現在は生産を終了しているホンダ S2000ですが、最近になって復活するのではないかと噂されるようになり、ホンダファンだけでなく多くの車好きが期待に胸を膨らませています。NSXやS660などホンダを代表するスポーツカーが復活を果たし、残すはS2000のみ。新型S2000の開発途中とされるクルマがテスト走行している目撃情報も多数あり、ここにきてS2000の復活が現実味をおびてきました。

掲載日:2019.1/18

Sports Modulo S2000 コンセプト

Sports Modulo S2000 コンセプト / © Honda Motor Co., Ltd.

 

新型ホンダS2000の開発は進められていた!開発途中の新型S2000目撃情報多数

 

1999年モデル ホンダ・S2000

1999年モデル ホンダ・S2000 / © Honda Motor Co., Ltd.

2017年発売のNSXやビートの後継車 S660、さらにFF最速と称されるシビックタイプRなど、ホンダはさまざまなスポーツカーの復刻モデルや新型を登場させました。

しかし、ホンダファンにとって、もう一台欠かせないスポーツカーが存在します。それがコンパクトなFRスポーツのS2000。

S2000の復活を待ち望むファンの声は多く、以前からホンダ社内で新型S2000が開発されているとの噂もあがりましたが、開発は一時凍結されたとの情報も。

しかし、2018年の夏に新型S2000とみられる車両がテスト走行している姿の目撃談が出てきたのです。

はたして、新型S2000の登場はありえるのでしょうか。

 

オープンボディなのに高剛性のフレーム!理想のコンパクトなFRピュアスポーツカーとされるホンダS2000とは

 

ホンダ・S2000・前期

ホンダ・S2000前期モデル / © Honda Motor Co., Ltd.

ホンダS2000は1999年4月15日~2009年8月4日まで販売されていた、2リッターFRスポーツカーです。

搭載された直列4気筒DOHC VTECエンジン(F20C型エンジン)は、9,000rpmで250馬力を発揮する、量産車では稀な高回転型エンジン。

オープンボディの車体でありながら、高い車体剛性をもち、フロントミッドシップにエンジンを搭載したことで前後重量バランス50:50を実現。

非常に速いコーナリング性能とハイパワーのVTECエンジンを持ち合わせたことで、カスタムベースマシンとしても高い人気があり、多くのレーシングチームがS2000をベースにしたレーシングカーでレースやタイムアタックに参加していました。

ホンダ・S2000後期モデル

ホンダ・S2000後期モデル /© Honda Motor Co., Ltd.

2005年11月にはマイナーチェンジされ、ピストンのストローク量を増やして排気量を2.2リッター化。

エンジン型式はF20CからF22Cに変更され、低回転域でも扱いやすさが向上しました。

他にも、スロットルボディにはスロットルの開度をケーブルではなく、電気信号で制御する『ドライブ バイ ワイヤ(DBW)』を採用し、ホイールのデザインが意匠変更されています。

2007年式 ホンダ・S2000後期モデル

2007年式 ホンダ・S2000後期モデル / © Honda Motor Co., Ltd.

そして2007年10月22日には、後期モデル(AP2)のマイナーチェンジが行われ、ABSやTCS、横滑りを制御する電子制御システム『VSA』が搭載。フロントリップスポイラーとリアスポイラーを装着した『TYPE S』がグレードとして設定されました。

 

新型S2000はEV?もしくはガソリンエンジン?さまざまな憶測が飛び交う新型S2000

S2000はホンダ創設50周年を記念して製作されたメモリアルカーでした。

しかしメモリアルカーとはいえ、1966~1970年に販売されたS800以来のオープンFRスポーツだったため、全くのゼロからS2000は開発されています。

しかも生産終了から約9年が経過しているので、新型S2000が開発されているとすれば、既存モデルをベース車両としたモデルではなく、全くの新しいモデルとして登場することは間違いないでしょう。

 

新型S2000のデザインは

 

 

新型S2000のデザインは、世界中の自動車情報メディアから多くのレンダリング画像が出回り、どれが有力なのか全くわからないのが現状です。

しかも新型S2000と思われる車両の目撃談でも、ロングノーズ&ショートデッキ、オープンボディであったというだけで、外装にカッティングシートが施されていたためデザインの詳細は判明しないまま。

目撃談の一部ではヘッドランプが楕円形だったとされ、のちに紹介するコンセプトカー『EVスポーツ』でも丸目ヘッドランプが採用されているため、新型S2000が楕円形の丸目ヘッドランプになってもおかしくはありません。

といっても不確定な部分が多いため、これから登場するであろう新型S2000の目撃談に注目していきましょう。

 

コンセプトカー『EVスポーツ』から想定される新型S2000のEV化

 

ホンダ・EVスポーツ

東京モーターショー2017で発表されたコンセプトカー『EVスポーツ』 / © Honda Motor Co., Ltd.

