世界一過酷と呼ばれる自動車レース『ニュルブルクリンク24時間レース』が、今年も5月12日(土)から決勝レースが開始されます。毎年ワークスからプライベーターまで150台以上のエントリーがあり、ニュルブルクリンクサーキットが1年で一番の盛り上がりをみせるレースです。そんな2018年のニュルブルクリンク24時間レースの見所からレースの詳細、気になる日本勢の参戦状況なども含めてご紹介します。

 

ニュルブルクリンク24時間レース

出典:http://www.nuerburgring.de/en/events-tickets/automobile/adac-zurich-24-hour-race.html#prettyPhoto

 

 

2018年5月12日、世界一過酷なレースニュルブルクリンク24時間決勝がスタート!

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世界一過酷とされている自動車レース『ニュルブルクリンク24時間レース』が今年も開催!

2018年5月10日(木)~13日(日)までの間に開催され、12日(土)に決勝レースがスタートします。

1970年にスタートしたニュル24時間は『世界一の草レース』と呼ばれ、元々はプラベーター主体で行われていましたが、近年はメーカー直系のワークス勢が続々と参戦しレースのレベルが一気に向上しました。

『ル・マン24時間』『デイトナ24時間』『スパ・フランコルシャン24時間』が、世界3大耐久レースとされていますが、これらと同等、またそれ以上に人気の高い耐久レースです。

 

エントリー台数は150台

ニュル24時間は、非常に多くの車が出走することが有名で、2007年のエントリーはなんと228チーム。

しかし、昨年のエントリー台数は161台で、今シーズンはさらに少ない150台となっており、年々エントリー台数が減少しています。

レースのレベルが上がっていくにつれて、小さなチームのプライべーターが参戦しにくくなっているようです。

それでも150台のマシンが同じコースを走行するため、コース上では抜きつ抜かれつのデッドヒートがあちこちで行われ、観客は常に高い盛り上がりを見せています。

 

プロドライバーですら恐怖を感じる『緑の地獄』

ニュル24時間は1周約5.1kmの『グランプリコース』と、1周約20.8kmの『ノルドシェライフェ(北コース)』を合体させた、総延長は約25kmにもなる超ロングコースで行われます。

ノルドシェライフェは大小170を超えるコーナーがあり、狭いコース幅でエスケープゾーンもほとんどありません。

コース上の凹凸が激しく、コーナーの先が見えないブラインドコーナーばかり。

さらに、夜間に真っ暗なコースをヘッドライトと他車のライトの明かりだけで全開走行!

コースがあまりにも広いため、場所場所によって天候が違うこともあり、ノルドシェライフェはプロドライバーでも全開走行を恐怖に感じるほどです。

その証拠にノルドシェライフェは『グリーンヘル(緑の地獄)』と呼ばれており、一度入り込めばクラッシュせずに無事帰ってくることさえ困難とされ、ドライバー常に神経をとがらせながらドライビングしなければならないのです。

 

ニュルブルクリンク24時間レースのクラス分け

ニュルブルクリンク24時間レース

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ニュル24時間は、一度に150台ものマシンが走るため、細かくクラス分けがされています。

メーカー直系のワークスが参戦するようになってからは、プライベーターが総合上位に入ることは少なくなり、総合上位はGT3マシンで争われるSP9クラス勢のみで争われる傾向にあります。

しかし、下位のクラスでもプライベーターによる凄絶な争いが行われており、そこがニュル24時間の面白いところの一つでもあります。

 

