2016年6月25・26日、スポーツランドSUGOでMFJ全日本ロードレース選手権Rd.5が開催されました。開催クラスはJSB1000、J-GP2、J-GP3、J-GP3 Youth Cup、ST600の全クラスで、JSB1000はSUGOでは恒例のセミ耐久!120マイル(52周・約194km)という過酷なレースとなっており、各チーム普段のスプリントレースとは一味違った攻防戦を繰り広げました。
JSB1000 第3戦 SUGOスーパーバイク120マイル耐久レース
JSB1000第3戦となるSUGOラウンドで開催されたセミ耐久。
SUGOスーパーバイク120マイル耐久レースは、特別ルールが適用され、ライダーは1名でも2名でも走行可能となっています。
また、スタート方法はル・マン式スタートで、各ライダーは公式予選のタイム順にコースの端にマシンを並べ、その反対側のコースの端でライダーが待機します。そして、スタート合図でライダーが自分のマシンにかけ寄りスタートしていきます。
他にも、スプリントレースとは違い、決勝レース中最低1回のピットインが義務付けられており、各チーム自ピット前作業エリア内でエンジンを停止しスタンドを掛け前輪、後輪何れかが路面より離れた状態にする事が必要となっています。
そして、赤旗などにより、レースの周回数が短縮されて成立した場合でも、1回のピットインは義務となっているので、ピットインのタイミングや、ピット作業の速度なども重要となるレースとなっています。
ダイジェストで振り返る決勝レース
JSB1000
決勝当日の天候は曇。前日までの肌寒い気候とはうって変わって、コースはドライ。気温も23.8度と少し高め。
そんな中、やはり1番の注目はポールポジション、そして9連勝中の#1 中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)。
スプリントとは違った、ル・マン式でスタートを切り、好スタートを見せたのは、3番グリッドの#13津田拓也(ヨシムラスズキシェルアドバンス)で、真っ先に1コーナーに入って行きました。
注目の中須賀は、スタート4位と出遅れるものの、すぐにトップに浮上し独走状態へ。
そして15周目には1分27秒183というファステストラップを叩き出し、王者としての存在感を見せつけます。
義務であるピットインのタイミングで順位にかなりの変動がありましたが、トップを独走する中須賀はその座を譲らず、8位以下を周回遅れにするという驚愕の速さで、10連勝目を飾りました。
そして、2位#26渡辺一樹(Team green)・3位#13 津田拓也(ヨシムラスズキシェルアドバンス)という順でチェッカーを受けました。
J-GP2
JSBと同じく、決勝当日の天候は曇。路面はドライで気温23.8度。
2戦連続ポールポジションスタートの#2生形秀之(エスパルスドリームレーシング)と2番グリッドの#94 浦本修充(TeamKAGAYAMA)がスタートから接戦を繰り広げ、1度は浦本が前にでたものの、すぐに生形にインを突かれ生形がトップに浮上します。
そのまま生形がトップでレースをリードし、独走状態となりますが、その生形にスタート進行義務違反でストップ&ゴーペナルティの黒旗が出されてしまいます。
違反内容はスタート進行時の3分前ボードをチーム全体が見落とし、タイヤウォーマーをはずす事や、規定のクルー以外のコースからの退避が遅れた事に対するペナルティー。
しかし生形は、自身への黒旗、そしてチームからのピットイン指示を見逃してしまい、トップを周回し続けてしまいます。
そして、残り2周となったところでピットに向かい、ストップ&ゴーペナルティを消化し、14位でチェッカーを受けましたが、ペナルティーが出てから3Lap以内に実行しなかった為、黒旗無視との判断により失格となりました。
生形がペナルティー消化の為、トップを自ら離れた後は、2位・3位を走行していた浦本・関口のトップ争いが繰り広げられ、#94浦本修充(TeamKAGAYAMA)が4連勝目を飾り、2位#44関口太郎(MISTRESA with HARC-PRO.)3位#46 日浦大治朗(MORIWAKI RACING)という結果となりました。
ST600
決勝当日の天候は曇。路面はドライで気温23.8度。
ホールショットは#9榎戸育寛(MOTO BUM HONDA)が獲得。
その後、#8岩戸亮介(Team 高武 RSC)にインを突かれ、トップを明け渡します。
その後、この2台でのトップ争いを繰り広げ、1位#8岩戸亮介(Team 高武 RSC)・2位#9榎戸育寛(MOTO BUM HONDA)・3位#5前田 恵助(伊藤レーシングGMDスズカ)という結果でチェッカーを受けました。
J-GP3
決勝当日の天候は曇。路面はドライで気温23.8度。
ホールショットを奪い、オープニングラップを制したのは#36徳留真紀(CLUB PLUSONE)。
その後、#634栗原佳祐(MuSASHi RT ハルク・プロ)と徳留の抜きつ抜かれつの激しいトップ争いが繰り広げられ、栗原がトップを奪った状態で最終ラップを迎えます。
そんな接戦状態のトップ争いが繰り広げられている最終ラップ中、後方の3位争い集団で転倒があり、赤旗中断。レース規定集回数をクリアしていたため、18周終了時点での順位が正式結果となりました。
正式結果は#634栗原佳祐(MuSASHi RT ハルク・プロ)1位・#36徳留真紀(CLUB PLUSONE)2位・#12菊池 寛幸( H43 Team-NOBYY&ウイリー)3位でした。
レース以外にも楽しみいっぱい
全日本ロードレース選手権の白熱したレースの合間に開催されるピットウォーク!
応援しているチームのライダーやマシン・レースクイーンと一緒に写真が撮れたり、直接話ができたりと、大人気のサーキットイベントの1つです。
SUGOサーキットでは、そんなピットウォーク中にフラッグ振り体験やボード出し体験も出来ちゃうのです。
私もちゃっかり参加してきました(笑)
この旗振り・ボード体験は、ピットウォークに参加している方なら誰でも参加できて、もちろん無料!!
コントロールライン付近のピットロードで開催しているので、是非、記念に参加してみてくださいね!
(ピットウォークへの参加は、別途パドックパスかピットウォーク券が必要です。)
まとめ
毎年大雨だったり寒かったりと、特に天候に左右される事が多い6月のSUGO。
その環境の中で決勝に向けてマシンを作りあげて行くチームとライダー達。マシン性能や実力だけではなく、気温や天候までをも味方につける事ができなければ、勝利を手にする事が出来ない。
そんな努力や試行錯誤など、マシンをコンマ1秒でも速く走らせる為の苦労や労力、そしてチームやライダーの想いを間近で見ている1人として、少しでもロードレースの魅力を伝えていければ嬉しいです。
次戦は8月20・21日に開催予定のツインリンクもてぎ2&4!
そして、ロードレースとしては、今月末(7月28~31日)に鈴鹿サーキットで開催される鈴鹿8時間耐久!
この熱い戦いを是非!肌で感じてみて下さいね!
全日本ロードレース選手権 Rd.6 HP → http://www.superbike.jp/round/rd6.html
鈴鹿8耐 HP → http://www.suzukacircuit.jp/8tai/