スペイン人ライダー ポル・エスパルガロ選手は、2017年のMotoGP™最高峰クラスにKTMファクトリーから参戦し、参戦初年度となるKTMマシンにもかかわらず、コンスタントにポイントを獲得する活躍を見せました。そんなポル・エスパルガロ選手は2015・2016年には鈴鹿8時間耐久レースで優勝。MotoGP™のmoto2クラスでもシリーズチャンピオンを獲得した実力派です。そんなポル・エスパルガロ選手に注目しました。
ポル・エスパルガロ選手とは
ポル・エスパルガロ選手はスペイン出身のレーシングライダーで、2018シーズンはレッドブルKTMファクトリーレーシングからMotoGPに参戦する予定です。
これまでには、MotoGP™のmoto2クラスでシリーズチャンピオンを獲得しており、鈴鹿8時間耐久レースでは2015・2016年に優勝したヤマハファクトリーチームのライダーを務めていました。
ちなみに、ポル選手の兄は、アプリリアレーシングチームからMotoGP™に参戦しているアレイシ・エスパルガロ選手です。
ポル・エスパルガロ選手の主な成績
シーズン | クラス | チーム | マシン | 年間ランキング |
---|---|---|---|---|
2006年 | 125cc | カンペテッラ レーシング ジュニア[第7戦のみ] Racc デルビ[12戦から17戦] |
アプリリアRS125R[第7戦のみ] デルビ[12戦から17戦] |
20位 |
2007年 | 125cc | ベルソン カンペテッラ レーシング | アプリリアRS125R | 9位 |
2008年 | 125cc | ベルソン デルビ | デルビ | 9位 |
2009年 | 125cc | デルビ レーシング チーム | デルビ | 4位 |
2010年 | 125cc | デルビ トゥエンティ レーシング | デルビ | 3位 |
2011年 | Moto2 | HP トゥエンティ スピード アップ | FTRホンダ | 13位 |
2012年 | Moto2 | ポンス HP トゥエンティ 40 | カレックスホンダ | 2位 |
2013年 | Moto2 | ポンス HP トゥエンティ 40 | カレックスホンダ | 1位 |
2014年 | MotoGP | モンスター テック 3 | ヤマハYZR-M1 | 6位 |
2015年 | MotoGP | モンスター テック 3 | ヤマハYZR-M1 | 9位 |
2016年 | MotoGP | モンスター テック 3 | ヤマハYZR-M1 | 8位 |
2017年 | MotoGP | レッドブル KTMファクトリーレーシング | KTM RC16 | 17位 |
ポル・エスパルガロ選手の人物像と生い立ち
ポル・エスパルガロ選手は1991年6月10日にスペイン・カタルーニャ州のグラノラーズという街で生まれました。
そして15歳になった2006年、MotoGP™第7戦カタルニアGP125ccクラスにワイルドカード参戦を果たし、13位という結果を残します。
ちなみにMotoGP™は15歳以上でないと出場できないため、当時ポル選手が15歳と8日で史上最年少ポイント獲得記録を更新しました。
また、2006年MotoGP™125ccクラスにカンペテッラレーシングジュニアから参戦していたアンドレア・イアンノーネがケガで出場できなくなり、第12戦から第17戦まで代役出場する事に。
翌2007年は、イタリアを拠点としたプライベートチーム「カンペテッラ レーシング」からアプリリアRS125RでMotoGP™125ccクラスにフル参戦し、ランキング9位を獲得しています。
その後、2010年までスペインの名門バイクメーカー・デルビのマシンで参戦し、シリーズランキングを自己最高位の3位まで駆け上がりました。
そしてポル選手が19歳となった2011年はmoto2クラスへステップアップし、イタリアのコンストラクター・スピードアップチームから参戦。
マシンはイギリスのバイク部品メーカー「FTRモト Ltd」が製作する、moto2マシンに乗っていました。
2012年に名門「ポンズレーシング」に移籍。
ポンズレーシングは、元250ccクラスチャンピオンのスペイン人ライダー・シト ポンズが運営するチームで、過去に宇川徹氏、玉田誠氏、清成龍一選手など日本人ライダーも所属していました。
ポンズレーシングに移籍してからは、ドイツのコンストラクター「カヤックス」が製作したmoto2マシンに乗って急激に成績を上げると、2013年にmoto2クラスのシリーズチャンピオンを獲得。
2014年、遂にMotoGPクラスへ昇格し、ヤマハのサテライトチーム「モンスターテック3」からヤマハYZR-M1に乗り参戦します。
参戦初年度はシリーズランキング6位を獲得し、ワークスライダーを除くと最上位となる活躍を見せました。
そして2017年シーズンは、MotoGPクラスへ初参入となるオーストリアのバイクメーカーKTMのワークスチームへ移籍。
MotoGP初投入となるKTMのGPマシンRC16を駆り、11戦でポイントを獲得。
シリーズランキング17位となりました。
初参戦のメーカーとマシンでコンスタントにポイント獲得圏内の順位に入れたことは、まずまずの成績といえるでしょう。
鈴鹿8耐で驚異の予選タイムを記録
ポル・エスパルガロ選手は、2015年と2016年に開催された鈴鹿8時間耐久レースでヤマハファクトリーチームのライダーに抜擢され、2年連続で優勝を手にしています。
2015年は、中須賀克行選手・ブラッドリー・スミス選手と組み、市販車のヤマハYZR-R1をベースとしたマシンに初めて乗りました。
そしてMotoGPマシンとは違う市販車ベースのマシンにも関わらず、予選でポールポジションを獲得。
この時の予選タイム2分6秒000は、2016年、2017年の鈴鹿8耐予選でも、まだ破られていません。
しかも、8耐マシンは全日本JSB1000クラスのマシンと違い、ヘッドランプやリアランプなどが装備されて戦闘力が劣るながらも、中須賀克行選手が記録した全日本JSB1000クラスのコースレコード2分5秒192の約0.8秒落ちというのは驚異的なタイムといえるのです。
まとめ
ポル・エスパルガ選手は、2018年シーズンもKTMからMotoGP™に参戦します。
2018年1月29・30日に行われたMotoGP™公式テストでは27人中14番手のタイムを記録し、トップから約0.9秒落ちでした。
参戦2年目となるKTMのマシンはまだまだ改善の余地が多いと思われますが、今シーズンはポル選手によって表彰台獲得など期待したいところです。
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