 

今年の初夏に、某サーキットで白いユニフォームを着たホンダのスタッフたちが新型S2000を持ち出し、テスト走行を行われていという目撃談があったそうです。

それによればエンジンの音が聞こえなかったため、EV(電気自動車)かHV(ハイブリッド)ではないかと予想されています。

しかもホンダは2017年の東京モーターショーでコンセプトカー『EVスポーツ』を発表しており、一部でこれがEV版のS2000後継モデルだとも言われているので、サーキットで目撃された新型S2000とみられるテストカーは、東京モーターショーで登場したEVスポーツかもしれません。

だとすれば、新型S2000はEVまたはHV、もしくはPHV(プラグインハイブリッド)という可能性が出てきます。

 

グランツーリスモで登場したモデルが新型S2000?

ホンダ スポーツ ビジョン グランツーリスモ

ホンダ スポーツ ビジョン グランツーリスモ / 出典:https://www.okclips.net/video/HHbpTh3FY2o/honda-zsx.html

 

全世界で圧倒的な人気を誇るドライビングシミュレーションゲーム『グランツーリスモ』は、2013年にグランツーリスモ誕生から15周年を記念し『ビジョン グランツーリスモ』を発足。

これは、各自動車メーカーとグランツーリスモが協力してコンセプトカーをデザイン ・制作するという企画です。

かつて、ブガッティ シロンが2016年に発売された際、発表前にビジョン グランツーリスモで登場した『ブガッティ ビジョン グランツーリスモ』はシロンのベースモデルになっていました。

そして、ホンダはグランツーリスモとのコラボレーションで『ホンダ スポーツ ビジョン グランツーリスモ(スポーツビジョンGT)』をグランツーリスモのゲーム内に登場させ、これがNSXを小型にした新モデル『ZSX』か、新型S2000ではないかとにわかに噂されています。

そんな、ホンダ スポーツビジョンGTはリアミッドシップに2.0リッター直4エンジンを搭載し、最高出力は410PSを発生。

これが実際に新型S2000として発売されるのであれば、かなりの戦闘力をもったピュアスポーツカーといえます。

 

S1000と同時進行で開発中?

新型S2000の話から少し逸脱しますが、S1000の開発も進んでいる模様です。

ホンダは軽スポーツカー『S660』の海外輸出を予定しており、海外仕様には1,000ccのエンジンを搭載する可能性も!!

そして、S1000とみられるクルマがホンダ栃木研究所のテストコースで走行していた際、同時に新型S2000とみられる車両も走っていたという目撃談がありました。

この新型S2000とみられる車両は、VTEC独特のエンジンサウンドを響かせながら走っていたため、新型S2000がガソリンエンジンを搭載したピュアスポーツカーという予想もでてきます。

新型S2000がガソリンエンジンなのか、はたまた完全なEVになるのか、多くのことが謎に包まれていますが、着々と開発が進められていることは間違いないでしょう。

 

S2000はホンダのメモリアルカー!登場は70周年か75周年記念のどちらか!

 

ホンダ・S2000 欧州仕様車

ホンダ・S2000 欧州仕様車 / Copyright © 2018 Honda Motor Europe Ltd. All Rights Reserved

 

本田技研工業の50周年記念として1998年に誕生したS2000。

誕生には、そもそもそのような背景があるため、次の新型S2000も切りのいい創設記念年に発売される可能性が高いと思われます。

特に、今年は創設70周年にあたる年なので、新型S2000の登場を以前から一部の自動車メディアで噂されていましたが、現状実現していません。

残る今年のモーター系ビックイベントである10月のパリモーターショー、11月末~12月のロサンゼルスモーターショーで発表する可能性も少なからず考えられますが、可能性は少ないでしょう。

また、2023年の創設75周年に登場する可能性も高いとされ、そこまで新型S2000の発売を引き延ばすのであれば、時代的にEVやPHVになることが濃厚。

新型S2000が登場するとすれば、今年中か、5年後の2023年のどちらかになるのではないでしょうか。

 

まとめ

 

ホンダ・S2000前期モデル / © Honda Motor Co., Ltd.

 

まだまだ詳細が判明していない新型S2000ですが、様々なテストカーの目撃談から開発が進められていることは間違いないと思われます。

ツーリングカーにおいて、NSXを除きFFのイメージが強いホンダですが、F1などのレースで培った技術を詰め込んだFRスポーツがS2000。

そして、メモリアルイヤーにユーザーを驚かせるスポーツカーを誕生させたのもホンダらしいところ。

そうなると、新型S2000も我々を驚かせるスポーツカーでとなる事が大いに期待できます。

新型S2000がどんなクルマになるか、ホンダの最新ニュースに大注目です!!

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