暑い季節は運転時の快適性が下がるだけでなく、熱中症など様々な危険が潜んでいます。特にモータースポーツやバイクのツーリングを好まれる方は、クーラーなどが備わっていない上にヘルメットで熱がこもりやすい状況が多々発生します。しかし、近年では運転時の快適性を高めてくれるアイテムも出回っているのです。

 

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レースの世界で用いられるクールスーツ

 

©Motorz

 

レーシングドライバーは非常に暑いコックピット内でドライビングを行うため、体温管理は非常に難しいものになります。

また、モータースポーツの多くは春から秋にかけて争われ、特に夏場のレースでは車内の温度が60度を越えるというケースも少なくありません。

訓練に取り組んでいない人にとってみれば、それは長時間コックピットに収まっているだけでも辛い環境と言えるでしょう。

もちろん、その環境がドライバーにとっても過酷であるのは言うまでもなく、体温の上昇はスタミナを奪うだけでなく集中力や注意力にも大きな影響を与えます。

そんな環境を少しでも和らげようと開発されたのがクールスーツ。

モータースポーツの世界でも幅広く取り入れられているのです。

 

クールスーツって何?

 

そもそもクールスーツとは、どういったものなのでしょうか?

名前の通りクールスーツは体温を下げるためのアイテムで、熱中症防止に大きな効果を発揮すると言われています。

そのためモータースポーツだけでなく消防士、着ぐるみなどを着てパフォーマンスを行うエンターテイメント業、さらにはアメリカ陸軍など、幅広い業種で取り入れられているのです。

その構造は大きく分けて3種類に分類されるので、順にご紹介していきたいと思います。

 

クールスーツの構造ってどうなってるの?

 

水冷循環型

 

出典:http://winecountrymotorsports.com/index.php?cPath=107

 

モータースポーツで最も広く取り入れられているのが、水冷循環型のクールスーツです。

こちらは、レーシングスーツの中にチューブが取り付けられた下着を着用し、そのチューブ内に冷水や特殊な液体を流すことで直接的に体温を下げるという仕組みになっています。

冷水はボックスから送り出され、内部では氷やドライアイスを使って液体を冷却し、再びチューブに循環される仕組みとなっていて、長時間に渡って効果を維持できるため、スーパーGTなどの長丁場で行われるシリーズで重宝されています。

 

ベスト型

 

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続いてご紹介するのは、保冷剤を使用して身体を冷やすベスト型です。

こちらは水冷循環型と違い液体を使用せず、ベストに多くの保冷剤を張り付けるという仕組みになっています。

冷却のためのボックスを必要としないので場所を取ることが無いというメリットがあり、ツーリングカーよりもフォーミュラカーやレーシングカートなどで取り入れやすいのが特徴です。

水冷循環型に比べて冷却効果が弱まりやすいという欠点もありますが、最近ではこうしたベスト型にもボックスを接続し、冷却効果を維持しやすいタイプも登場しています。

 

冷却スプレー型

 

最後にご紹介するのが冷却スプレー型です。

こちらは水冷循環型と構造が似ており下着にホースを取り付け、スプレーから冷えた空気を送り込むことで身体を冷やす仕組みになっています。

仕組みこそ似ているもののボックスを必要とせず、水冷循環型のデメリットである場所を取るという点を解消するために開発されました。

場所を取らないという他にも故障時のリスクが低く、スプレーを腰に付けたまま歩くこともできるので、マシンの重量面に影響を与えにくいというメリットもあるのです。

 

水冷式のヘルメットクーラー

 

出典:http://coolsmile.jp/coolarmor2-helmet.html

 

ヘルメットをかぶると、どうしても温度が上昇してしまう頭部。

そんなヘルメット内部の温度の上昇を軽減するのがヘルメットクーラーです。

今回ご紹介するのは、水冷循環型のもの。

仕組みはクールスーツと非常に似ており、ヘルメットの下に冷水を循環させるための下着を被ることで頭部の熱を下げていきます。

駆動方法はバッテリーとなっており、交換することで連続で約8時間もの稼働が可能という点も大きな強みでしょう。

高い冷却力で装着するとすぐに効果を実感できるはずですが、現段階ではコストが高く簡単に導入出来ないという方が多いのが残念なところ。

元々はバイクのツーリングに向けて開発されたのですが、現在は夏場の農作業などでも導入されており、生産が活発になると安価なタイプの登場にも期待できそうです。

 

まとめ

 

気温が高い時期には、運転時の服装にも注意が必要です。

特に運転が好きな人はついつい夢中になって、体温管理を忘れてしまうケースも少なくありません。

そこにこうした便利アイテムを取り入れることで、運転時の快適性を高めるだけでなく、熱中症予防の危険性を低下させることもできるのです。

走行時の安全性に気を配るのは絶対に必要なことですが、そこに温度管理という要素を加えてみると、これまでの運転環境を大きく改善させることが出来るのではないでしょうか?

 

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