現在でも名車として称えられる初代フェアレディZ。その2代目S130は時代の荒波の中でさまざまな改良を施されました。そんなS130とはどんな車だったのか?一度振り返ってみましょう。

掲載日:2019.3/4

 

日産 S130 フェアレディZ(IMSA-GTO仕様)  / 出典:http://japanesenostalgiccar.com/rip-tony-adamowicz-1941-2016/

 

2代目フェアレディZ、S130とはどんな車だったのか?

 

日産 S130 フェアレディZ / Photo by Can Pac Swire

 

1969年に登場し、スポーツカーとして十分な性能と実用性を持ちながら破格の安さと納得のデザインで大好評となった初代S30型フェアレディZは、オイルショックの波も乗り越え1978年まで生産・販売されました。

その後継車として登場したのが2代目S130で、丸目2灯のヘッドライトと古典的スポーツカーの方程式と言えるロングノーズ・ショートデッキスタイルで登場。

北米市場で求められた実用性を満たすリアハッチと広いラゲッジルームなど、デザイン上は初代からのキープコンセプト、メカニズム的には正常進化と言う車でした。

現在のフェアレディZ、Z34が先代Z33からのモデルチェンジに当たってデザイン面で大きな変更が無かったのと同様、「スポーツカーらしさ」「Zらしさ」の完成度が高いと、モデルチェンジの際に外観は大きく変わらない例と言えます。

ただし、9年という長いモデルライフを誇った初代S30と異なり、2代目S130は1983年に3代目Z31へとモデルチェンジするまで5年と意外に短命。

3代目は急激な円高ドル安で北米市場で価格が上昇し、「プアマンズ・ポルシェ」的に安価なスポーツカーから高級ラグジュラリースポーツへと変化したこともあって、その直前のS130こそが「初代からその特性を受け継いだ最後のフェアレディZ」かもしれません。

 

2代目S130フェアレディZの魅力とはなんだったのか

 

日産 S130 フェアレディZ  / Photo by Can Pac Swire

 

初代S30の日本国内における代表的モデルは2.4リッター直6エンジンL24を搭載した240Zでしたが、海外では260Zや280Zといった、より大排気量のZが販売されていました。

日本でもそれら大排気量モデルの販売が予定されており、排ガス規制対策でパワーダウンを強いられる中で魅力を保つためにも必要なグレード展開と思われていましたが、続くオイルショックによるガソリン価格高騰で日本での販売を断念。

むしろ240Zすら販売中止され、フェアレディZは最悪のガソリン高騰期を2リッターのL20のみで乗り切らざるをえませんでした。

2代目となってもベーシックモデルが2リッターエンジンL20なのは変わりませんでしたが、2.8リッター直6エンジンL28を搭載した280Zが登場。

さらにモデル末期にはすでにセドリック / グロリアやスカイラインGTには搭載されていた、2リッターターボエンジンL20ET搭載モデルも設定され、大排気量ターボのL28ET搭載モデルの販売こそ日本では実現しなかったものの、スポーツカーらしい動力性能を得ています。

また、リアサスがストラットからセミトレーリングアーム式に変更された影響で、リアオーバーハングを延長して燃料タンクやスペアタイヤは後方に移動、ボディも5ナンバーサイズ一杯に近いワイドタイプと大型化されました。

そしてノーズもボディ先端が標準で延ばされ、標準タイプの大きな開口部は無くなったので初代のGノーズに近い形状になり、初代240ZGだと思って見ていたら実はS130だった、という人もいるかもしれません。

 

日産 S130 フェアレディZ(西部警察仕様レプリカ) / 出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%94%A3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%87%E3%82%A3Z

 

また、オープンカーだったフェアレディ時代以来のオープンエアモデル、ルーフの開口部が大きいTバールーフがフェアレディZとしては初設定され、当時の刑事ドラマ「西部警察」ではセミガルウイングドア化されて「スーパーZ」として活躍しています。

 

モータースポーツにおける主戦場は北米

 

日産 S130 フェアレディZ(IMSA-GTO仕様) / 出典:http://japanesenostalgiccar.com/rip-tony-adamowicz-1941-2016/

 

初代S30では国内外のレースやラリーで活躍しましたが、それは小型軽量ボディに十分な動力性能を持っていたことによるものです。

かつての日産車によくありがちだった「2代目で実用化向上と引き換えのスポーツ性縮小」の例に漏れず、大型化で重くなったS130で同じような活躍は望むべくもありませんでした。

特に国内モータースポーツのメジャーな舞台で活躍する機会には恵まれませんでしたが、海外では北米のIMSA-GTOクラスレースに参戦し、後のZ32までに至る「IMSAレースでのZの活躍」をスタートさせました。

ただし、IMSAでの活躍は日本に伝えられる機会が少なかったため、国内セールスで成功を収めたキッカケは、レースよりも刑事ドラマ「西部警察」において大門団長の愛車としてマシンXに続き活躍した、S130改「スーパーZ」だったかもしれません。

 

日産 フェアレディZ(2代目S130)のスペックと中古車相場

 

日産 S130 フェアレディZ / Photo by Can Pac Swire

 

日産 HS130 フェアレディZ 2シーター280Z-L 1978年式

全長×全幅×全高(mm):4,420×1,690×1,295

ホイールベース(mm):2,320

車両重量(kg):1,225

エンジン仕様・型式:L28E 水冷直列6気筒SOHC12バルブ

総排気量(cc):2,753cc

最高出力:145ps/5,200rpm(グロス値)

最大トルク:23.0kgm/4,000rpm(同上)

トランスミッション:5MT

駆動方式:FR

中古車相場:65~500万円

※スペックは「日産ヘリテージコレクション online」より。

 

まとめ

 

スーパーカーブームの中で、マツダ サバンナRX-7(初代SA22C)とともに海外のスーパーカーにヒケを取らない外観を持っていた数少ないスポーツカースタイルのS130。

基本的には、スポーツカーとしての実績より「フェアレディZというブランドを後世に継承した」という意味で重要な意味を持つ車であり、今でも中古車の流通価格が高めで推移していることが、それを物語っているのではないでしょうか。

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