スバル WRX STIは、名エンジン「EJ20型」を搭載したスポーツモデルです。2014年までは、インプレッサのスポーツモデルとして位置付けられていましたが、2014年にデビューしたVAB型WRX STIはインプレッサから独立し、「スバル WRX STI」としてデビューしています。今回は、そんなWRX STIの限定車や特別仕様車を振り返りながら、熟成されたファイナルエディションの魅力に迫ります。

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/

スバル WRX STIとは?

2014年に登場したWRXは、歴代のWRXが追求してきたスポーツセダンとしての「絶対的な速さ」と「クルマを操ることの愉しさ」を、高次元で両立することを目指したスポーツモデルです。

「Pure Power in Your Control」をコンセプトに、水平対向ターボエンジンが持つポテンシャルが最大限に引き出され、コントロール性能を極限まで追求するために、ボディの軽量化と剛性の向上、シャシー性能の徹底的な強化が施されました。

さらに、全長4,595mm、全幅1,795mm、全高1,475mmのCセグメントサイズのボディに、最高出力227kW(308ps)、最大トルク422Nm(43.0kgm)の水平対向4気筒ターボエンジン(2014年式WRX STIの数値)を搭載。トランスミッションに6速MTを組み合わせた四輪駆動で、型式は「VAB」です。

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/

名エンジン「EJ20」を搭載

スバル WRX STIに搭載された水平対向4気筒ターボエンジンは、1989年にスバル初代レガシィに搭載されてから進化と熟成を続けてきた名機、「EJ20」です。

WRX STIの源流となるインプレッサWRXに搭載された当時は、最高出力240ps/6,000rpm、最大トルク31.0kgm/5,000rpmでした。

インプレッサのスポーツモデルに欠かせないエンジンとなったEJ20型ターボエンジンは、絶えず改良が重ねられています。

そして、インプレッサから独立し「WRX STI」としてデビューしたときには、最高出力308ps/6,400rpm、最大トルク43.0kgm/4,400rpmという優れた動力を発揮するほどに進化しました。

中でも、2017年の「S208」と、2018年の「TYPE RA-R」では、最高出力329ps/7,200rpm、最大トルク44.0kgm/3,200-4,800rpmまでパワーが引き上げられています。

そうして30年以上にわたりスバルのスポーツエンジンとして搭載されてきた「EJ20」は、2020年のWRX STIファイナルエディションを最後に生産終了となりました。

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/

魅力的な特別仕様車や限定車

スバル WRX STIは2014年のデビューから、さまざまな特別仕様車や限定車を送り出してきました。

ここからは、ファイナルエディションを販売するまでにリリースしてきた特別仕様車や限定車を、時系列順に振り返ってみましょう。

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/

2015年特別仕様車「S207」、「NBR CHALLENGE PACKAGE」、「NBR CHALLENGE PACKAGE YELLOW EDITION」

「S207」は、2015年10月28日に登場した特別仕様車で、WRX STIをベースに、エンジンや足まわりを専用チューニングし、エクステリアやインテリアに専用装備を追加したコンプリートカーです。

【S207の主な特徴】

  • 328psを発生させるエンジン
  • 11:1のクイックなステアリングギア比
  • 国内初フロントサスペンションに可変減衰力サスペンションDamp Matic Ⅱを採用
  • ブレンボ製フロント6ポット、リア4ポットのモノブロック対向ブレーキキャリパー+ドリルドローター(フロント2ピースタイプ)
  • 専用設計255/35R19タイヤ
  • 専用フロント大型スポイラー
  • リアバンパーエアアウトレット
  • レカロ製バケットシート(フロント)
  • 専用スポーツメーター

 

また、同時に専用ドライカーボン製リアスポイラーを装着し、54時間レースクラス優勝記念オーナメントを設置した「NBR CHALLENGE PACKAGE」を200台の限定で販売。

さらに、限定色のサンライズイエローが採用された「NBR CHALLENGE PACKAGE YELLOW EDITION」を100台限定で販売しています。

【S207の主要スペックと価格】

〈スペック〉

  • 全長×全幅×全高=4,635mm×1,795mm×1,470mm
    車両重量:1,510kg
  • エンジン:EJ20型2.0L水平対向4気筒DOHCツインスクロールターボ
  • 最高出力:241kW(328ps)/7,200rpm
  • 最大トルク:431Nm(44.0kgm)/3,200-4,800rpm

 

〈価格〉

S207:5,994,000円

NBR CHALLENGE PACKAGE:6,318,000円

NBR CHALLENGE PACKAGE YELLOW EDITION:6,372,000円

 

2017年特別仕様車「S208」、「NBR CHALLENGE PACKAGE」

「S208」は、2017年10月25日に発表された450台の限定車です。

WRX STIをベースにした「S208」は、「Sシリーズ史上最高の性能と質感を実現したドライビングカー」を実現するために、エンジン、足まわり、内装、外装に専用チューニングおよび専用装備を装着。2015年に販売されたS207よりもエンジン出力や加速性能が向上されました。

さらに、カーボンルーフを採用することで軽量化と低重心化を実現しています。

【S208の主な特徴】

  • 329psを発生させるエンジン
  • 11:1のステアリングギア比
  • フレキシブルタワーバーなどのSTI独自パーツ
  • 可変減衰力サスペンションDampMatic IIをフロントサスペンションに採用
  • STI製BBSの19インチ鍛造アルミホイール(タイヤサイズ:255/35R19)
  • ドライカーボントランクリップスポイラー
  • 大型フロントアンダースポイラー
  • STI製RECAROバケットタイプフロントシート
  • 専用スポーツメーター

また、ドライカーボンルーフや「S208」ロゴ入りドライカーボンリアスポイラーが採用された「NBR CHALLENGE PACKAGE」を設定。350台限定で、販売されました。

