2021年4月から、ナンバープレート装着時の上下・左右方向や、角度などの決まりを厳守しなければならなくなります。他にも、ナンバープレートフレームやボルトカバーの大きさ等が、細かく数値化されており、ナンバーを読み取りやすくするための規制が強化されます。

出典:写真AC

ナンバープレート新基準適用まであと1年

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2016年2月に、国土交通省がナンバープレートに関する規定を取り決めてから、もうすぐ4年が経ちます。

ナンバープレートに色付きカバーを取り付けることや、シール等を貼り付けることが禁止された事は知っている方も多いと思いますが、詳細な規定は知っていますか?

実は、2021年4月から新基準が全面適用となるため、更に厳しくなります。

ナンバープレートのおさらい

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ナンバープレートの正式名称は、登録自動車のものが『自動車登録番号標』、軽自動車や自動二輪車のものが『車両番号標』、小型特殊自動車や125cc以下の原動機付自転車のものが『標識』です。

表には運輸支局または検査登録事務所を示す文字(地名)、種別や一連指定番号を示す数字、自家用やレンタカーを示すひらがなが表記されており、自家用または事業用で色が変わります。

ナンバープレートの役割は、行政が国内を走る全車両を統括し、クルマの外形的表示により有料道路の料金を判断するこてや、警察が所有者や車名、車体番号を判別すること。

迷惑駐車、あおり運転などの無謀運転、ひき逃げや犯罪者が乗車する車両を特定することです。

また、法律上はクルマに必ずナンバープレートを取り付けること、また読み取りやすいように装着することが義務づけられています。

現状のナンバープレート取付基準

社会問題にもなったナンバーカバー。取付だけでなく公道用の販売も禁止されています。 / © 1996-2019, Amazon.com, Inc.

国土交通省は2016年4月1日に、ナンバープレートの表示にかかわる主な新基準を告示施行し、ナンバープレートのカバー装着、回転させての取り付け、文字が判別できない被覆、ナンバープレート自体の折り返しなどを禁止しました。

カバーについては、オービスの撮影から逃れるための色付きだけでなく、無色透明のものも禁止され、装着している車両の所有者だけでなく、販売者が違反で逮捕された例もあります。

改正・道路運送車両法の規定では以下のように書かれており、ナンバープレートを読み取りやすく取り付けることが大一前提とされています。

(自動車登録番号標の表示の義務)
第十九条 自動車は、・・・自動車登録番号標を国土交通省令で定める位置に、かつ、被覆しないこと
その他当該自動車登録番号標に記載された自動車登録番号の識別に支障が生じないものとして国土交通省令で定める方法により表示しなければ、運行の用に供してはならない。

2021年新基準の全面適用は角度まで厳格化

【新基準の全面適用】ナンバー取付上下向き・左右向きの角度とフレーム・ボルトナット/ © 2008 MLIT Japan.

これまでナンバープレートの取り付けについては、上下・左右方向の角度は「自動車を運転に中番号が判読できる見やすい角度」とされていましたが、新基準の全面適用後は規定値が設けられ、フレームやボルトカバーも細かく数値化されています。

新基準の内容は上画像のように定められており、新基準の全面適用が始まる2021年4月1日以降、初めて登録・検査・使用の届出があるクルマに適用されます。


極端に角度がつくナンバープレート取り付けステーは新基準の全面適用後だと違反対象になる可能性もある / © 1996-2020, Amazon.com, Inc.

となれば、ナンバープレートに角度をつけて装着するステーで、極端に下向きになるものは違反となり、取付可能なフレームやボルトカバーも限られます。

しかし、ナンバープレート装着位置に関しては記載されていないため、デフォルトのバンパーの中央付近から、パンパーのダクト部分をふさがないために、左右どちらかへ移動させる場合、一定範囲の上下向き・左右向きの角度とフレーム・ボルトナット、そして見やすい位置というのを守っていれば、問題はありません。

まとめ

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ナンバープレートの新基準が全面適用されると、それ以降は取り付けられなくなるカスタムパーツが増えることが予想されます。

また、ナンバー文字のペイントが剥がれたり、汚れで読み取りにくいと違反となり、50万円以下の罰金(道路運送車両法 第109条第1項)、悪質なものだと3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金(道路運送車両法 第106条)となるため、今のうちから十分注意してください。

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