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参加マシンが半端じゃない
今年のエントリーリストも、国宝級の凄まじい名車たちが名を連ねています。
その一部をご紹介しましょう。
BUGATTI Type 35シリーズ
デザイナーであり技術者、そして創設者でもあるエットーレ・ブガッティが手がけた、グランプリ・カーの傑作。
ドラムブレーキ一体型のアルミホイールや、2リッター直列8気筒SOHCエンジンには精度の高いボールベアリングを用いるなど当時の最先端技術が惜しみなく注がれています。
それ以上に際立つのが、リベット1本にまで仕上げにこだわったその繊細な美しさ・・・
最注目は、芸術としか言いようの無い、金管楽器のようなエンジンルームです。
まさしくこれが高級車。ため息が出ます。そんなType35シリーズがなんと5台も出走。
奇跡を目撃するとともに、T35B、T35Cと各車のバリエーションにも注目したいところ。
Ferrari 750 Monza
1954年のモンツァでデビュー後いきなり1.2フィニッシュを果たした、フェラーリ黎明期のプロトタイプマシンです。
流麗なカウルの下に収まるのはV12気筒…ではなくなんと3L直列4気筒エンジン。
レーシングフェラーリのはじまりは確かにV12でしたが、最初の栄光を手にしたパワーユニットが堅実な4気筒だったことはあまり知られていません。
まあそんなことより、なんて色っぽいクルマなのでしょう…。
PORSCHE 550 RS
ポルシェ初のレーシングカーであり、1954年、1955年のミッレミリアでクラス優勝を果たしています。
この時のポルシェは量産車”356”の発売からまだ4年しか経っておらず、レースの歴史=ポルシェの歴史であることを証明する1台でもあります。
ちなみに名優ジェームズ・ディーンの愛車としても有名で、彼は愛車に「リトル・バスタード」という愛称をつけていました。
Austin Healey 100/4(ワンハンドレッド・フォー)
イギリス生まれのこのヴィンテージ・カー。マッチョでいてグラマラスな独特な雰囲気が人気ですね。
ステアリングを握るのは「イーネッ!」でおなじみ、横山剣さん。愛車は左ハンドル仕様でなんと、北米仕様。
ブリティッシュに憧れるハイセンスなアメリカンを体現したのでしょう。
剣さん以外にも、こういった漢のコダワリというやつからは目が離せません。
他にも、ベントレーや戦前のアストン・マーチン、フィアットアバルトやアルファロメオなどの名車たちに加え、意外なところではトヨタ2000GTが2台出走と、本家とは違う日本オリジナルなマシンにも要注目です。
まとめ
La Festa Mille Migliaは、二度と作る事ができない古い車に敬意をはらい、国内外の参加者、観衆、スタッフなど大会に集うすべての人々との友情の輪を広げ、年齢を重ねても常に気持ちを若く保つことが大切という、3つの基本精神を理念としています。
La Festa Mille Miglia 公式サイトより
そう、主催者がこう語る通り、ラ・フェスタ・ミッレミリアはすべての人が参加できるイベントなのです。
確かに、エントラントに設けられるハードルは非常に高く、レプリカは出走不可ですし、1950年代のクルマでも参加車が多いと出走できないこともあるそうです。
その上エントリー料だけで軽自動車くらいは買えそうです・・。しかし!
いぶし銀のドライバー達に手を振り、声援を送る。パルクフェルメに止められたマシンの前で記念撮影をする。
運転中すれ違った競技参加者たちに、パッシングで挨拶してみる。いっそ勇気を出して、憧れの名車のオーナーに声をかけてみる!
クルマが、人と人の距離を縮めてくれる、というのはこういうこと。
そう感じさせてくれる素晴らしいイベントです。
ヴィンテージカーを一目見たら、その瞬間にあなたもエントラント!一緒に連れて行く人だって、興味がなくても帰りにはきっとクルマ好きになっているハズですよ。
ラ・フェスタ・ミッレ・ミリア公式HP:http://www.lafestamm.com/
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