【S208の主要スペックと価格】

〈スペック〉

  • 全長×全幅×全高=4,635mm×1,795mm×1,470mm
  • 車両重量:1,510kg
  • エンジン:EJ20型2.0L水平対向4気筒DOHCツインスクロールターボ
  • 最高出力:242kW(329ps)/7,200rpm
  • 最大トルク:432Nm(44.0kgm)/3,200-4,800rpm

〈価格〉

  • S208:6,264,000円
  • NBR CHALLENGE PACKAGE Carbon Trunk Lip:6,890,400円
  • NBR CHALLENGE PACKAGE Carbon Rear Wing:7,106,400円

2018年、STI創立30周年記念のコンプリートカー「TYPE RA-R」

「TYPE RA-R」は2018年に登場した、STI創立30周年を記念したコンプリートカーです。

軽量化パーツの採用やパーツそのものの取り外しにより、グラム単位での軽量化を積み重ね、ベースのWRX STIより約10kg軽く、「S208」や「S207」と比較しても約30kgの軽量化を実現しています。

エンジンは、329psのEJ20バランスドBOXERが搭載され、インタークーラーの冷却効果を最大限に発揮するためにパフォーマンスシュラウドの剛性を向上。圧力損失を低減してエンジンの出力性能とレスポンスを高める低背圧パフォーマンスマフラーが採用されてます。

足まわりには、「TYPE RA-R」専用のダンパー&スプリングやハイμのブレーキパッドを採用したブレンボ製ブレーキシステムも装備されました。

【TYPE RA-Rの主要スペックと価格】

〈スペック〉

  • 全長×全幅×全高=4,595mm×1,795mm×1,465mm
  • 車両重量:1,480kg
  • エンジン:EJ20型2.0L水平対向4気筒ツインスクロールターボ
  • 最高出力:kW(PS)/rpm] 242kW(329ps)/7,200rpm
  • 最大トルク:432Nm(44.0kgm)/3,200-4,800rpm

 

〈価格〉

WRX STI TYPE RA-R:4,998,240円

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/

555台限定の「EJ20 Final Edition」

2019年10月23日には、WRX STI特別仕様車「EJ20 Final Edition」を発表。

2020年に生産終了となったEJ20型水平対向エンジンを搭載する最終モデルです。

WRX STI Type SをベースにしたEJ20 Final Editionは、回転系パーツの重量公差・回転バランス公差を低減したバランスドエンジンが搭載されました。

エクステリアには、世界ラリー選手権(WRC)で活躍したマシンを彷彿させるゴールド塗装のBBS 19インチ鍛造アルミホイールを装着。

フロントグリルやリヤバンパーには、STIのコーポレートカラーであるチェリーレッドのアクセントを採用し、インテリアにはウルトラスエード巻ステアリングホイールやシルバーのフロント・リヤ左右3点式ELRシートベルトなど、専用装備が多数採用されています。

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/

【EJ20 Final Editionの主な特別装備】

  • EJ20バランスドエンジン(ピストン&コンロッド、クランクシャフト)
  • バランスドクラッチカバー&フライホイール
  • エンジンルーム内「EJ20 Final Edition」オーナメント
  • ブレンボ製4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ(シルバー塗装、STIロゴ入り)
  • BBS 19インチ×8 1/2J鍛造アルミホイール(ゴールド塗装)&245/35R19タイヤ
  • STI製プッシュエンジンスイッチ(STIロゴ入り、レッドタイプ)
  • STIエンブレム付フロントグリル(チェリーレッドモール)
  • STIエンブレム付サイドガ―ニッシュ(ブラックカラード)
  • リヤバンパー(チェリーレッドストライプ+エアアウトレットグリル付)
  • ウルトラスエード巻ステアリングホイール(ハイグロスブラックベゼル+シルバーステッチ)
  • インパネ加飾パネル(艶消しカーボン調)
  • ウルトラスエード/本革フロント&リヤシート(シルバーステッチ+フロントSTIロゴ入り)
  • プリテンショナー&フォースリミッター付フロント3点式ELRシートベルト(シルバー)
  • シフトブーツ(シルバーステッチ)
  • インパネセンターバイザー(ブラックレザー調素材巻+シルバーステッチ)
  • ブラックカラードルーフアンテナ(シャークフィンタイプ)
  • フロントコンソール(ブラックレザー調素材巻+シルバーステッチ)
  • ドアトリム/ドアアームレスト(ウルトラスエード+シルバーステッチ)
  • コンソールリッド(ウルトラスエード+シルバーステッチ)
  • ブラックカラードドアミラー
  • 大型リヤスポイラー

【EJ20 Final Editionの主要スペックと価格】

〈スペック〉

  • 全長×全幅×全高=4,595mm×1,795mm×1,475mm
  • エンジン:EJ20型2.0L水平対向4気筒ツインスクロールターボ
  • 最大出力:227kW(308ps)
  • 最大トルク:422Nm(43.0kgm)
  • トランスミッション:6速MT
  • 駆動方式:AWD(常時全輪駆動)

 

〈価格〉

EJ20 Final Edition:4,521,000円

EJ20 Final Edition FULL PACKAGE:4,851,000円

出典:https://sp.subaru.jp/wrx/sti_ej20finaledition/


まとめ

WRX STIは、スバルの歴史を支えてきたEJ20型とともに存在してきた名車です。

最後の集大成である「EJ20 Final Edition」は、これまでのWRXシリーズやラリーでの活躍を彷彿させるエッセンスが随所に散りばめられました。

WRX STIは今後も、名エンジン「EJ20」を搭載した名車として、語り継がれていくことでしょう。

 

Motorzではメールマガジンを配信しています。

編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?

配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!