2017年6月3日に始まった『グランツーリスモSPORT』クローズドベータ。レースゲームの王道として長年君臨してきたグランツーリスモの最新作である本作では、グラフィックの向上はもちろん様々な”進化”を感じることができました。一方でライバルとなるコンシューマ向けレーシングシミュレーターとの違いも明らかになったということで、レーシングドライバー目線で解説していきたいと思います。

出典:http://www.gran-turismo.com/

 

 

レーシングシミュレーターの名作「グランツーリスモ」の最新作のベーターテストが開始!

 

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1997年12月23日に初代グランツーリスモが発売となってから20年。

“リアル・ドライビング・シミュレーター”として、日本のみならず世界中の自動車ファンを虜にしてきた名作であるグランツーリスモですが、近年は家庭用ゲーム機やゲーミングPCが各個人に普及してきたこともあり、様々なライバルが出現しています。

よりハイクオリティ、そしてより現実に近いレーシングシミュレーターが沢山遊べるようになりました。

そんな中、満を持して投入されたのがこの『グランツーリスモSPORT』です。

グランツーリスモ20年の歴史を振り返った過去記事もありますので、是非ご一読ください!

関連記事:ついに20周年!日本の名作レースゲーム「グランツーリスモ」進化の歴史を振り返る!

 

僕自身も小さい頃からずっとグランツーリスモをプレイしてきました。

『グランツーリスモ3 A-spec』から全作プレイしている自分としては、やはりこの『グランツーリスモSPORT』から搭載される新機能は是非抑えておきたいところ。

ベータテストをプレイする前に、これまで公開された情報を整理していきましょう。

 

『グランツーリスモSPORT』から新たに追加された機能とは?

 

出典:http://www.gran-turismo.com/

 

前作の『グランツーリスモ6』はPS3でリリースされました。

そして今回の『グランツーリスモSPORT』はPS4でのリリースということもあり、様々な面で前作からのグレードアップが施されています。

ここでは数多く追加された新機能の中から、僕が特に気になったものをいくつかピックアップしてみました!

 

なんだかんだグラフィック!全車種車内視点搭載、VRやPS4 Proへの対応で4Kも。

 

 

かねてからその時代において圧倒的なグラフィック性能を誇示してきたグランツーリスモシリーズ。

前作の『グランツーリスモ6』では1080P60fps、さらに3Dテレビに対応したこともあり一世を風靡しましたが、今回の『グランツーリスモSPORT』ではさらに大幅なパワーアップが実現しています。

車両のディテールやコースの再現度が向上しているのは当然ですが、特に目覚ましいのがPS4 Pro環境下でのスペックです。

ついに4Kでのプレイが可能になり、さらにHDRやワイドカラーにも対応したことによって文字通り”ほぼ現実”レベルのグラフィック性能になっていることがわかります。

ポリフォニー・デジタル公式からリリースされているPS4 Pro版の映像を見ると、HDRによる美しい輝度とワイドカラーで色空間が広がったことによる深みのある色彩を感じることができ、プレイヤーをより一層ゲームにのめり込ませるグラフィックになっているのではないでしょうか。

そして極め付けはPS VRへの対応です。

360度全方位の3D空間の中で、まさに本物のドライバー目線でサーキットを疾走できるようになりました。

レーシングシミュレーターとVRは非常に相性が良く、リアルさながらの緊張感の中でプレイすることができます。

『グランツーリスモSPORT』ではアーケードモード専用のモードである”VRドライブ”が用意されているとのことですが、こちらも製品版でどこまでブラッシュアップされるのか、期待が高まります。

 

ついに自分好みのデザインが可能に。「リバリーエディター」搭載

 

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モータースポーツの大きな魅力の一つがであるマシンのカラーリング。

『グランツーリスモSPORT』では、収録された車両に自分好みのデザインを施すことができるリバリーエディターがついに搭載されました。

そしてマシンデザインだけでなく、日本のスーパーGTやスーパー耐久などで見慣れた企業ロゴが予め収録されているのもポイント!

そしてこれらの”Preset Decal”だけではなく”User Decal”としてデカールステッカーを自作できるということもあり、憧れのレーシングカーを『グランツリスモSPORT』内で再現することも可能になっています。

そして自作したデカールはゲーム内でシェアできる仕様になっており、世界中のユーザーが製作したデカールステッカーを活用できることも大きな魅力の一つではないでしょうか。

あなただけの一台を製作して、走らせる事ができるのです!

 

FIAとのパートナーシップにより本物のモータースポーツライセンスが取得可能に

 

出典:http://www.gran-turismo.com/

 

“レースゲームからリアルレースへ”という言葉は過去にも様々なレースゲームで使われてきましたが、今回の『グランツーリスモSPORT』は一味違います。

なんとFIA(国際自動車連盟)とコラボレーションし、『グランツーリスモSPORT』内で一定の条件を達成することで現実のモータースポーツライセンスと同等の価値を持つ「FIAグランツーリスモ デジタルライセンス」が発行されるとのこと。

日本は残念ながらローンチの時点では含まれていませんが、既に世界25ヵ国の参加が発表されています。

この事からもリアルとバーチャルを融合させ、よりモータースポーツを発展させたいというポリフォニー・デジタル代表である山内氏の熱い想いが伝わります。

また『グランツーリスモSPORT』内でFIAの名を冠したチャンピオンシップを開催予定で、チャンピオンを獲得した者は、年末に行われるFIAのセレモニーでF1ドライバーらと共に表彰されるとのことで、こちらも期待が高まります!