クラス 説明 代表的な車両
SP2T 排気量下限1350cc~上限1600ccのターボ車 ミニ、フォードフィエスタ
SP3 排気量下限1750cc~上限2000cc ルノー・クリオ、トヨタ86
SP3T 排気量下限1600cc~上限2000ccのターボ車 オペル アストラJ、スバルWRX STI
SP4T 排気量下限2000cc~上限2500ccのターボ車 VW ゴルフ5R-Line G
SP6 排気量下限3000cc~上限3500cc 市販車に近いエンジンであることが求められる。 ポルシェケイマン
SP7 排気量下限3500cc~上限4000cc 市販車に近いエンジンであることが求められる。 ポルシェ997GT3カップ
SP8 排気量下限4000cc~上限6250cc 市販車に近いエンジンであることが求められる。 ランボルギーニウラカン、ポルシェ911GT3カップ
SP8T 排気量下限2600cc~上限4000ccのターボ車 排気量の大きいターボ車のクラス。 BMW M4
SP9 FIA GT3規定のレーシングカー アウディR8LMS、メルセデスAMG GT3
SP10 SRO-GT4 ヨーロッパで多数レースが開催されているGT4規定の車両のクラス。 メルセデスGT4、BMW M4-GT4
SP-PRO 排気量3000cc以上 SP6~8に値する車両で、リストリクターの装着が必要な車両 レクサスLC
SP-X 特別に承認された車両が参戦することができるクラス。 SCG003c、ルノーRS01
AT バイオフューエルや水素など代替燃料を使った車両のためのクラス。 フォード マスタングGT
V2/V2T/V3/V3T/V4/V5/V6 ニュルブルクリンク耐久シリーズ(VLN)に参加する車種のクラス。 ルノーメガーヌRS(V2T)、ポルシェケイマン(V5)
CupX KTM X-Bowカップカーのみを対象としたクラス。 KTM X-Bow GT4
KI.Cup BMW M235i Racingのワンメイクカップカーのみを対象としたクラス。 BMW M235i Racing
TCR 2015年から世界的にスタートした、安価なツーリングカーレース用の車両のためのクラス。 アウディRS3LMS、ヒュンダイi30 N TCR

同じ車両でもクラスが異なる場合は、チューニング範囲や車両規格の違いからです。

4月15日にニュル24時間予選レースが実施!気になる日本勢の結果は?

 

ガズー・レーシングは好調!一方でSTIはリタイア

2018トヨタ・ガズー・レーシング レクサスLC

2018年トヨタ・ガズー・レーシング ニュル24時間出場車両 レクサスLC / 出典: https://newsroom.toyota.co.jp/jp/lexus/20621098.html

 

2018ニュル24 ズバルWRXSTI

2018年 STI ニュル24時間出場車両 スバルWRX STI / 出典:https://www.subaru-msm.com/2018/nbr/gallery/pre

4月15日(日)、ニュル24時間の予選とされる6時間レースが行われ、トヨタ・ガズー・レーシングとSTI(スバルテクニカインターナショナル)が参戦しました。

トヨタ・ガズー・レーシングはレクサスLC(56号車)を1台参戦させ、ドライバーは土屋武士選手、松井孝允選手、蒲生尚弥選手、中山雄一選手の4名を起用。

クラスは『SP-PRO』になり、このクラスには56号車の1台のみの参戦でした。

ニュル24時間予選レースでは総合18位に入り、SP9クラス勢に続く順位であるため、決勝レースは予選よりさらに順位を上げSP9勢に割って入る結果を出せる可能性があります。

STIは例年通りスバルWRX STI(90号車)で参戦し、カルロ・バンダム選手、ティム・シュリック選手、山内英輝選手、井口卓人選手を起用。

予選レースでは、いくつかトラブルが発生しリタイアとなりました。

WRX STIがSP3Tクラスの参戦で、同じクラスにはWRXSITを含めて計4台が参戦。

大きなトラブルなく走りきればクラス優勝できる可能性は十分あり、昨年がリタイアとなったため今年はクラスチャンピオン奪還が期待されます。

そのほか、予選レースではV5クラスにポルシェケイマン(146号車)のドライバーを担当する福田幸平選手のエントリーがありましたが、出走できずリタイアとなっています。

ファルケンは総合優勝を狙う

1999年から、ニュル24時間に参戦する住友ゴム工業は、チーム『ファルケン モータースポーツ』から激戦SP9クラスに参戦し、ポルシェ911GT3RとBMW M6 GT3を投入します。

