幅広い年齢層に人気のコンパクトカー。そんなコンパクトカーの構造はとってもシンプル。故に価格も安いわけですが、整備への知識や技術を身につけたいと考えている人にもおすすめです。特に足回りは整備しやすく、車弄りの初心者には最適なのです。

秘密はサスペンション形式にあり

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シンプルな構造の足回りというのは、採用されているサスペンションの形式にあります。

また、サスペンション形式と合わせてアライメントにも目を向けることも重要です。

フロントに独立懸架、リアに車軸の組み合わせが多い

コンパクトカーに採用されているサスペンション形式の組み合わせは、フロントに独立懸架式でリアに車軸式というのが定番です。

具体的には、フロントサスがマクファーソンストラット式でリアがトーションビームという組み合わせになります。

独立懸架式サスペンションの中でも構造がわかりやすく交換しやすい部類となるストラット式と、アライメント調整の必要すら無い車軸式のトーションビーム式の交換・調整作業は、比較的易しいのです。

また、車種によっては前後ともにストラット式を採用するモデルもあります。

マクファーソン・ストラット式ならアライメントはトー角の調整のみでOK

基本的に、ストラット式サスペンションに施すべきアライメント調整はトー角のみです。

アッパーマウント側からキャンバー調整可能な車高調を取り付けている場合は例外ですが、アッパーマウント側からキャンバー調整ができないサスペンションでは、キャンバーボルトを使わない限りキャンバー調整はほぼできないことになります。

つまり、キャンバー調整をする必要はほとんどない(できない)ため、作業の手間が少ないのです。

トーションビームに関しては構造的にアライメント調整ができないので、基本的には手をつける必要はありません。

ただし、1G締めは前後共に行いましょう。

なお、トー角の調整作業にはトー角を測るための何らかの工具・道具が必要となります。

用意が難しい場合は、アライメントテスターを持っている業者へ車両を持ち込んで調整をお願いしましょう(もちろん有料)。

シンプルゆえに改造範囲が狭い

Photo by Bryan Fernandez

前述の通り、トーションビームのアライメント調整やセッティング出しは純正のままでは不可能です。

それを踏まえるとコンパクトカーはシンプルゆえに改造範囲が狭いとも言えるのですが、前後サスに車高調を組んでいる場合、この通りではありません。

まとめ

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定番の車弄りの1つであるサスペンション交換の難易度は、その車両のサスペンション形式で決まります。

フロントサスとリアサスの組み合わせがストラットとトーションビームであれば、アライメント調整が必要となるのはフロントのみです。

そのため、乗りたい車に乗るのが一番ですが、弄りやすさやランニングコストという観点から、コンパクトカーを候補にすることも、1つの選択肢と言えるのではないでしょうか。

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