1973年のWRC(世界ラリー選手権)創設から現在に至るまで様々なラリードライバーが登場し、メーカーの威信をかけた熾烈な争いが繰り広げられてきました。どんな路面にも順応するオールラウンダーから、特定のコンディションのみで神がかり的速さを発揮するスペシャリストまで、そのバラエティーに富んだドライバーラインナップはWRC並びにモータースポーツ界を大いに盛り上げたのでした。彼らに共通するのは異次元のドライビングテクニックと人間離れした度胸。今回はラリー界に燦然と輝くラリーレジェンドたちを、彼らの相棒となった名車と共にご紹介します!はたして読者の皆さんが好きなドライバーは登場するでしょうか?
トミ・マキネン選手&三菱 ランサーエボリューションV
「ラリー界の鉄人」としてモータースポーツファンの誰もが知っているトミ・マキネン選手。
1964年生まれ、北欧フィンランド出身。
1985年にフォード・エスコートでラリーを始め、1987年よりWRCへ初参戦。
現役中のラリー活動においては日本の自動車メーカーとの関係が深く、1991年にマツダ、1992年にはニッサンでラリー参戦をしています。
1995年から三菱ワークスチームでのフル参戦を開始し、特に1996年からの前人未到のWRC4連覇は彼の名を世界に知らしめたのでした。
1998年には三菱にとって念願であったマニュファクチャラーズタイトルも獲得し、マキネン選手とランサーのタッグは不動のものとなったのです。
モンテカルロラリーのような路面コンディションが目まぐるしく変化するコースを得意としており、スリッピーな路面で巧みにマシンをグリップさせるドライビングテクニックに定評があります。
現在は2017年からWRC復帰予定のトヨタでチーム代表を務めており、新型ヤリスWRCのテストを担当。
ユハ・カンクネン選手&トヨタ セリカ GT-FOUR
「ラリー界の帝王」の異名を持つフライングフィンの1人。
1959年生まれ、北欧フィンランド出身。
トミ・マキネン選手の先輩にあたり、ラリーデビューは1978年。
1979年の1000湖ラリーでWRC初参戦を果たしています。
どのラリーでもドライビングミスが極めて少ないのが特徴で、さらにどんなマシンでも無難に乗りこなしてしまうという特殊能力の持ち主。
それ故に開発テストにおいてマシンの欠点が出づらく、まさに開発者泣かせのドライバーだったようです。
その後はトヨタやプジョー、ランチアと渡り歩き、1986年・1987年・1991年にドライバーズチャンピオンに輝きました。
1993年にはカストロールカラーのST185型セリカを駆り、トヨタにとって初めてのマニュファクチャラーズタイトルをもたらしています。
様々なメーカーを渡り歩きながら通算4度のドライバーズタイトルに輝いたカンクネン選手は、まさにオールラウンダーの先駆け的存在ですね!
ここまでで2台紹介してきましたが、次のページからはまだまだ名車・名ドライバーが登場しますよ!
ラリーに出てた国産車、三菱、トヨタともう一社は…?