昨年も強豪チームひしめくSP9クラスから出場して総合8位の好成績を納めており、今年は総合優勝を獲得できる可能性は高いです。

プライベーターチームから日本人ドライバーが多数出場

4月15日の予選レースに出場していませんが、レクサス“F”モデルの専門チューナー『NOVEL』のNovel Racingは2台のレクサスRC FをSP8クラスに参戦させます。

ドライバーは、42号車レクサスRC Fに佐々木孝太選手、吉本大樹選手、ドミニク・ファーンバッハー選手、マリオ・ファーンバッハー選手。43号車レクサスIS F CCS-Rには東徹次郎選手、小山佳延選手、松井猛敏選手、佐々木孝太選手が登録されています。

また、梅本淳一選手と奥村浩一選手は125号車ルノー・クリオカップドライバーに登録されておりSP3クラスに参戦。

他にも156号車BMW325iの関豊選手、245号車BMW325i Racingの小西隆詔選手も参戦リストに記載があるため、5月10日から行われるフリー走行から出場してくると思われます。

 

日本から観戦ツアーも実施!日本でも年々盛り上がりを見せるニュルブルクリンク24時間

ニュルブルクリンク24時間レース

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ニュル24時間を現地で観戦したい方向けに、日本からツアーも組まれています。

不動産事業をメインで行っているスバルのグループ企業『スバル興産株式会社』は、『ニュルブルクリンク24時間レース・スバル応援ツアー2018』を実施。

5月11~15日の間、飛行機・ホテル・チケットがセットになっており、サーキットからニュル24時間を観戦できる内容となっています。

ツアー旅行代金は大人1人228,000円で今シーズンは2018年3月26日に申込締切になりましたが、来シーズンも開催される可能性もあり、ニュル24時間好きでスバルファンであれば押さえておきたいところ。

近年、ニュル24時間における国産自動車メーカーの活躍がめざましく、年々日本でも盛り上がりを見せています。

そして、日本でも観戦ツアーが組まれるほどの注目度が高いレースになったため、現地観戦をしたい方はツアーでの参加がおすすめです。

ネットからライブで観戦も可能!

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ニュル24時間のテレビ放送は、スポーツ専用テレビチャンネル『J-SPORT』から放送されます。

また、オンデマンド放送では現時点で『J SPORTオンデマンド』『J:COMオンデマンド』『スカパー on demand』『milplus』が予定しています。

トヨタ・ガズー・レーシング公式サイトからは、無理でライブ配信されることも予定されており、J-SPORTやオンデマンド放送を予定している各ネットチャンネルに加入していない方は、こちらをチェックしてみてはいかがでしょうか。
(※今後変更される場合もあります。)

 

まとめ

ニュルブルクリンク24時間レース

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ニュルブルクリンクサーキットのノルドシェライフェは、一周を全開走行することで車両にかかる負担は一般公道800km走行のに値するとされています。

昨年優勝したアウディスポーツチームのアウディR8LMSは同コースを158周を走行したため、一般公道を12万6,400km走行したのと同じぐらい消耗しているわけです。

レース中で行われるピットワークで、給油・タイヤ交換のみならず、点検や整備までを即座に行わなければならないので、メカニックたちも過酷なレースなのです。

クラッシュで帰ってきたマシンを修復するのにも、相当なプレッシャーがかかるでしょう。

約25kmのサーキットを158周もすれば総走行距離は3,950kmもあり、これを4名のドライバーでこなすわけです。

しかも、サーキットは『緑の地獄』と呼ばれるノルドシェライフェですから、ドライバーの体力の消耗はかなりなものでしょう。

ニュル24時間は自動車レースにおける究極の消耗戦であり、完走するだけでも栄誉とされるのも納得いきます。

それほど過酷なレースに挑むドライバー・メカニック達の勇士を見逃すわけにはいきません。

 

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