スカイラインGT-R専門チューニングショップ、ガレージザウルスは1990年に埼玉県新座市で創業しました。代表の『とっくりさん』こと、林徳利さんはビデオマガジンなどでもお馴染みのGT-Rスペシャリストですが、実は4AGのエンジンを4機も所有しているのだとか!?今回、Motorz編集部は、そんなガレージザウルスの原点を探るために、創業秘話を伺いに行ってきました。
ガレージザウルスの原点
ガレージザウルスは、1990年に埼玉県新座市で開業しました。
代表の『とっくりさん』こと、林徳利さんは都内の自動車用品の量販店やチューニングショップに務めた経験の持ち主です。
従業員として働く中で「もっとチューニングがしたい。ストリートもレースもやってみたい。」と考えるようになり独立に至りました。
今ではスカイラインGT-Rのチューニングで有名ですが、当初は意外にもトヨタ系のクルマのチューニングがメインだったそうです。
その理由は、独立前まで勤めていたチューニングショップがトヨタ車をメインに扱うショップだった為で、4AGなどトヨタ系のクルマで腕を磨き、慣れ親しんでいたそうです。
その頃からSW20型MR2ではゼロヨンで10.7秒を記録し、大会で優勝。
他にもAE86をチューニングし、ゼロヨンやサーキットレースに参戦して結果を残しています。
また、2018年現在も4AGを4機も所有しており、自身のチューニングの原点は4AGだと話してくれました。
トップチューナーになるにはGT-Rだろう
開業から3年ほどはトヨタ系ショップとして営業してきましたが、ある日R32型スカイラインGT-Rを購入。
「あのクルマを見たとき、トップチューナーになるにはコレだと思った。」そうで、ドラッグレースで勝てるクルマを作るベースとして、RB26を搭載したR32型はうってつけでした。
そこからザウルスは、スカイラインGT-Rの専門ショップとなっていったそうです。
「取り扱い車両をGT-Rに絞っているのは、お客さんに適切なアドバイスができるからです。」と林さん。
「店に18時間いることはザラでした。一般的な8時間勤務のお店の倍以上ですよね。その時間をGT-Rだけにつぎ込んでいるので経験が違います。」
と話してくれると同時に、「博打も酒もしないクルマ好きだからできることですが・・・。」と付け加えました。
『ピンクドラゴン』
林さんが最初に仕上げたザウルスのR32型スカイラインGT-Rは、HKSワークス車両も参戦していたRRCドラッグレースで優勝!
ステッカーも貼られていないピンクのGT-Rはすぐに話題になり、『ピンクドラゴン』と呼ばれるようになりました。
「馬小屋から生まれたGT-Rが、HKSを負かしたといって話題になりました。そこからGT-Rのお客さんが増えて、3ヶ月くらいで新座のガレージがパンクしちゃいました。」と林さん。
そのため、さいたま市に移転しましたが、そこも手狭となり10年ほど経って現在の狭山市に移転したそうです。
現在のガレージザウルス
国道16号線沿いに構える、現在のザウルス。
林さんの自宅も、すぐ隣に建てられています。
そのため、ザウルスでクルマを預かる際のセキュリティは万全!
最大35台預かることができ、取材当日も25台を預かり作業を進めている最中でした。
林さんを含め、スタッフは3人しかいないザウルスですが、「納得がいかないまま、お客さんのクルマを返すことはない。」そうです。
そのためチューニングを施し、半日ほど同乗しドライブに行くこともしばしば。
「私たちの仕事はドクターと一緒で、治療の前後には問診が必要です。しっかり話をしてちょっとしたこともヒアリングしてからクルマを触ります。」
「そして、オーナーにアクセルを底まで踏んでもらえるまでが仕事。」だと林さんは言います。
一緒に走ることでオーナーが求める理想の形を感じ、チューニングに反映するお店を心がけているそうです。
ショップ情報
ショップ名:ガレージザウルス
住所:〒350-1305 埼玉県狭山市入間川4-8-16
営業時間:
平日 10:00~20:00
日・祝 09:00~19:00
定休日:月曜日
※イベント開催により臨時休業有
TEL:04-2968-9212
FAX:04-2968-9215
まとめ
「うちは敷居が高い店なので、一見さんは珍しいです。
元々ドラッグレースをやっていた人達が集まってきて、そしてそのお客さんの友達がお客さんになる。
口コミのパターンが多いと思います。
だけど、一度足を運んでもらえると友達になれると思っています。」
そう林さんは熱く語ってくれたので、是非みなさんも足を運んで見ては如何でしょうか。
次のページではガレージザウルスのファクトリーの秘蔵写真を一挙公開!