 

実際にベータテストをプレイ!システム面をチェック!

 

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2016年6月4日の日本発表会から約一年。

ついにベータテストが開始され、いよいよ我々ユーザーがプレイできるようになりました。

今回は、実際にプレイして分かったことをレーシングドライバー目線で記していきたいと思います。

プレイするのはあくまでベータテスト版ということもあり、挙動そのものに関しては今後発売までの間に変更が入る可能性もあるので、今回はシステム面を中心に『グランツーリスモSPORT』を攻略していきたいと思います。

 

従来のマルチプレイとは別に、よりフェアなレースを実現する”スポーツモード”を実装!

 

 

前作の『グランツーリスモ6』では、ユーザーが立ち上げた部屋に参加してレースをするというスタイルだったマルチプレイ。

それでも当然楽しくプレイできてはいたのですが、いくつか問題もありました。

・部屋によってはドライバー毎の腕の差が大きかった。

・意図的な接触によってフェアなレースにならなかった。

これらの問題点を踏まえて、今回の『グランツーリスモSPORT』では従来のマルチプレイに当たる”オープンロビー”は残したまま、新たなマルチプレイモード”スポーツモード”が実装されました。

FIAのチャンピオンシップも開催されるこの新しいモードでは、よりフェアでエキサイティングなレースにする為の工夫が凝らされています。

・同じ腕前やマナーのプレイヤー同士を組み合わせる「アドバンスドマッチメイキング」。

・マシンの性能を同等にし平等なレースを実現する「BoP(性能調整)」。

これらの機能によって従来のマルチプレイとは一味違った、より緊張感のあるレースを体験することができます。

実際プレイしている中でも、”ゲームとしてのレース”という雰囲気よりは”モータースポーツとしてのレース”という感覚が非常に強く、やりがいのあるレースを楽しめました。

ちなみに、ベータテストでありながら既にドライバーのレベルは非常に高く、マッチングのお陰なのか?全力でレースをしても僕はなかなか勝てませんでした。

 

接触判定の違和感もほぼ無し。純粋にレースが楽しめる!

 

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上題でも挙げましたが、接触というのは常にレースにつきまとうもの。

特にグランツーリスモのようなバーチャルな世界でのレースでは日常的に発生しており、それ故全くフェアなレースができなかった!なんて経験をされた方も多いのではないでしょうか。

今回のスポーツモードでは、クラッシュに繋がるような激しい接触になりそうな時は相手車両が透過し、クラッシュを未然に防いでくれる仕様になっています。

ただ全ての接触が透過されるわけではなく、実車のレースで起こり得る程度の軽い接触はそのまま透過されません。

速度差の大きい、大クラッシュに繋がるような接触が透過されるのは非常に嬉しいポイントだと思います。

実際プレイした際も軽い接触は当然ありましたが、ギリギリを攻めた結果軽く当たってしまったというシチュエーションが多く、またそこが透過されず相手に当たってしまうという適度な緊張感がよりレースをリアルに、そしてエキサイティングにしてくれていると感じました。

 

車内視点では実車さながらの臨場感

 

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『グランツーリスモSPORT』では市販車からレーシングカー、さらにはコンセプトカーまで計150台以上の車を収録しています。

そして全ての車に、このPS4向けに新しく作られた車内視点が搭載されています。

ベータテストで最初に乗ったのはフォード・マスタングGT。

この車両で車内視点を使ってレースをした時は、あまりのリアルさに感動してしまいました。

圧倒的なグラフィックの向上により、”ゲームとしてのレース”ではなく現実と同じ視点・同じ感覚でレースができる。

それが、今作の非常に魅力的なポイントなのではないかなと感じました。

早く製品版で、今作から収録されたランボルギーニ・ウラカンGT3を車内視点でプレイしたいです!

 

気になる発売日と価格は?

 

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2年前の最初の発表から延期が続いていた発売日ですが、ついに今秋!2017年10月19日(木)に発売決定となりました。

ソフト単体が¥6,900(税別)、毎回恒例となっているスペシャルブックレット付属の初回限定版リミテッドエディションが¥9,900(税別)での発売となります。

今回のスペシャルブックレットは『グランツーリスモSPORT』に関する内容はもちろん、ドライビングテクニックや車両のメカニズム解説、さらには自動車の歴史まで盛り込まれた豪華な内容に。

また初回限定版リミテッドエディションには、ゲーム内で使用できる8台のクルマをセットにしたカーパックがダウンロードできるプロダクトコードも同封されているとのことですので、かなり魅力的なパッケージになっています。

 

まとめ

 

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いかがでしたか?

今後もDLCを通して更なる進化を遂げるという山内氏のお言葉もあります。

また、僕自身も早期購入してグランツーリスモの世界に浸りたい…そう思わせてくれる素晴らしい一本になっていました。

皆様も是非この機会に、レースゲームの世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

その時は是非オンラインで会いましょう!

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