昭和を中心に活躍したカローラレビンを知っていますか?特にAE86は漫画「頭文字D」の影響もあって再ブレイク!レースの世界でも活躍していて、知る人ぞ知る車です。今回はそんなカローラレビンがどんな車だったかを振り返ります。

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カローラレビンとは

 

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今でこそ名車と言われているカローラレビンですが、初代カローラレビン発売当初はどんな車だったのでしょうか?

初代カローラレビンは1972年に発売され、カローラクーペの「SR」や「SL」に比べてスポーツ思考な位置付けの車として売り出されています。

現在のカローラとは違い当時はスポーツモデルが存在し、カローラもスポーツカーとして認識されていたのです。

そしてセリカ1600GTに搭載されているエンジンが採用されるなど、この頃のトヨタは積極的にスポーツカー作りに注力していました。

 

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また、1974年に初のフルモデルチェンジが行われ、ボディ形状が2ドアハードトップに変更。

兄弟車であるスプリンタートレノとは印象が異なり、スポーツカーらしいエクステリアへと進化しています。

しかし、実際の性能面では先代モデルと比較すると車両重量が約50㎏重くなっていました。

そして、1977年にはマイナーチェンジが行われ、カローラシリーズとしてクーペシリーズが追加されました。

また、排ガス規制の関係で、それまでのキャブレターから現在の自動車の基礎となる電子制御燃料噴射装置(EFI)が採用されています。

それに加えて酸化触媒を使用する事により、当時搭載予定だったエンジンが国土交通省の定める基準をクリアしたのです。

 

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その後、1979年にフルモデルチェンジが行われ、3代目カローラレビンがデビューしました。

こモデルのレビンには2T-GEU型エンジンが搭載され、ボディサイズによってグレード名が定められています。

そして1981年に行われたマイナーチェンジでエンジンの燃焼室を多球孔式とし、それに合わせてサスペンションやLSDのチューニングが行われました。

また、軽量化などスポーツ走行をする為の仕様でパッケージングされたグレードが新設され、当時モータースポーツベース車として販売されています。

 

カローラレビンが生まれた背景・エピソード

 

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1983年にフルモデルチェンジが行われ、皆さんがよく知っているAE86「通称ハチロク」が発売されました。

このモデルのレビンはカローラシリーズの他の車種がFFレイアウトへ変更される中、スポーツカーとしてFRレイアウトを貫いた車です。

また、最後のFRモデルという事もあり、発売当初から非常に人気が高く、当時の走り屋達の主流となりました。

モータースポーツでも当然活躍し、N1レースからN2レースまで様々なレースで活躍しています。

そして、漫画「頭文字D」の主人公が操る車としても有名で、年式の問題で一時下がっていた中古車相場がこれによって高沸。

社会現象にまでなり、自動車市場を沸かせました。

 

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1987年にフルモデルチェンジが行われ、駆動方式がこれまでのFRからFFレイアウトに変更されました。

そして、ハチロクに負けないようにボディデザインを2代目ソアラのように変更。

その為、ミニソアラとも呼ばれており、これによってソアラは買わないけどレビンなら買えるという若年層から支持を受けました。

しかし、前半こそ販売状況は良かったもののハチロク人気が逆に仇となり、販売台数が伸びていません。

通常のカローラと同様で最後には解体処分され、現在ではほとんど見る事ができない車です。

 

カローラレビンが革新的だった技術・凄さ

 

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1991年にフルモデルチェンジが行われ、再びスポーツカーとして売り出されたカローラレビン。

このモデルのレビンは「通称トイチ」と呼ばれ、FFのレビンとして当時支持されています。

一番の売りは新しく搭載されたエンジン!

4A-GE型エンジンが搭載されており、VVT(可変バルブタイミング機構の基礎なった技術)を吸気側カムシャフトに設置して1気筒あたり5バルブを持つ20バルブ構造になっています。

さらに驚くべき事は、4連スロットルボディの採用です。

このクラスの市販車で4連スロットルを採用する事は非常に珍しく、先代のミスを取り返す為にトヨタが必死だった事が伺えます。

 

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そして、1995年に最後のフルモデルチェンジが行われると、通称「イチイチ」などと呼ばれ、最後のカローラレビンとして今でも一部のファンにも人気の車となっています。

エンジンの制御方式を先代モデルで採用していたエアフロメータを使用する制御方式から、AE92型で採用していたDジェトロ方式に戻しています。

これに加えて4連スロットル径を拡大するとともに燃焼室形状の変更などを行い、最高出力を165PSまで引き上げる事に成功しました。

また、スポーツモデルとしてBZ-Vが設定され、マニュアルトランスミッションの車両に関してはスーパーストラットに加えて大型ブレーキとヘリカルLSDが標準装備されています。

 

カローラレビンのモータースポーツでの活躍

 

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歴代カローラレビンの中で、最もモータースポーツと馴染みがあるのはAE86(通称ハチロク)でしょう。

このモデルは開発時からグループAを始めとするレースに参戦する事を前提に作られており、高い運動性能を誇っていました。

参加カテゴリーとしてはレースとドリフトがメインですが、軽量である為ラリーやジムカーナでも使用されています。

また、発売当初はまだN2規定のレースが存在していた為ハチロクはN2規定のレースでも使用されていました。

そしてグループAとしてはヨーロッパツーリングカー選手権にも販売当初から参戦しており、このレースで得たデータを元に日本ツーリングカー選手権で優勝を飾っています。

それに加え鈴鹿シルバーカップなど、現在のトップドライバーが下積み時代に参戦していたレースでも使用されていました。

限られた条件の中で速く走る事を要求されるハチロクは、まさに格好のトレーニングマシンとなっていたわけです。

そして現在でも岡山チャレンジカップや富士チャンピオンレースであれば、ハチロクでレースを楽しむ事が可能となっています。

 

AE86のスペック・中古車相場

 

1983年式 カローラレビンGT-APEX(E-AE86)のスペック

全長×全幅×全高(mm):4,200×1,630×1,340
ホイールベース(mm):2,400
車両重量(kg):940
エンジン型式:4A-GEU
エンジン仕様:直列4気筒DOHC
総排気量(cc):1,587
最高出力:130ps/6,600rpm
最大トルク:15.2kgm/5200rpm
トランスミッション:5MT
駆動方式:FR
中古相場価格:590,000〜3,390,000 円

 

まとめ

 

いかがでしたか??

カローラレビンと言われると、どうしてもハチロクのイメージが強いと思います。

しかし、実は7代も続いた由緒ある車だったのです。

また、現在もシリーズとしては続いているカローラシリーズですが、元々はスポーツカーもあったという事ですね。

そしてモータースポーツでも活躍したハチロクは、今でも走り屋達に人気の車です。

倉庫に眠らせているのであれば是非、サーキットに走りに行ってはいかがでしょうか?

 

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