし”の、安全運転には欠かせない重要なパーツ。
切れてしまったり異音が出てしまってからではなく、数か月から半年に1度の定期的な交換を心がけましょう。
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